コンゴ民主共和国でEbolaアウトブレイクを確認

半月ほど前に、フィリピンのブタのEbolaの話をしたが...

==>忘却からの帰還: フィリピンでEbola Restonに感染したブタが見つかった (2008/12/17)

年末にコンゴ民主共和国(旧ザイール)で、Ebolaのアウトブレイクが確認された：

26 December 2008 -- The Ministry of Health (MoH) of the Democratic Republic of the Congo declared on 25 December an outbreak of Ebola haemorrhagic fever in Mweka District, Kasai Occidental province based on laboratory results from the Centre International de Recherches Médicales de Franceville (CIRMF) in Gabon. CIRMF confirmed the presence of Ebola virus in 2 samples from 2 of the patients in the outbreak by antigen detection. In addition, laboratory tests conducted by Institut National de Recherches Biologiques (INRB) in Kinshasa, also confirmed the presence of Shigella.

As of 26 December, WHO is aware of 34 suspected cases including 9 deaths (CFR 26%) associated with the ongoing event. Additional samples have been collected and are en route to INRB.

コンゴ民主共和国保健省は、ガボンのFranceville国際医学研究センターの検査結果に基づき、Kasai Occidental県Mweka地方にエボラ出血熱のアウトブレイクが起きたことを発表した。Franceville国際医学研究センターは、アウトブレイクの患者2名からの2サンプルから、抗原検査によりEbolaウィルスを確認した。さらにKinshasaの国立生物学研究所による実験室検査により、シゲラ菌の存在も確認された。

2008年12月26日時点でWHOは死者9名を含む34名（致死率26%）の感染が疑われる患者の存在を把握している。さらにサンプルが収集され、国立生物学研究所に運ばれている。

[WHO via Dr. Tara C Smith]

WHOによれば、これまでも毎年のようにアウトブレイクが起きている：

• Ebola haemorrhagic fever in the Democratic Republic of the Congo (2007/09/11)
  コンゴ民主共和国(旧ザイール)で2007年9月11日にアウトブレイクを確認。166名の死亡を含む372名が感染。
  
• Ebola haemorrhagic fever in the Democratic Republic of the Congo - update 4 (2007/10/03)
  コンゴ民主共和国(旧ザイール)で2007年10月2日に、Ebola感染が疑われる78名のうち26名の感染を確認。
  
• Ebola haemorrhagic fever in Uganda (2007/11/30)
  ウガンダで2007年11月26日に16名の死者を含む51名がEbola感染の疑い
  
• End of Ebola outbreak in Uganda (2008/02/20)
  ウガンダのEbolaは2008年1月8日で終結。
  
• Ebola haemorrhagic fever in the Democratic Republic of the Congo (2008/12/26)

しかし、WHOによれば、いまのところ、Ebolaウィルスの宿主はわかっていない。実験室において、感染したコウモリが死亡しなかったという例があり、コウモリが宿主だという説が主張されているかが、確認されていない。

なお、記録が残っている限りでは、Ebolaの感染者は約1850名で、そのうち1200名以上が死亡している。