2009/06/27

ブレスレットは効かないだけだが、食べると実害のあるゲルマニウム

装身具としてのゲルマニウムは「効果もないが、副作用もない」で改めて決着を見ている:

[ゲルマニウムブレスレット「疲労和らぐ」根拠なし(読売新聞) - Yahoo!ニュース (2009/06/25) ]

国民生活センターは25日、インターネット上で販売されているゲルマニウムの使用をうたったブレスレットの中に、ほとんどゲルマニウムを使っていなかったり、薬事法上問題のある表示をしていたりするものがあると発表した。..

でも経口摂取はかなり危険。

独立行政法人 国立健康・栄養研究所によれば、「ヒトに対する信頼できる有効性のデータは得られていない」が、「食品としての経口摂取はおそらく危険」であり「経口摂取により末梢神経や尿路系の障害が起こり、死に至ることがある。」

服用 用量・期間 被害者 被害
二酸化ゲルマニウム含有製剤 4-24ヶ月摂取 男性4名、女性3名、16−55歳 腎機能障害
二酸化ゲルマニウム含有カプセル ゲルマニウムとして50-250mg/日を10ヶ月摂取(総摂取量30g) 25歳男性 倦怠感、食欲不振、筋力低下を生じ、腎不全により入院したが、心原性ショックにより死亡
二酸化ゲルマニウム含有カプセル ゲルマニウムとして70-140mg/日を1年間摂取(総摂取量40g) 36歳男性 食欲不振、嘔吐、背中の筋肉痛を生じ、腎不全と貧血により入院したが、その後徐々に回復
無機ゲルマニウム 1日36r、6ヶ月程度摂取(総摂取量約80g 63歳女性 末梢神経障害と腎機能障害を発症し、肺炎と敗血症を併発して入院から3ヵ月で死亡
無機ゲルマニウム 18ヶ月間で40g 6歳女児 嘔吐、筋力低下、四肢の麻痺、腎機能障害、体重減少
26ヶ月間で55g 50歳男性
3ヶ月間で20g 66歳男性
期間・量不明 73歳女性
8ヶ月間で16g 46歳女性
二酸化ゲルマニウムを含む製品 ゲルマニウムとして30-70mg/日を24ヶ月摂取 I型糖尿病の2歳半の男児 8ヶ月後に多臓器不全で死亡
二酸化ゲルマニウムを含む製品 ゲルマニウムとして約50mg/日を18ヶ月(総摂取量30-70g) II型糖尿病患者の55歳女性 ゲルマニウム中毒による慢性腎不全
二酸化ゲルマニウム含有飲料 ゲルマニウムとして90-100mg/日を11ヶ月摂取(総量70g) 51歳男性 手足のしびれ、嘔気・嘔吐を生じ、末梢神経筋障害、るいそう、正球性正色素性貧血、腎障害、自律神経障害および脳神経障害
二酸化ゲルマニウムを含む製品 7ヶ月摂取 甲状腺癌切除を受けた16歳男子 腎機能の低下が見られ、摂取中止16ヶ月後もその症状の回復は遷延
18% germanium lactate-citrate 2.5g/日を9ヶ月間摂取 HIVウイルスに感染している25歳の女性と26歳の男性 腎機能障害を発症し、女性では肝機能も低下
germanium lactate-citrate ゲルマニウムとしての総摂取量25gほかを2ヶ月摂取 非転移性乳がん患者の43歳女性 重度の乳酸アシドーシスを発症して死亡した
無機または有機ゲルマニウム15-300gを含む製品 2-36ヶ月摂取 31例 腎機能障害や死者
市販のゲルマニウム含有水 ゲルマニウムとして約90mg/日を6-20ヶ月摂取 24歳女性、37歳女性、36歳男性 全例で腎機能不全と正色素性貧血、1例で更にるい痩、筋力低下、末梢神経障害
市販のゲルマニウム含有水 22ヶ月(ゲルマニウムとして合計47g)摂取 55歳主婦 主に腎臓、筋肉、神経に障害を起こし死亡
市販のゲルマニウム含有水 を60-80mg/日、1年半(総摂取量約40g)摂取 精神運動発達遅延の6歳女児 嘔吐と食欲不振により来院し、腎不全と診断され入院、死亡した
市販のゲルマニウム薬 頭痛薬の代わりにを70mg/日を29ヶ月に渡り摂取(総摂取量約55g) 50歳男性 食欲不振と嘔吐がみられ、腎機能の低下により入院した。摂取中止の10ヵ月後も知覚異常および消化器症状(悪心・嘔吐)および腎機能の低下が持続
二酸化ゲルマニウムと有機ゲルマニウムを含有する製剤 600mg/日、18ヶ月摂取 38歳主婦 急性腎不全で死亡
無機または有機ゲルマニウムを含む製品 4-36ヶ月間摂取(16-328g) 17例 腎機能障害(2例の死亡を含む)を発症
[「健康食品」の素材情報データベース:ゲルマニウム on 独立行政法人 国立健康・栄養研究所]

これらの被害には20年以上前のものも多くあるようで、1988年には以下のような通達が旧厚生省から出ている:

[ゲルマニウムを含有させた食品の取扱いについて (1988/10/12)]

近年、ゲルマニウムを含有させた食品が健康食品として流通・販売されているが、これを継続的に摂取した結果生じたものと疑われる健康障害の発生が報告されている。

...

1  医療関係者、食品関係事業者、摂食者等に次の事項について注意を喚起すること。

(1)  酸化ゲルマニウムを含有させた食品の摂取と、同食品を継続的に摂取した者に散見される人の健康障害との間には、臨床的データから強い因果関係があることが認められ、また、動物実験においても、酸化ゲルマニウムを継続的に動物に投与することにより人と同様の健康障害が発生することが認められるため、酸化ゲルマニウムを含有させた食品を継続的に摂取することは避けること。

(2)  酸化ゲルマニウムについては、動物実験において予め腎臓機能障害を起こしておいた動物に酸化ゲルマニウムを投与した場合、腎臓機能障害が悪化するとのデータがあり、特に注意を要すること。

2  食品関係事業者に対しては、ゲルマニウムを食品の原材料として使用する場合は、予めその長期健康影響等安全性を確認して使用するよう指導すること。

タグ:Quackery
posted by Kumicit at 2009/06/27 16:19 | Comment(0) | TrackBack(1) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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ゲルマン民族とはあまり関係がない
Excerpt: たまたま発見したのがドイツ人で、だからゲルマニウム (Germanium) と命
Weblog: 三十一提督の愚痴の捨て所
Tracked: 2009-06-28 23:03