[Greg Hurst, Education Editor : "Evolution to be compulsory subject in primary schools"(2009/11/20) onTimes Onlie]これは以下のような情勢に対応したものでもある
Evolution is to become a compulsory subject for study in all state primary schools. The Government announced yesterday that Darwin’s theory of how life evolved through natural selection would be a legal requirement in science teaching from September 2011, although it will be left to schools to decide how this is done.
The move, which was welcomed by scientists, comes despite a drive to slim down the national curriculum for primary schools and leave teachers greater discretion over what to teach.
進化論がすべての州立小学校の必修課題になる。政府は昨日、「自然選択を通して、どのように生命が進化したか」についてのダーウィンの理論を、2011年9月から、理科教育での履修義務付けとすると発表した。ただし、教育方法については学校側に委ねられる。
この動きは、科学者たちに歓迎された。この義務化は「小学校の国家カリキュラムをスリム化して、何を教えるかを教師の裁量にゆだねる」という方向にあるにもかかわらず、実現する。
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Church and other faith schools within the state system will have to educate their pupils about the theory of evolution, although officials said it could be taught in a context that reflected a school’s ethos, in a similar way to compulsory sex education for children aged under 15.
公的な学校教育制度のもとにある教会および他の宗教学校は、児童生徒に進化論をおしえなければならなくなる。15歳以下の子供たちに対する性教育の義務付けと同じく、学校のエトスを反映したかたちで教えることは許容されると当局は述べた。
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A consultation on his [ Sir Jim Rose] proposals to loosen the number of formal topics taught in primary schools prompted calls for the curriculum explicitly to include evolution. More than 500 scientists and supporters signed an e-petition to Downing Street.
The new curriculum is to include a requirement “to investigate and explain how plants and animals are ‘interdependent’ and are diverse and adapted to their environment by natural selection”.
小学校の教育内容の単元数をゆるめるというSir Jim Roseの提案に関する協議は、進化論を明示的にカリキュラムに含める要求を引き起こした。500名以上の科学者や支持者たちが首相官邸のe嘆願書に署名した。
新たなカリキュラムでは「動植物が相互依存していて、自然選択によって多様な環境に適応していく方法を探究・説明する」ことが義務付けられることになっている。
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英国での創造論情勢
既に英国には創造論を教えている私学が存在している。
==>英国の学校で創造論を教える財団 (2006/03/22)
==>英国で創造論を教えている学校があることがわかった (2008/07/13)
また、米国のKen HamのMuseumほどではないが、創造論動物園があったりする。
==>英国の創造論動物園 (2009/06/22)
創造論団体"Truth in Science"が教材バラマキ、これにに対抗して、英国政府が創造論およびインテリジェントデザインに対する学校教育のガイダンスを出すという動きも。
==>Truth in Scienceのばらまいた教材の使用しないように通達 by 英国教育省 (2006/12/15)
==>英国政府が創造論とIDに対する学校教育のガイダンスを作成 (2007/09/30)
==>英国の教育における創造論の扱いをめぐって (2007/10/09)
また、カンタベリー大司教とスコットランド聖公会などの指導者たちが、学校で創造論を教えるべきではないと一斉に発言。
==>英国のキリスト教指導者たちが創造論を教えるべきではないと発言 (2006/03/26)
英国ブレア政権のもとでの、公立学校への宗教団体や私企業の影響力の増大などによって、英国でも創造論教育が広まろうとしている。この流れを教員組合は変えようと、政府による宗教学校への資金投入の中止を要求する。
==>英国の教員組合が、政府による宗教学校への補助の中止を要求 (2006/04/12)
英国政府はよろめきつつも、創造論やインテリジェントデザインの持ち込みを拒否
==>英国教育省は創造論が理科の授業に合法的な場を持ち得ないことを明確にした (2006/11/27)
==>英国国教会の教育関連責任者が、インテリジェントデザインを理科で扱ってもいいかもと発言 (2007/06/03)
==>英国首相官邸は創造論およびID理論が理科として教えられるべきでないと明言 (2007/07/01)
しかし、創造論を教えるべきと言う先生たちも無視できない数になっている。
==>創造論を教えるべきという英国教師たち reported by Telegraph (2008/09/28)
==>英国の小中学校教師に対する創造論についての世論調査 (2008/12/26)
==>英国Teachers TVのイミフな世論調査 (2008/11/07)
一般の要論調査でも同様。
==>英国での進化論と創造論についての調査(2008年10月) (2009/02/03)
==>英国における進化論・創造論支持世論調査の情けない結果 (2009/03/04)
==>英国で"創造論も教えるべき"が54%に (2009/10/27)
このような状況の下で、英国Hampshire州議会(Hampshire County Council)は、その管轄下にある70の中学校に対して、理科と宗教教育の授業で創造論を扱うべきという助言をいれたレポートを出した。
==>中学校の理科と宗教教育に創造論を持ち込もうとする英国Hampshire County Council (2009/03/11)
生徒たちに科学界のコンセンサスを教えるのが理科教育である。理科の授業に創造論やインテリジェントデザインを持ち込んで、科学についての理解を深めるなどという高邁にして、実現困難なことまで望むことはないだろう。それをやれば、現状では、科学についての理解を深めるよりも、創造論の地位を高めることにしか寄与しないだろう。
==>創造論を学校教育で取り上げるべきと発言したRoyal Society教育部長が辞任 (2008/09/17)