2011/04/29

輪番停電してた頃の数字

東京電力のプレスリリースによれば、2011年3月11日の地震時点では、福島第一原子力発電所 202.8万kWと、福島第二原子力発電所 440万kW以外に、火力発電所 847.5万kWや水力発電所もかなり停止していた。水力発電所は翌日に、東京湾岸の火力は3月24日までかけて順次回復。茨城の大規模火力である鹿島の320万kWが回復したのが4月20日で、ダメージが大きい茨城・福島の大規模火力260万kWがまだ復活していない。
RecoveryTepco201104.png

万kW 地震直後 3/12 3/13 3/17 3/24 4/07 4/20
広野火力発電所 2号機 60 × × × × × × ×
4号機 100 × × × × × × ×
常陸那珂火力発電所 1号機 100 × × × × × × ×
鹿島火力発電所 2号機 60 × × × × × ○ ○
3号機 60 × × × × × ○ ○
5号機 100 × × × × × × ○
6号機 100 × × × × × × ○
千葉火力発電所 2号1軸 36 × ○ ○ ○ ○ ○ ○
横浜火力発電所 8号4軸 35 × ○ ○ ○ ○ ○ ○
大井火力発電所 2号機 35 × × × ○ ○ ○ ○
3号機 35 × × ○ ○ ○ ○ ○
五井火力発電所 4号機 26.5 × ○ ○ ○ ○ ○ ○
東扇島火力発電所 1号機 100 × × × × ○ ○ ○

これ以外に応援受電・休止中火力発電所の復活・緊急新設などが発表されている(合計270万kW)。

  • 中部電力や北陸電力からの応援受電(新信濃変換所60万kW・佐久間変換所30万kW・東清水変換所10万kW)で合計100MkWを3月11日時点で確保。
  • 3月13日時点で、さらに北本連系設備60万kWを追加確保。
  • 7月には大井火力発電所に20.9万kW、8月には川崎火力発電所に12.8万kWのガスタービンを緊急設置(タイからの無償貸与品)
  • 横須賀経済新聞の報道によれば、長期計画停止中だった横須賀火力発電所の火力3・4号機 ガスタービン発電機1・2号機を7月末までに復活させ、90万kWを供給する。

輪番停電が事実上終了したのは3月26日の東扇島火力発電所1号機100万kwの復活後。事実上最後の大規模輪番停電は3月25日で、最後の輪番停電3月28日には限定的(2A/2B/2C)。また、輪番停電を決定した3月12日時点では大井火力発電所の70万kWも復活せず、北本連系設備経由の60万kWも未確保だった。
結果として実施された輪番停電は:

東電プレスリリースによれば、想定需要と供給力は以下のように変化している。
DemandSupply201103.png
地震後の平日である3月14日に供給力(600万kW程度)が大きく落ちている。この大きさは、揚水発電容量681万kW[数表でみる東京電力]と同程度であることから、夜間余剰電力不足で揚水発電が使えなくなったものと思われる。

posted by Kumicit at 2011/04/29 20:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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