厳格に線が引けるという前提でQuote Miningをやったインテリジェントデザイン支持歴者学者Richard Weikartの愚かなる例は以前取り上げた。
- Discovery Instituteフェローの歴史学者Richard WeikartのQuote Mining (1) Steven Pinker (2008/09/07)
- Discovery Instituteフェローの歴史学者Richard WeikartのQuote Mining (2) Daniel Dennet (2008/09/10)
この、「どこから人間(human life)とみなすか」という問題についてNewScientistが国際的世論調査の結果を書いている。その世論調査では、以下のような時点のどこからが人間かを問うたもの。
- 精子と卵子の融合(sperm-egg fusion)
- 受精(fertilisation)
- 胎芽の子宮内壁への着床(Implantation of the embryo in the womb lining)
- 胎児の鼓動の検出(Detection of fetal heartbeat)
全世界では
の順になっている。宗教別では、ローマカトリックは精子と卵子の融合が31%で一位になり、ユダヤ教徒(33%)と不可知論者(29%)とイスラム教徒(27%)では胎児の鼓動の検出が一位。英国と豪州方面は見事に対照的になっていて、英国では融合13%+鼓動43%に対して、豪州方面では融合47%+鼓動7%となっている。北米ではその中間くらいで、融合27%+鼓動24%となっている。
鼓動 23.5%
受精 22.7%
着床 15%
NewScientistの記事によれば、"human life"の始まりを問う調査であって、"person"の始まりではない。"person"であれば、さらに意見は分かれるかもしれない。