[授業計画AELP-PSY0006: 核戦争後の生存]
教師用授業計画
作成者: Woody Morris
所属学校: オクラホマ州Weoka高校
推薦者: この授業計画は、コロンビア教育センターのサマーワークショップに参加した教師たちによるものである。コロンビア教育センターは西部14州の教師たちの集まりであり、地方・西武・米国の教育品質、特に数学と理科教育の品質向上を目指している。コロンビア教育センターはビッグ・スカイ・テレグラフをテレコミュニケーションのハブとして使っており、ワークショップで一堂に会した教師たちが、居ながらにしてコンタクトをとれる。
作成日付: 1994年5月
学年: 中学1年〜高校3年
分野: 社会・心理
概要: この単元は架空のジレンマを設定し、生徒たちに自分自身の推論と問題解決能力に基づいて解決策を提示させる。この単元は、核戦争のシナリオに始まり、生徒たちに地球上での人類の生存に影響する決定を下すことを求める。
到達点: この単元の目的は、生徒たちに論争となる問題についてコンセンサスに到達させることである。これは生徒たちに、ときには正しい答えも、間違った答えもないことを認識させる
目的:生徒が以下のことができるようになること:
各種の情報を評価し、危機的状況において、いかなる特性や要素が生存に最も重要か判断する。
効果的に意見と推論を口頭あるいは文書で提示する。
教材: 特別な教材は不要。
手順:
3日前に全世界で核戦争が勃発し、人口稠密地帯に大規模攻撃が行われた。最初の24時間、ラジオ放送は巨大な被害と人命の損失を全地域で報道した。運よく、以下にリストした人々は核シェルターに攻撃前にたどりつき、最初の攻撃を生き延びた。あなたの知る限り、それらの人々だけが核戦争の生存者である。
ここにジレンマがある。核シェルターには12名がいるが、大気が安全になるまでに生き延びるための、水や食料などが十分にない。生き延びるためには、少なくとも3か月は核シェルターに留まらなければならない。問題は12名全員が核シェルターに留まると、全員が餓死あるいは脱水で死亡する。12名のうち7名が生き延びるだけの備蓄がある。
あなたのタスクは、与えられた情報に基づいて、誰が核シェルターに留まって生き延び、誰が核シェルターから出て行く(おそらく死亡する)のかを決定することである。出ていくことに決まった人々は、平和裏に出ていくものと仮定する。課題は地球上における人類の生存である。最低ラインは、人類が再び地球上に広がっていくとするなら、それは、あなたが選んだ生存者たちから始まる。
12名の情報を慎重に評価すること。健康状態、教育・職業経験、年齢、性別、知性を考慮すること。そして、核シェルターに留まる7名と、出ていく5名を選択すること。
別紙に、生存し地球に再び広まる7名を、その理由とともに記載する。次に核シェルターを出ていく5名を、その理由とともに記載する。
決定を下し、理由を記載したら、グループ(4〜5名)の生徒にそれを提示する。グループの各人は自分の決定のグループの他のメンバーに提示する。タスクは、誰が残り、誰が出ていくか、コンセンサスに到達すること。
生存者:
1, James Stanley, 43歳(男), IQ: 112, 健康状態:良好, 短大卒・軍隊経験2年, 農業に15年従事
2, Janie Stanley, 13歳(女), IQ: 120, 健康状態:優良, 中学生,
3, Wanda Brice, 50歳(女), IQ: 140, 健康状態:普通, Ph.D 心理学, メンタルヘルスケースワーカー15年
4, Bill Waters, 27歳(男), IQ: 104, 健康状態:優良, 工業高校卒, 建設・溶接10年
5, Michelle Patterson, 19歳(女), IQ: 105, 健康状態:普通, 高校卒, 小売店3年
6, Ray Wilson, 60歳(男), IQ: 127, 健康状態:良好, 大学卒(ビジネス), 銀行窓口10年・フィナンシャルアドバイザと銀行頭取20年
7, Gerald White, 35歳(男), IQ: 98, 健康状態:普通, 軍隊経験4年(歩兵), 建設労働者10年
8, Martha Gray, 25歳(女), IQ: 142, 健康状態:良好, Ph.D 音楽理論, 大学講師2年
9, William Gray, 8歳(男), IQ: 150, 健康状態:良好, 小学生,
10, John Davis, 33歳(男), IQ: 125, 健康状態:普通, 大学卒(化学), 高校化学教師12年
11, Marjorie Blaylock, 39歳(女), IQ: 133, 健康状態:不良, 医大卒, 家庭医10年
12, Fred Fredrick, 54歳(男), IQ: 132, 健康状態:優良, エレクトロニクス熟達者, 海軍エレクトロニクス技師25年・個人エレクトロニクス技師10年
客観的および主観的評価のバランスは教師によって注意深く考慮しなければならない。主観的評価は生徒たちの個人差(能力等)を考慮に入れること。
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