2006/06/28

統一教会信者 Jonathan Wells

進化論破壊を誓って、統一教会のお金で博士課程に進学したWells

Dr. Jonathan Wellsはカリフォルニア大学バークレイ校で生物学の学位を、エール大学で神学の学位を取得している。この時点で既にUnification Church信者であったことが確認されている。その証拠がUnification Churchの関連サイト(True Parents Organization)に残されている(EvoWiki)。

http://www.tparents.org/library/unification/talks/wells/DARWIN.htm

"Father's words, my studies, and my prayers convinced me that I should devote my life to destroying Darwinism, just as many of my fellow Unificationists had already devoted their lives to destroying Marxism. When Father chose me (along with about a dozen other seminary graduates) to enter a Ph.D. program in 1978, I welcomed the opportunity to prepare myself for battle."

「父[文鮮明]の言葉、私の研究、および私の祈りにより、私がダーウィニズムを破壊するのに人生をささげるべきであると確信しました。ちょうど私の統一協会信者の仲間の多くが既にマルキシズムを破壊するのに彼らの人生をささげたように。父[文鮮明]が1978年に、およそ12人のセミナー修了者とともに私を博士号プログラムに選んだとき、私は戦いのために準備する機会を得られたことを喜びました。」

なお、このセミナーとはUnification Theological Seminary(wiki)のこと。


本の前書きでウソをつくWells

Dr. Jonathan Wellsは、"Icons of Evolution: Science or Myth? Why Much of What We Teach About Evolution Is Wrong"(Amazon,2000)という本の前書きでDr. Jonathan Wellsは

"During my years as a physical science undergraduate and biology graduate student at the University of California, Berkeley, I believed almost everything I read in my textbooks. I knew that the books contained a few misprints and minor factual errors, and I was skeptical of philosophical claims that went beyond the evidence, but I thought that most of what I was being taught was substantially true."

「カリフォルニア大学バークレイ校の自然科学大学生と生物学大学院生としての私の数年間、教科書で読むほとんどすべてを信じていました。教科書には、いくつかの誤植とささやかな事実の誤りがあるのはわかっていましたし、証拠を超えた哲学的な主張には懐疑的でした。それでも、私は教えられていたことの大部分が実質的に本当であると思っていました。」

と始めは進化論を正しいと考えていたと書いている。もちろん、カリフォルニア大学バークレイ校大学院に進む前にダーウィニズムの破壊を誓っているので、ウソ。



"Design"という単語を紛れ込ませただけで、インテリジェントデザインの論文だというWells

Jonathan Wells, “Do Centrioles Generate a Polar Ejection Force? Rivista di Biologia/Biology Forum 98 (2005): 37-62.[Discovery Instituteにあるコピー]
イタリアの学術誌なので、三流クラスと思われる。論文自体は細胞分割関連ネタで、Abstractと本文中にさりげなく、"Design"という単語をまぎれこませたもの。

Instead of viewing centrioles through the spectacles of molecular reductionism and neo-Darwinism, this hypothesis assumes that they are holistically designed to be turbines.

What if centrioles really are tiny turbines? This is much easier to conceive if we adopt a holistic rather than reductionistic approach, and if we regard centrioles as designed structures rather than accidental by-products of neo-Darwinian evolution (Wells[2004]).
下線はKumicitによる。また、citeしている[Wells 2004]はインテリジェントデザイン関連サイトにある記事。

読めばわかるが、インテリジェントデザイナーが存在すると主張しているわけではなく、デザインされたと仮定した上での仮説という表現をしているだけ。別にその一言がなくても、この論文は成立する。


その論文誌は、創造論的熱力学第2法則を主張するSermonti編集

Andrea Bottaro[2005]によれば
Since 1979 Sermonti has been editor of the Italian-published biology journal Rivista di Biologia / Biology Forum. Under his guidance, this old and reputable journal has become a veritable haven for anti-evolutionary tracts by a motley crew of respectable structuralists, young-earth creationists, veritable cranks and Intelligent Design advocates (among them, some Discovery Institute fellows and acolytes), as well as for an assortment of fringe- and outright pseudo-science papers.

