2009/12/05

ホメオパレメディショップ取扱商品で、もしかすると...

本来の「ただの水」や「ただの砂糖玉」というホメオパシーレメディではないが、ホメオパシーレメディのオンラインショップで売られている商品にグルコサミンがある。

このグルコサミンとは:
[「健康食品」の素材データベース グルコサミン]

グルコサミンは糖の一種で、グルコースにアミノ基(-NH2)が付いた代表的なアミノ糖であり、動物の皮膚や軟骨、甲骨類の殻に含まれている。工業的にはカニやエビなどの甲殻から得られるキチンを塩酸などで分解して製造される。俗に「関節の動きをなめらかにする」、「関節の痛みを改善する」などといわれ、ヒトでの有効性については、硫酸グルコサミンの摂取が骨関節炎におそらく有効と思われている。ただし、重篤で慢性的な骨関節炎の痛みの緩和に対しては、その効果がないことが示唆されている。安全性については、硫酸グルコサミンは適切に摂取すればおそらく安全と思われており、塩酸グルコサミンは短期間、適切に摂取する場合は安全性が示唆されている。若い人が長期にわたって摂取すると、自然な軟骨再生力が低下する可能性がある。またグルコサミン摂取による血糖値、血圧、血中コレステロール値の上昇などが懸念されているので、糖尿病、高脂血症(脂質異常症)、高血圧のリスクのある人は注意して利用する必要がある。妊娠中・授乳中の安全性についてはデータが十分でないことから使用を避けるべきである。
取り扱っているショップとして、たとえば、これとか:
GlucosaminHIT.png
もちろん希釈されていない、"有効成分"入りだが、ホメオパシーレメディ扱いなので、有効性や安全性について規制を回避している。

プルトニウムレメディも売っている英国Heliosでも:
HomeoHelios.png
グルコサミンを売っている
GlucosaminHelios.png

水や砂糖玉ではないので、副作用ゼロではないが、致命的な害があるとはみなされていない....はずだったのだが、2008年にそうではないかもしれないという報道があった。
[Nick Allen: "Arthritis sufferer dies after taking remedy" (2008/03/04) on Telegraph]

Norman Ferrie, 64, died just weeks after he started a course of glucosamine, which is made from crab and lobster shells and used by thousands in the UK to ease joint pain.

Norman Ferrie(64歳)が、関節の痛みを和らげるのに英国では何千人もが使っている、カニやロブスターの甲羅から作られるグルコサミンの服用を始めて数週間後に死亡した。

However, a liver expert has told an inquiry at Perth Sheriff Court in Scotland that patients who fell ill after taking the remedy should stop taking it immediately.

Dr John Dillon, a consultant gastroenterologist at Ninewells Hospital in Dundee, said he could not prove it caused Mr Ferrie's death but the association was "very worrying".

He said the public should be warned about the potential dangers of supplements and herbal remedies and they should be regulated like prescription drugs.

スコットランドのPerth簡易裁判所での証人尋問で肝臓の専門家であるDundeeのNinewells病院の胃腸病担当顧問のDr. John Dillonは「不調になったら患者はただちに服用を中止すべきだ。Ferie氏の死がグルコサミンによるものだと証明はできないが、関連性については憂慮されるものだ。サプリメントとハーブレメディの潜在的危険性について一般市民に対して警告すべきであり、処方薬と同様に管理されるべきだ」と述べた。

Mr Ferrie, an engineer from Invergowrie, Angus, started taking glucosamine tablets in April or May 2004.

He fell ill and was admitted to Ninewells at the end of June but died of liver failure at Edinburgh Royal Infirmary on July 3 that year.

AngusのInvergowrieの技師Ferrie氏は、グルコサミンの服用を2004年4月か5月に始めた。彼は病気になり、Ninewells病院に6月末に収容されたが、その年の7月3日にEdinburgh Royal Infirmaryで肝不全で死亡した。

Dr Dillon said the patient's liver had been normal and something had attacked it over a period of a few weeks.

"He had been taking glucosamine to help with pain and arthritis in his joints. The dating of his illness was within a very short time frame of starting to take that," he said.

"We had two other cases where the patient became ill after taking this. We were becoming suspicious of glucosamine causing a reaction and causing liver failure."

Dr. Dillonは「患者の肝臓は正常だったが、数週間にわたって何かに攻撃された。彼は関節の痛みと関節炎を和らげるためにグルコサミンを服用していた。過去に、グルコサミンを服用して病気になった症例が他に2件ある。我々は、グルコサミンが何らかの反応を起こし、肝不全を引き起こすのではないかと疑っている」と述べた。
その後、続報はなく、原因は不明のままである。

原料が天然品なので、どんな不純物が含まれていたかわからず、これ以上は何も出てこないかもしれない。



タグ:Quackery
posted by Kumicit at 2009/12/05 22:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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