2008/12/06

創造論者が使ってはいけない論(第3回) -- NASAはヨシュアの長い日を証明した -- [ちょっと変]

Answers in Genesisの創造論者が絶対に使ってはいけない論

「NASAのコンピュータが惑星の位置を計算していて、失われた1日と40分を見つけた。これはヨシュアの"長い日"とエゼキアの日時計の動きを証明する(ヨシュア記10章と列王記下20章)」

この話は主要な創造論団体が宣伝していないが、特にインターネットで広まっているホラである。もともと、これと同じ話はHarry Rimerの"The Harmony of Science and Scripture(科学と聖書の調和)"というあまり信頼できない1936年の本にあった。これを誰かが現代の組織の名称と現代の計算機器で装飾したものであることが分かっている。

さらに、この話全体が数学的にありえない。ヨシュアの長い日の前に参照点が必要だ。事実、いかなる失われた日の検出にも天文学および歴史学的記録によるクロスチェックが必要となろう。そして、失われた40分を検出するには、これらの参照点が数分の精度で既知でなければならない。特定観測点から日蝕が観測可能になる時刻は正確に計算できる。しかし、古代の記録は時刻を正確には記録しておらず、必要なクロスチェックは不可能である。さらに、日蝕の最も古い歴史記録は紀元前1217年に起きた日蝕のものであり、ヨシュアの時代から2世紀近くも後である。したがって、いかならるコンピュータでも失われた日を検出する方法はない。

(備考: ヨシュアの長い日の神話を信頼できないとすることは、ヨシュア記10章が起きていないことを意味するわけではない。聖書の記録はその信頼性を支持している。たとえば、月も遅くなった。これは一日を伸ばす必要はなく、神がこの奇跡を地球の自転を遅くすることで実現していれば、地球からはそのように観測されるだろう。)


コメント



これは都市伝説であって、創造論者が主張したことでない。なので、「Mark Isaakの創造論者の主張」に該当項目はない。

Answers in Genesisの記述本体はまともだが、備考でアフォな記述をしている。ただし、別のページでまともな解説を付けている:
What about the momentum of people and objects travelling at 1,600 km/h on the Earth? Answer: A car travelling at 100 km/h can be stopped comfortably for the occupants in a few seconds; something travelling at 1,600 km/h could stop comfortably for passengers in a few minutes.

1600km/hで動いている地球上の人や物体の運動量はどうなるだろうか? 100km/hで走っている車は乗っている人が快適な状態で数秒で停止できる。1600km/hで動いてるのであれば、乗っている人が快適な状態で止まるのに数分かかる。

This scenario need only imply that God slowed the rotation of the atmosphere, oceans, and Earth simultaneously to prevent any tidal-wave effect, and any heat build-up inside the Earth due to friction from still-rotating liquid layers of the Earth’s core. And after the long day was over, the whole process would need to start up again.

このシナリオでは、神が大気や海洋や地球の回転を同時に減速して、潮汐波や、回転を続ける地球の流体核の摩擦熱の発生を抑制することが必要である。そして、ヨシュアの長い日が終わったら、すべての過程を再起動しなければならない。

It is certainly not impossible for God to have done all this, despite representing a major interruption of the natural order of things with respect to the Earth set up by God in Genesis 1.

神がこれらすべてを実行できることは確かだが、これは創世記1章で神が構築した地球に関して、自然の秩序に大きな介入を行うことを意味する。

[Russell Grigg: "Joshua's long day", Creation 19(3):35-37, June 1997]
この解説はまともである。


創造論者も都市伝説だと言っている、この主張を使っている例:
==>日本メノナイト足寄キリスト教会


参考



posted by Kumicit at 2008/12/06 11:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | Creationism | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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