Exodus 32:20 [KJV]これがどうホメオパシーかというと...
And he took the calf which they had made, and burnt it in the fire, and ground it to powder, and strawed it upon the water, and made the children of Israel drink of it.
出エジプト記 / 32章 20節 [新共同訳]
そして、彼らが造った若い雄牛の像を取って火で焼き、それを粉々に砕いて水の上にまき散らし、イスラエルの人々に飲ませた。
確かに無機金塩類は劇物扱いであり、抗リウマチ薬に分類されている有機金化合物がある(オーラノフィンなど)。ただし、これは"有効成分"であって、"同種療法"(ホメオパー)ではない。
モーセの行動のもう一つの解釈は、モーセが人々をホメオパシーで治療したと言う者。まず、印象的で驚くべきは、聖書が完璧に、鉱物(金)を加工して(粉末化されて)、水で希釈するというホメオパシーレメディの創り方を記述していることだ。モーセの判断で興味をそそるのはレメディを金の雄牛から作ったことだ。金は飲み過ぎれば、骨の痛みや関節炎のような肉体および心理的な症状を引き起こすものとして知られている。したがって、幾十年にもわたり通常医療において、ある種の関節炎の治療に金塩が用いられてきたのは偶然ではない。心理学的には金は、失望や絶望的な気分を起こさせるものだとわかっている。そして、病気が進行すると、深く暗い憂鬱や自殺性鬱病を起こす。
モーセは、イスラエルの人々が偽神を崇めたのは、失望と絶望感によるもので、この砂漠での人々の行動が自滅的なものだと判断した。
モーセが何を考えたかは推測にすぎないが、このレメディをつくったモーセの行動は、ホメオパスのそれに非常のよく似ている。聖書もトーラーもモーセが希釈とシェイキングをしたと書いていないが、人々の病いの象徴である像を粉末にして希釈したという事実を取り上げていることは、刺激的な話だ。
[The Homeopathic Revolution By Dana Ullman, Peter (FRW) Fisher --Biblical References to Homeopathic Principle pp.303-304]
そして、Symptoms of Gold poisoning には金(塩)の毒として、 皮膚炎・頭痛・嘔吐・骨髄落ち込み(Bone marrow depression)・ネフローゼ症候群・黄疸・胆汁うっ滞・肺臓炎・胃腸出血・眼の金皮症が挙げられているが、鬱などは見当たらない。
もっとも、たとえ鬱を起こせたとしても、Dana Ullmanの解釈は誤りだ。というのは、この後、モーセは主に従わないで像を崇めた「おのおの自分の兄弟、友、隣人を殺せ」と命じているからだ。
出エジプト記 / 32章 24-29節モーセのソリューションは殺戮であって、ホメオパシーではない。
わたしが彼らに、『だれでも金を持っている者は、それをはずしなさい』と言うと、彼らはわたしに差し出しました。わたしがそれを火に投げ入れると、この若い雄牛ができたのです。」
モーセはこの民が勝手なふるまいをしたこと、アロンが彼らに勝手なふるまいをさせて、敵対する者の嘲りの種となったことを見ると、宿営の入り口に立ち、「だれでも主につく者は、わたしのもとに集まれ」と言った。レビの子らが全員彼のもとに集まると、彼らに、「イスラエルの神、主がこう言われる。『おのおの、剣を帯び、宿営を入り口から入り口まで行き巡って、おのおの自分の兄弟、友、隣人を殺せ』」と命じた。
レビの子らは、モーセの命じたとおりに行った。その日、民のうちで倒れた者はおよそ三千人であった。モーセは言った。「おのおの自分の子や兄弟に逆らったから、今日、あなたたちは主の祭司職に任命された。あなたたちは今日、祝福を受ける。」