1979年からSermontiはRivista di Biologia(生物フォーラム)というイタリア語の生物学誌の編集者をしている。Sermontiの指導のもと、古くからあったこの評判の良い学術誌は、かなり構造主義者と若い地球の創造論者と本当の変人と、Discovery Instituteのフェローやアコライトを含むインテリジェントデザイン支持者などの種々雑多な反進化論、そし明確な非科学と疑似科学論文の真の天国となった。

そして、Sermontiは、2003年出版の本で(英訳版は2005年: "Why is a Fly Not a Horse?", Amazon)で、反進化論の定番"熱力学第2法則"の登場させたという。Andrea Bottaroによれば:
In the introduction, he repeats the old canard that the second law of thermodynamics, which dictates a rise in disorder (entropy) of isolated systems, represents a major obstacle to naturalistic evolution. He then tries to pre-empt the known counter-argument with this paragraph:

序で、孤立系の無秩序(エントロピー)の増大を支配する熱力学第2法則が自然主義的進化の主たる障害であるという古いデマを繰り返す。そして、Sermontiは既知の反論に対して次のパラグラフを予め記述する:
“Other scholars have defended the plausibility of this climb of life during time, putting forward the idea that living organisms are not isolated systems, and therefore can disobey the entropy principle. This is an argument that could have been made by Darwin, but certainly cannot be accepted by modern neo-darwinists. The “Central Dogma” of modern biology asserts the absolute isolation from the world of the repository of heredity, DNA. It [DNA] flows indifferent to the invitations of the environment, or to the seductions of the organism, in spite of Lamarck and, let’s say it, the real Darwin.”

他の科学者は生物が時間とともに上昇することのもっともらしさを守るために、生物は開放系であって、エントロピーの法則に従わなくてもよいという考えを進める。これはダーウィンが行うことのできた議論だが、現代のネオダーウィにストには確かに受け入れられないものだ。現代生物学の中心教義は、DNAという遺伝情報倉庫を世界から絶対的に分離しているからだ。それ[DNA]は、ラマルクやいってよければ新のダーウィンに反して、環境の誘導や生物の誘導に影響されない。


This is, frankly, either foolish or plain dishonest. Never mind that it is essentially every other scholar, not just “other scholars”, who have pointed out the obvious fallacy of the thermodynamic objection to evolution - the “Central Dogma” (that hereditary information flows from DNA and RNA to proteins, and not backwards) has nothing at all to do with the issue. If DNA were truly thermodynamically isolated it would indeed succumb to entropy. However, organisms expend significant amounts of energy to faithfully replicate and maintain the integrity of DNA, using very complex and metabolically costly quality control and damage repair mechanisms. I very much doubt that Sermonti, a geneticist, is unaware of this.

これは、率直に言って、愚かであるか全く不正直だ。単に他の学者ではなく、他のすべての科学者が、進化論にたいする熱力学的反論が明らかな誤りであることを指摘しており、DNAからRNAそしてタンパク質への情報の流れがあって、逆でないという"中心教義"は、この問題とはまったくなんの関係もない。DNAがもし本当に熱力学的に孤立しているなら、DNAはエントロピーのために死んでしまう。、しかしながら生物は、非常に複雑で代謝的に高くつく品質管理とダメージ修復メカニズムを使って、DNAの複製と健全性の維持をするのに、膨大なエネルギーを費やしている。遺伝学者たるSermontiがこれを知らないとは思えない。



それ以外にほとんど論文がないJonathan Wells

"Jonathan Wells"でgoogle scholar検索すると、同姓同名を除くと、1995年以降で、First Authorな文献は

  • Jonathan Wells: "Haeckel's Embryos and Evolution: Setting the Record Straight.",Education Resource Information Center, 1999


    学校教育用素材集のサイトにある素材
  • Jonathan Wells: "Icons of Evolution: Science or Myth? Why Much of What We Teach About Evolution is Wrong", 2000 (Amazon).


    反進化論本
  • Jonathan Wells: "Using Intelligent Design Theory to Guide Scientific Research",PCID 3.1.2, November 2004.(PDF)


    インテリジェントデザイン運動内の論文誌
  • Jonathan Wells and Paul Nelson: "Homology: A Concept in Crisis", The Apologia Project(PDF)


    キリスト教研究機関だと称しているサイト掲載品

とろくなものがない。しかも数も少ない。査読つき論文で検索にひっかかるのは、Sermontiの論文誌に載ったものだけ。

進化論破壊が目標なので、研究はしていないのかもしれない....
posted by Kumicit at 2006/06/28 04:38 | Comment(7) | TrackBack(1) | ID: General | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 統一教会信者がID理論を研究してはいけないんですか?
それって偏見ではありませんか?

