2011/05/09

放射線強度&東日本大震災関連地震 (2011/05/08まで)

福島の放射線測定値(単位:μSV/h)の時系列飯館村と葛尾村と川内村を追加


  • 葛尾村の値は5月6日13:00〜15:00が欠測で、その前後で値がジャンプしている。何らかの計測条件が変わったと思われる。また、ほぼ毎日13:00〜15:00に値が小さくなっているが、これも不自然であり、計測を乱すような事象が時間帯依存で起きていることが疑われる。
  • 飯館村(役場)の測定値が5/5 2:00〜13:00の間だけ急に大きくなっていた。他の観測点でも、福島第一および福島第二でも、そのような挙動は見られない。これは測定器交換によるもの。また、他の観測点に見られない傾向として、4月下旬に線量が減少している。これも実際の線量がそうなっているのか、観測のエラーなのか不明である。さらに観測機器の変更などで3月下旬には値を大きくジャンプしている。なお、4月19日の一時的減少は雪による飛散抑止効果の可能性がある(観測のエラーではないとみられる)。
  • 郡山は観測点移動前の値が過小評価(観測した高度の問題)。
  • 川内村(役場)の線量は一貫して小さい。しかし、文科省とDoEによる航空機観測結果によれば、川内村にはホットスポットが存在する。法的には緊急時避難準備区域となっているが、ホットスポットについては計画的避難区域とすべき。
    MextDoE201105.png


なお、単純に時別線量観測値(μSV/h)を累積して、積算被曝量を推定すると以下のようになる。

福島市 南相馬 いわき 川内村
日平均値 04/12 1.90 0.63 0.37 0.36 (μSV/h)
04/13 1.92 0.63 0.36 0.34
04/14 1.91 0.63 0.36 0.33
04/15 1.90 0.61 0.36 0.33
04/16 1.89 0.59 0.35 0.34
累積3/11-5/2 4240 1550 873 703 (μSV)
8h屋外16h木造内 2544 930 524 422
24h木造内 1696 620 349 281


つづいて、気象庁の(地震情報(各地の震度に関する情報))の速報値ベースで、マグニチュード1ごとにカウント。関連の有無が判断できないため東北・関東をカウントし、新潟・長野方面や新島・神津島近海・天草灘などを除外した。


日ごとの回数をプロット。また掲載分についてエネルギーとして集計したものもプロット。プロット開始を3月9日から。ただし、地震情報(各地の震度に関する情報)は全地震を収録しているわけではない(マグニチュードは大きくても震度0だったら載らない)。また、3月20日〜4月11日9:00と、4月13日〜4月27日9:00の間は、気象庁が余震とみなした地震のうち、最大震度2以下は省略されている。このため、4/27以降急増しているように見えているが、それは見せかけである。

連続性を考えて、震度2以下の地震を一律削除してプロット:

福島県浜通りの地震の前よりは、おさまってきているが、それでも、終わりが見えてこない。


ついでに1950年〜2010年の年別・最大震度別の地震の数をプロットした。1966年前後の松代群発地震と2000年の伊豆諸島北部群発地震が大量に積もっているので、3段階に分けてプロット。
HistY2010.png
観測点の増加に伴い、小規模な地震の捕捉率が上がっているため、観測された地震の数がそのまま実際の数というわけではない。しかし1993年頃から強い地震が多く見られるようになっているのは、もちろん見せかけではない。
posted by Kumicit at 2011/05/09 00:04 | Comment(1) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最後のグラフに驚きました。
こういった流れがあるのですね。
Posted by こたつ at 2011/05/09 14:08
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