2009/02/19

Casey Luskinの"進化論についての学問の自由"についての長い寄稿

インテリジェントデザインの本山たるDiscovery Instituteの法務およびお笑い担当Casey LuskinUS newsものすごく長い寄稿をした
Most Darwinists involved in the public debate today have one, and only one goal: To stifle free debate on this subject and thereby discourage you, the public, from scrutinizing the scientific evidence for yourself.

今日の公開討論に参加するダーウィニストの大半が目指すものはひとつだけだ。この問題についての自由な議論を抑えて、市民自身が科学的証拠を精細に調べる気をなくさせることだ。

...

If you do that, it doesn't really matter whether you ultimately agree with me on intelligent design, because you'll agree with me on something more important: academic freedom and freedom of speech in the debate over evolution.

あなたがそうするなら、インテリジェントデザインについて私と同じ考えにならなくても問題ではない。というのは、より重要なことである、進化論についての学問の自由と、進化論についての論争における言論の自由について同意しているからだ。

[Casey Luskin: "Darwin Believers Hide Fears of Intelligent Design Behind a Wall of Denial and Ridicule" (2009/02/12) on US news]
反進化論州法案"進化論についての学問の自由"について長々と書いたようだ。

6800ワード[Counted by PZ Myers]の長い文章を、おなじみUniversity of Minnesota, Morrisの生物学のPZ Myersの準教授があっさりまとめた:
You really only need two pieces of information. 1) His opening paragraph:

必要な情報は2つだけ。1) Luskinの最初のパラグラフ:

Most Darwinists involved in the public debate today have one, and only one goal: To stifle free debate on this subject and thereby discourage you, the public, from scrutinizing the scientific evidence for yourself.

今日の公開討論に参加するダーウィニストの大半が目指すものはひとつだけだ。この問題についての自由な議論を抑えて、市民自身が科学的証拠を精細に調べる気をなくさせることだ。


And 2) the knowledge that he wrote a 6800 word opinion piece that never once mentions any of that hypothetical scientific evidence for ID. ...

そして 2)Luskinは6800ワードを費やして、インテリジェントデザインを支持する仮説的科学的証拠にまったく言及していないこと。

[PZ Myers: "Luskin flaunts his persecution complex, again" (2009/02/13) on Pharyngula]
非常に簡潔な要約である。もはや、インテリジェントデザイン"理論"の中味はどうでもよくなったようだ。

もともと、インテリジェントデザインは政治運動なので、研究は目的ではない。インテリジェントデザイン運動内部の論文誌も、維持できていなかった。2002〜2005年に発行されたオンライン論文誌「Progress in Complexity, Information and Design」と2000年まで発行されていたオンライン論文誌「Origins and Designの掲載論文数は:

2005 12
2004 7
2003 17
2002 23
2001 0
2000 3
1999 4
1998 3
1997 7
1996 5

とわびしいもの。合計で81本。最高潮な2002年でも23本である。そして、2005年を最後に発行は途絶えた。発行されていた10年間で、投稿者は59名で、うち2回以上投稿したのは15名。1位はDr. William Dembskiの8本、2位はDr. Jonathan Wellsの3本である。また、University of IdahoのScott Minnich準教授はDiscovery Instituteのフェローとして助成金を受け取っているはずだが、まったく寄稿していない。

「ダーウィニストの大半が目指すものは...この問題についての自由な議論を抑えて、市民自身が科学的証拠を精細に調べる気をなくさせることだ」というCasey Luskinだが、そもそもインテリジェントデザイン運動家たちも「科学的証拠を精細に調べ」ていないのだから、他の誰もやるわけないだろう。

ちなみに、本来の生物学の研究では、David Usseryが1999年に調べた時点で、繊毛の進化について107本、鞭毛の進化について125本、血液凝固系の進化について27本、小胞輸送の進化について130本、免疫系の分子進化について84本の論文があった。このような研究状況について、インテリジェントデザイン理論家Dr. Michael Beheは2005年に「複雑な生化学器官の出現について厳密かつ詳細に書かれた論文は皆無だ」と評し:
No, they certainly do not. My answer, or my argument is that the literature has no detailed rigorous explanations for how complex biochemical systems could arise by a random mutation and natural selection and these articles do not address that.

[Kitzmiller v. Dover Area School District -- Trial transcript: Day 12 (October 19), PM Session, Part 1]
それからすると、哲学・神学ネタを含めても10年間で81本というインテリジェントデザイン運動内部の論文数は無に等しいことになる。

そんな状況でも「進化論についての学問の自由と、進化論についての論争における言論の自由」を"主張"するのは、研究する気はなくても、主張するが好きなのだろう。
posted by Kumicit at 2009/02/19 09:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | DiscoveryInstitute | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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