2008/12/07

創造論者が使ってはいけない論(第7回) -- 日本のトロール漁船ずいよう丸がプレシオサウルスの死体を捕えた -- [まとも]

Answers in Genesisの創造論者が絶対に使ってはいけない論

「日本のトロール漁船ずいよう丸がニュージーランド近くでプレシオサウルスの死体を捕えた」

この死体はほぼ確実に腐りかけのウバザメだった。というのはウバザメの鰓と顎が急速に腐敗して、削げ落ちてしまい、頭と典型的な細い首が残るからである。これは浜辺に打ち上げられた別の死体の標本でも示されている。また、ずいよう丸の死体の生物学的調査から、プレシオサウルスではないことが示されている。


Mark Isaakの創造論者の主張

Claim CB930.2:
In 1977, a plesiosaur carcass was netted by a Japanese trawler.

1977年に日本のトロール漁船がプレシオサウルスを網に捕えた。

Source:
Swanson, R., 1978. A (recently) living plesiosaur found? Creation Research Society Quarterly 15(1): 8.
Morris, John D., 1999. Dinosaurs, The Lost World, and You, Master Books, p. 38

Response:

  1. 組織サンプルと目撃者による説明とスケッチによれば、死骸は一部腐乱したウバザメだった。それがプレシオサウルスであったという報告は、サメが腐敗した形状が表面的に類似していたことによるもびで、それがニュースメディアによって広められたものである(Kuban 1997)。
  2. たとえ死骸がプレシオサウルスだったとしても、その発見は進化論に対する挑戦にはならない。進化論は時間がててば種が絶滅するとは言わない。


Reference:

  1. Kuban, Glen J., 1997. Sea monster or shark? An analysis of a supposed plesiosaur carcass netted in 1977. Reports of the National Center for Science Education 17(3): 16-28.


Further Reading:

  1. Kuban, Glen J., 1997 (see above).


コメント


特に言うべきことはない。Answers in Genesisは、Mark Isaak編集の創造論者の主張のResponseとまったく同じ指摘をしており、その主張は、まっとうなものである。
posted by Kumicit at 2008/12/07 09:00 | Comment(1) | TrackBack(0) | Creationism | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
当時のある生物学者が細胞分析でうばサメと同一だからうばさめと結論したが生物の分類はその形態で分類するものである一部分の分析でその全体を結論するの浅薄だと批判した書籍がある
Posted by 名も無き忘却からの帰還者 at 2012/05/13 22:38
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