>進化論破壊が目標なので、研究はしていないのかもしれない....

これが結論で、進化論を検証する事自体を、youは許せないだけのようです。
どうして進化論のみが真理なのでしょうか?

youのHPは膨大な資料なので、とても全体を読めませんが、学問においては相当なレベルの学者様とお見受けいたしました。
 日本で一番のID理論批判の研究者と評価は致しますが、学問の自由を拘束するような事はイタダケマセン。

 
Posted by ムーニー at 2006/06/28 09:09
>ムーニーさん
記事中に「統一教会信者がID理論を研究してはいけない」という文章もそう取れる文脈もありません。何か後ろめたいことでもあるのでしょうか。
あなたはID論に対する検証自体を許せないという結論が先にあるように伺えます。後半、相手を持ち上げておいて学問の自由を持ち出して自分の公平性を演出するのはなかなかですが、前半でみられる偏見に満ちた意見が前提にあるので結果的に全く意味はありません。
Posted by 町田 at 2006/06/28 10:37
> 日本で一番のID理論批判の研究者と評価は致しますが、学問の自由を拘束するような事はイタダケマセン。

学問の自由を拘束するような内容が含まれているとはおもいませんが。
というより、(こういう言い方はちょっとあれですが)たかだか1ブログが批判的にとりあげたぐらいで「拘束」されるような学問はありませんよ。ひょっとしたらID論なんかはちょっと批判されただけで全面崩壊するほど脆弱なのかもしれませんがね。
Posted by やまき at 2006/06/28 20:19
こんにちは

>あなたはID論に対する検証自体を許せないという結論が先にあるように伺えます。

そう思われてしまったのでは、申し訳ありませんでした。謝ります。

私は、ID理論をこれから勉強する立場ですから、youのHPを参考にさせて頂きます。
ところで、ID理論を公正な立場で紹介した本は日本にありますか?
教えて頂けましたら感謝です。
Posted by ムーニー at 2006/06/29 08:56
町田さんとやまきさんのコメントでムーニーさん撃墜済みではありますが、Kumicitからもムーニーさんに追い討ちを。

まずは、「進化論のみが真理」から。
「進化論」もまた生存してる論文の集合体であり、新たな論文が加わり、時に古い論文が死んで、姿を変え続ける。論文を書く余地が残されていないような分野に研究屋は寄り付かないので、「確立された真理」についての研究屋などいない。
http://transact.seesaa.net/article/19705824.html

さらに、進化論のコンセプトのうち「自然淘汰と突然変異」や「地理的隔離による種分化」などは創造論者も否定しない。
http://transact.seesaa.net/article/15373969.html
http://transact.seesaa.net/article/18006739.html

ついでに「学問の自由」についても。
というか、Discovery Instituteには潤沢な資金があるし、フェローになっている研究屋もけっこういる。さっさと成果出せよ!!というのが実態。しかしDembskiたちは研究プログラムすら作っていない。
http://transact.seesaa.net/article/19987105.html


それから、「ところで、ID理論を公正な立場で紹介した本は日本にありますか?」について。

左側の「参考サイトリスト」に進化論・インテリジェントデザイン・創造論で役に立つサイトを並べてあるので、それらの英文を読むこと。日本語でインテリジェントデザインや創造論を知ろうなどとは心がけが悪すぎ。
Posted by Kumicit 管理者コメント at 2006/06/29 09:40
>日本語でインテリジェントデザインや創造論を知ろうなどとは心がけが悪すぎ。

それは失礼いたしました。これから英語の勉強からはじめましょうか。

なぜ日本語の文献がないのかは判りませんが、我が国では、ID論はタブーのようですね。
 

Posted by ムーニー at 2006/07/02 16:40
推定販売部数3000が普通の出版社の出す出さないの判断基準。つまり、出版のプロたちが3000部に到底及ばないと見ていると思われる。

あるいは、誰も出版企画を売り込んでないか。

なお、インテリジェントデザインを含む創造論マーケットは米国ではそこそこ大きく、Answers in Genesisのような創造論販売業者の経営が成り立っている。しかし、そのサブカテゴリであるインテリジェントデザインだとマーケットは小さいようで、Discovery Instituteが定期的に刊行物を発行できるに至っていない。
Posted by Kumicit 管理者コメント at 2006/07/03 00:10
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