2008/10/25

テキサス州の反進化論状況

テキサス州における創造論を理科教育へ進入させようという動きについて、これまで色々とりあげてきた。今日は復習+1件:現在は焦点は、創造論者用語"weeknesses of evolution"とか"academic freedom on evolution"を排除した州理科カリキュラム案に対して、州教育委員会が6名のレビュー委員のうち3名をインテリジェントデザイン支持者にわりあてたこと。

これに対して、AAAS(the American Association for the Advancement of Science)のCEOであるAlan I. Leshnerが署名記事の形で批判した:
It appears, however, that some members of the State Board of Education are working on a different agenda. Last week, they appointed three anti-evolution activists, including a leader of the "intelligent design" religious campaign, to a six-member panel that will review proposed new science curriculum standards.

しかしながら、州教育委員会の一部の委員は異なる課題に向かって仕事をしている。先週、彼らは、インテリジェントデザイン宗教キャンペーンの指導者[Discovery Insituteのインテリジェントデザイン部門長であるDr.Stephen Meyer]を含む反進化論活動家3名を、6名で構成される新理科カリキュラムのレビュー委員に指名した。

The new standards will shape how science education is taught in Texas for the next decade, and it would be a terrible mistake to water down the teaching of evolution in any way.

新理科教育標準は今後10年にわたってテキサス州で理科教育をどう行うかを定めるものであり、いかなる形でも進化論教育を弱めることは、恐るべき誤りであろう。

[ALAN I. LESHNER: Board's actions could put students at a disadvantage -- Anti-evolution push may hurt efforts to teach science (2008/10/22) on Houston Chronicle
via National Center for Science Education]

これまでも、21st Century Science CoalitionTexas Freedom NetworkTexas Citizens for Scienceなどが批判をしている。

今回のAlan I. Leshnerの署名記事は、新たなことを言うのではなく、これまでの批判に対する関心が薄れないように、定期的に批判を挙げることも目的の一つだろう。
posted by Kumicit at 2008/10/25 01:53 | Comment(5) | TrackBack(0) | ID: General | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 反進化論のID説と正統派の科学との対立の原因は、双方が、ヒトが想像力ででっち上げて作ったのではない、それ自体で、ヒトが作ったのではない天然自然の世界の中に、あるようにして在る天然自然の存在の創造主である神が存在する、という事実を発見する手間をかけてないことです。
 天然自然の存在の創造主である神が存在する、というと、すぐにID説を支持し、反自然科学の立場だ! 迷信的な宗教を支持するのだ、と早とちりする人たちが、神など存在しないのは高校の物理の教科書楷書を学べば自明だとか宗教など迷信だという人たちが、科学基礎論的な知識も無いくせに、日本ではわんさかといます。
 科学的な天然自然の存在の創造主である神の存在証明をして、しかも進化論を認め、生物学者が否定する一人ひとりのヒトの存在理由と存在目的も証明することが出来る考え方があります。
 ヒトの存在理由も存在目的も、テレビにはテレビの原理があり、扇風機には扇風機の原理があるように、人としての生き方の原理があることも説明出来ない現在の正統派の科学は、一般法則論者から言わせると、妄想の類に属します。
  一般法則論
Posted by 一般法則論者 at 2008/10/25 17:28
こちらで以前紹介されていたScience For All Americansの第一章のような、"科学とは何か"を児童教育できちんとやらないが為に、科学をデウス・エクス・マキナか何かだと勘違いするのが、ビリーバー(それを利用する"詐欺師"も)を生み出す要因になっているのではないでしょうか。
あと"真に正しい"、を標榜する"新しい科学論"は語句を濫用していないか、仮定と観測と推論がごっちゃになっていないか、論理的に記述できているか、循環論法ではないか、の、いずれか(もしくは複数)にひっかかっている気がします。せめて論にしてから中身を説いて欲しいです。
工学(科学技術)だと大事なのはとにかく"使えるか"なので、わかりやすくて良いのですけれど:-p
Posted by 名も無き忘却からの帰還者 at 2008/10/26 03:59
つづきは..

http://transact.seesaa.net/article/108629408.html

なお、お名前を未記入でコメントすると強制的に「名も無き忘却からの帰還者」になります。

ABOFAN氏にコメントしている「名も無き忘却からの帰還者」とこのエントリの「名も無き忘却からの帰還者」は別IPです。
Posted by Kumicit 管理者コメント at 2008/10/26 12:25
はじめまして。

僕は、アダムとイブは科学者によるクローン技術で創造されたと思っています。

それが、高度な知性の関与によって設計されたインテリジェントデザイン(ID)というわけです。

微生物が突然変異を繰り返して、人間になったという理論よりよっぽど論理的で現実的です。

地球人類が火星でクローン技術で人間を造り、火星人類が他の惑星でクローン技術で人間を造り・・・と永遠に続いていくでしょう。
Posted by mitamura at 2008/11/19 23:25
逆に考えよう。どうやって、プロトカルチャー干渉仮説を証明するかを。

1999年7月、後にマクロスと名づけられる監察軍の宇宙戦艦が地球へ落下した。さらに、2008年には、落下した宇宙戦艦と同様のエイリアン反応を示す物体がマヤン島付近の海底に沈んでいることが判明した。この前提のもとで、ハスフォード博士はプロトカルチャー干渉仮説を提唱できた。プロトカルチャーの被造物であることがわかっているゼントラディアンと、おそらくプロトカルチャーの遺伝情報を持つエキセドル・フォルモらによるパターンマッチングによって、これを確認することができた。

しかし、現在の我々に手には、異星人が存在することを示す証拠であるマクロスも鳥の人もない。比較対象となるゼントラディアンやプロトカルチャーの遺伝情報もない。なので、今のところ、プロトカルチャー干渉仮説は、我々の世界では、仮説ですらなく、思い付き。



Posted by Kumicit 管理者コメント at 2008/11/21 00:59
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