- Arguments we think creationists should NOT use on Answers in Genesis
- Arguments we think creationists should NOT use on Creation Ministries International
昨年末に一通り読んでから、両サイトとともに、修正が加えられている。なので、とりあえず、違いを見ておく。
CMIバージョンはほとんど変わっておらず、論を2つに分類している。
- should definitely not be used [CMI-S]
- doubtful, hence inadvisable to use [CMI-D]
- should never be used [AiG-A]
- should be avoided [AiG-B]
- Misconceptions/misunderstanding [AiG-C]
まずは、"若い地球の創造論"の証拠だと主張されたが、既に否定されてしまったネタ。特に有名なPaluxyの足跡化石や地層を貫く人間の化石など、多くの創造論者が語った、いまや放棄ネタ:
- Paluxyの人間と恐竜の足跡化石 (AiG-B, CMI-S)
- 古い"地層に残されたカステネードロとカラベラスの人間の化石 (CMI-S)
AiGからは消滅した。しかし、これを"事実"として扱うことにしたのではなく、そもそも言及がなくなった。 - 日本のトロール漁船ずいよう丸がプレシオサウルスの死体を捕えた (AiG-B, CMI-S)
- ウーリーマンモスは、ノアの大洪水で瞬時に凍った (AiG-A, CMI-S)
- 月の塵の厚さは若い月を証明する (AiG-A, CMI-S)
- 失われた太陽ニュートリノは若い太陽の証明 (CMI-S)
AiGから消滅。 - NASAはヨシュアの長い日を証明した (AiG-A, CMI-S)
続いて、「地球も宇宙も6000歳」や「ノアの洪水」を成り立たせるために考え出された屁理屈のいくつかを放棄している。特に創造科学の父たる今は亡きDr. Henry M. MorrisのVapor Canopyも、地上を焦熱化させるという問題を認めて放棄:
- 上空蒸気層(Vapor Canopy) (AiG-B, CMI-D)
- 光速は次第に減速してきた (AiG-B, CMI-D)
- 大洪水前の地軸は垂直だった (AiG-B, CMI-S)
- ノアの洪水前は雨は降らなかった(AiG-B, CMI-D)
また、歴史改変な主張も放棄している:
- ダーウィンは死の床で撤回した (AiG-A, CMI-S)
- Duboisはジャワ原人を大きなテナガザルだと主張した (CMI-S)
- 種の起源からの目の進化の不合理についての引用 (CMI-S)
関連記事Darwin vs. the eyeもAiGには残っていない。執筆者がCMI所属であり、初出場所であるCreation MagazineをCMIがにぎっているため、AiGから消えたと思われる。 - アインシュタインは創造主への信仰を保った(CMI-S)
関連記事Physicists’ God-talkもAiGからは消えている。執筆者がCMI所属であり、初出場所であるCreation MagazineをCMIがにぎっているため、AiGから消えたと思われる。
そして、わりと名品なのが、「進化論に対する誤解」を正している項目。「自然選択による種形成」をAnswers in Genesisは創造論に取り込んでいるため、古典的な反進化論な主張を斬り捨てている:
- 自然淘汰はトートロジー (CMI-D)
- サルたちは何故今もサルのままなのか (AiG-A, CMI-D)
- 進化論は理論にすぎない (AiG-B, CMI-D)
一方で、"若い地球の創造論"を正しいと主張する前の防衛ラインは決してゆずらない:
- 有益な突然変異はない(稀にあるが、それは情報喪失だ)(AiG-A, CMI-S)
- 新しい種が生まれたことがない(新しい種はあるが、それは"kind"の範囲内)(AiG-A, CMI-S)
- 中間形態の化石は存在しない (とされるものは存在するが、それは両サイドのどっちかだ)(AiG-B, CMI-D)
- 始祖鳥は捏造(本物の化石だが鳥類だ)(AiG-C, CMI-D)
- 創造論者は小進化を信じるが、大進化を信じない (AiG-B, CMI-D)
また、Vapor Canopyを放棄しても、ノアの洪水のメカニズムとして、アフォな主張(秒速数メートルで大陸が移動した)を持ち出す:
- レグの時代の"土地の分割"は破滅的な大陸の分離 (AiG-C, CMI-S)
- プレートテクトニクスは誤りだ
もちろん、地球も宇宙も6000歳という主張の根拠を聖書に置き続ける:
- 70人訳聖書は正しい創世記年代順配列を記録する (AiG-3, CMI-S)
- 創世記5章と11章の間にはギャップがある
これは"古い地球の創造論"に対抗する項目。AiGから消えているが、主張を引っ込めるはずもない。
商売敵に対する名指しの批判は、今は亡きRon Wyattのみ:
- Ron Wyattはノアの箱舟を見つけた (AiG-A, CMI-S)
AiGの「Arguments we think creationists should NOT use」の再編成前に、既に「Carl Baughの主張する創造論の証拠」が消滅。一方、CMIには「Carl Baughの主張する創造論の証拠」が追加。
