2009/08/19

ホメオパシーで娘を死なせたホメオパスは第2子を通常医療にゆだねていた

オーストラリアで、ホメオパシーで自らの生後9歳の娘Gloriaを死なせたホメオパシー医(ホメオパス)Thomas Sam(42)とその妻Manju Sam(37)の裁判の続き...

Sydney Morning Heraldの報道によれば、Thomas Samは、第2子が同様の状態になったときに、通常医療を受けさせていた。
Mr Glissan said before the Sams were charged with manslaughter, their second child, a boy now aged three, developed eczema as a baby.

He was successfully treated by a qualified medical practitioner, who combined homeopathy and nutritional supplements, but the boy later developed another condition.

"He is being treated for that by conventional medicine," Mr Glissan said, describing this as obvious evidence of Sam's contrition.

"It is easy to say `I am sorry', but it is a very different thing to act out with a change of heart, a change of attitude, a change of approach.

"It is quite apparent in general terms he has learnt his lesson from this tragic event."

裁判官James Glissan QCは「Thomas Samsが殺人の嫌疑を受ける前に、夫妻の第2子(現在は3歳の男子)が赤ちゃんのときに湿疹になった。赤ちゃんは資格ある医師から、ホメオパシーと栄養剤の併用により、うまく治療された。しかし、男の子は後に、別の症状を進行させた。男の子は通常医療で治療された。これはThomas Samsの悔恨の明らかな証拠である。『ごめんなさい』というのは簡単だ。しかし、心を入れ替え、態度を変え、方法を変えることは非常に困難である。彼が、悲劇的事件から教訓を学んだことは明らかである」と述べた。

[Homeopath learned from baby's death (2009/08/13) on Sydney Morning Herald]
長女Gloriaには手遅れでしかないが、それでも第2子は救われた。それでもいいほうかもしれない。

「心を入れ替え、態度を変え、方法を変えることは非常に困難である」という指摘は正しい。たとえば、HIV否定論者Christine Maggioreは娘をAIDS関連疾患で失っても、HIV否定論を取り下げることはなく、娘の死因はAIDSではないと主張し続けた。そして、自らもここ半年は肺炎を患い、2008年12月27日に死亡した。

==>HIV否定論者Christine Maggioreの訃報 (2008/12/31)


なお、Thomas SamsとManju Samには既に2009年6月に有罪評決は出ているが、判決は7月2日の予定が延びて、9月18日に出るもよう。

タグ:HIV denialism
posted by Kumicit at 2009/08/19 22:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック