2011/04/02

放射線強度&東日本大震災関連地震 (2011/04/01まで)

福島の放射線測定値(単位:μSV/h)の時系列飯館村を追加。ここは観測機器の変更が2回あり、値のジャンプが2回ある。

1地点だけに短時間のピークが8回見られる。これは散発的に放射性物質が放出されていて、たまたま風に乗って、それが通過した時に、観測値が増大していると考えられる。

風が陸側に向かって吹いているときに起きた大規模な放出は3月15日の1回だけだと思われる(福島市および飯館村の増加)。その後、大きな増加は見られない。郡山の観測点移動に伴い、郡山が福島市に近い値になっている。

これらに加えて文部科学省の公表値もあわせて、2011年3月31日12:00頃の放射線観測値をプロット(水色は1μSV/h未満)。

3月28日からの値を見ると、値の大きなところは安定して大きいため、おそらく2011年3月15日の放出の影響と見られる。ひとつの流れは、浪江町津島・葛尾村・飯館村・南相馬小高区金谷から福島市方面。その後に郡山に向けて少し南下したように見える。もうひとつは南へ流れで、広野町・いわき市久の浜。

これらは米国エネルギー省が公表した観測値ベースの推定値に見られる放射線の強い領域と同様の傾向を示している。
DoEfig.jpg

今後の原子炉の状況以外に関心を持つべきは3月15日の放出分である。福島県および文部科学省の観測値も米国エネルギー省の観測・推定値も、浪江町津島・飯館村・南相馬小高区金谷方面に放射性物質が流れたことを示唆しており、そこでの土壌調査および、それに基づく住民退避の検討が必要と思われる。


つづいて気象庁の(地震情報(各地の震度に関する情報))の速報値ベースで、マグニチュード1ごとにカウント。関連の有無が判断できないため東北・関東をカウントし、新潟・長野方面や新島・神津島近海・天草灘などを除外した。また、最初の地震を速報値から修正値(M=9)に修正、3/15の静岡の地震を修正値(M=6.4)に修正。

日ごとの回数をプロット。また掲載分についてエネルギーとして集計したものもプロット。ただし、地震情報(各地の震度に関する情報)は全地震を収録しているわけではない(マグニチュードは大きくても震度0だったら載らない。また、3月20日以降は気象庁が余震とみなした地震のうち、次第震度2以下は省略されている。)ので、あくまでも目安。

2011年3月28日7:24の宮城沖の地震はM6.5と、3月13日以降の最大余震。
ある程度、多い時期と少ない時期が変動しつつ、次第に終息に向かっているように見える。しかし、なおエネルギーで見る限り、終息していない。28日と29日にはM6.5とM6.4の余震があり、なかなか終わりが見えない。
posted by Kumicit at 2011/04/02 10:42 | Comment(2) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
千葉市の日本分析センターのグラフもわかりやすく興味深いです。(ご存知でしたらすみません)
http://www.jcac.or.jp/lib/senryo_lib/nodo.pdf
Posted by 読者 at 2011/04/02 12:31
私もそれは見てます。大気中に漂っていたヨウ素が雨で落ちてきたのがよくわかるデータですね。
Posted by Kumicit 管理者コメント at 2011/04/02 20:59
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