Many of Carl Baugh’s creation ‘evidences’. Sorry to say, we think that he’s well meaning but that he unfortunately uses a lot of material that is not sound scientifically. So we advise against relying on any ‘evidence’ he provides, unless supported by creationist organisations with reputations for Biblical and scientific rigour. Unfortunately, there are talented creationist speakers with reasonably orthodox understandings of Genesis who continue to promote some of the Wyatt and Baugh ‘evidences’ despite being approached on the matter.同じく、再編成前に、「創造論者が使ってはいけない論」に絡んだ創造論者Kent Hovind(脱税で有罪となり服役中)への反論記事もAnswers in Genesisから失われ、Creation Ministries Internationalに残っている。
Carl Baughの多くの創造論の証拠。残念ながら、彼は善意だが、科学的に正しくない材料を多く使っている。したがって、聖書と科学的厳格さに定評のある創造論団体が支持していない場合、我々は彼の証拠を信頼しないよう助言する。残念ながら、リーズナブルにオーソドックスな創世記理解を持つ優れた創造論講演者であっても、WyattやBaughの証拠を使い続けている。
Ron Wyatt has found much archaeological proof of the Bible’ There is not the slightest substantiation for Wyatt’s claims, just excuses to explain away why the evidence is missing.
Ron Wyattが見つけた聖書についての考古学的証拠。Wyattの主張はわずかも立証されていない。証拠が失われたことの言い訳があるだけだ。
その他、どうでもいいものが8つ:
- 熱力学第2法則は楽園追放後に始まった (AiG-A, CMI-S)
- 女性は男性より肋骨が1本多い (AiG-C, CMI-S)
- イエスはマリアから遺伝形質を受け継いだはずがない (CMI-S)
- 地球中心説は聖書で教えられていて、太陽中心説は聖書に反する (CMI-S)
- 驚くべき現代科学の展望が聖書に記されている (CMI-D)
- 黄金の鎖が石炭の中から発見された (CMI-D)
- 福音は星々にある (AiG-B, CMI-D)
- 不当にも知識と呼ばれている科学とは進化のことを指している (CMI-D)
AiGとCMIの分裂騒動の後始末のためか、Creation MagazineのバックナンバーがAiGから消滅しており、それに関する項目のうち、古いネタがAiGからドロップしているようだ。
分裂後にCMIに追加されたのは以下の項目:
- 創造論者が使ってはいけない論 Ex-1 Institute for Creation Researchの主張 (2008/12/23)
‘Light was created in transit.’ (経路上の光も創造された) - 創造論者が使ってはいけない論 Ex-2 アポロ計画陰謀論 (2008/12/28)
- Lamininの主張
‘Laminin: an amazing look at how Jesus is holding each of us together .’ That one protein out of 100,000 is shaped like a cross in formalized diagrams (probably more like a sword with the side arms not at right angles) is not that surprising, just ‘by chance’. In any case, Jesus is sustaining our creation from God the Father’s right hand; He is no longer on the cross, so the theology is dubious too.
10万個のたんぱく質のひとつが十字架のような形状(正しくない角度のサイドアームのある剣といったほうがそれらしいかもしれない)をしていることは驚くことではない。ただの偶然だ。いずれにせよ、イエスは父なる神の手による我々の創造を支えている。したがって、この話は、神学としても疑わしい。
AiGも記事再編成で4つの項目を追加している。
- 星は我々が信じ込まされているよりも、はるかに近くにある (AiG-B)
- 創世記6章3節によれば人間は120歳までしか生きられない
Man could only live to 120 years as per Genesis 6:3. (Then how could many of Noah’s descendants outlive 120 years, including Abraham? This makes better sense as a countdown to the Flood.)
アブラハムを含むノアの子孫はどうやって120年以上生きられたのか。創世記6章3節: 主は言われた。「わたしの霊は人の中に永久にとどまるべきではない。人は肉にすぎないのだから。」こうして、人の一生は百二十年となった。
- インテリジェントデザイン運動はキリスト教運動である (AiG-C)
- ジュネーブ聖書協会は聖書の作成にヴォルテールの家を使った(AiG-C)
The Geneva Bible Society used Voltaire’s house to produce Bibles. (This has never been verified.)
この主張が確かめられたことはない
「創造論者が使ってはいけない『インテリジェントデザイン運動はキリスト教運動である』」については、またそのうち取り上げることにする。

