2011/12/27

Luc Montagnier on HIV/AIDS

ノーベル賞受賞者にして、怪しいネタの尽きないLuc Montagnier教授が今年(2011年)始めに、HIVに関して怪しいネタを披露していた。
At the Africa Forum in Mozambique last week, Montagnier was interviewed on his views about the need for new treatments in Africa.

先週、モザンビークで開かれたアフリカフォーラムで、Montagnierはアフリカにおける新たな治療法の必要性についての彼に見方をインタビューされた。
Not everybody – especially in Africa yet has access to the treatment [anti-retrovirals]. The treatment has to be given for the rest of the patients lives. If it was interrupted the virus comes back so my problem now it is time to find some complimentary treatments which will shorten the treatment for ARV’s immune system of the virus itself.

全員が抗レトロウィルス治療を受けられるわけではない。特にアフリカでは。受けられない患者たちにも治療を行う必要がある。私がウィルスについて立ち戻るとしたら、今こそ、ウィルス自体の免疫系のARV(抗レトロウィルス)治療期間を短縮する補完医療法を見つけるときだ。

[African leaders to launch new fight against HIV/AIDS (2011/03/21) on Afrique Avenir]
In itself, this might be a respectable statement. But does Montagnier really believe the answer lies in porridge and potato pills? News reports suggest that Montagnier believes this treatment “showed a substantial reduction in the viral DNA in 71% of the patients” who were taking both AIDS drugs and the supplements.”. The South African Business Day web site says,

この発言そのものは敬意を払うべきものだろう。しかし、Montagnierは本当に、お粥とジャガイモに答えがあると思っているのだろうか?報道によれば、Montagnierは、この治療法が、AIDS薬剤とサプリの両方を摂取している患者のウィルスのDNAを71%削減したと信じているようだ。The South African Business Dayのサイトには次のように書かれている。
Viral DNA was measured using a “new biomarker developed by Prof Montagnier”, but Imuniti did not explain what this was or how it worked. It said polymerase chain reaction tests found that 28% of the patients taking the nutritional supplements “had viral DNA disappear after three months” and claimed this was “the first time viral DNA has ever been impacted by a natural combination product”

ウィルスのDNAは「Montagnier教授が開発した新たなバイオマーカー」を使って測定されているが、Imunitiはそれがどうやって測定をしているのか説明しない。そして「ポリメラーゼ連鎖反応テストにより、サプリを摂取した患者の29%から3か月後にウィルスDNAが消滅した。これは天然物質によってウィルスDNAが大きく影響を受けた最初の例である」と言っている。

[Tamar Kahn: "Imuniti down on news of clinical trial" (2011/03/24) on BusinessDay Africa]
Le Canard Noir: "Luc Montagnier’s Porridge Pill Cure for AIDS" (2011/03/30) on Quackometer]
その装置とは、PZ Myers準教授がツッコミを入れてたガラクタの思われる。
彼が信号の記録につかったガジェット見てほしい。

Montagnier2009b.png
[Montagnier 2009 Fig.1]

これはひどい。彼はサウンドブラスターオーディオカードつきノートPCをアナログ・デジタル変換に使っている。そして、銅線コイルにつないだハイファイアンプにつないでいる。溶液の入った試験管をコイルに通す。まったく信じられない。

このような装置で電気信号を測定するのは不可能ではない。私もやったことがある。大学院生の頃に、ちょっとしたガジェットをつくった。それは基盤に銅線を自分でエッチングしたもので、その上にゼブラフィッシュの稚魚をおいて、魚の逃避反射を中継する大きな細胞であるマウスナーニューロンの活動電位を記録することができた。これはうまく動作したが、細心の注意が必要だった。魚は正しい方向に配置しないといけない。プレートの上に水が多すぎるとだめで、流れ出してもだめ。電気信号の強度は大きく変動した。それでも、とても大きな細胞がプレートのミリメートル範囲内で巨大な電気信号(数十ミリボルト)を放出するなら、こんな装置でも検出できる。もちろん、どんな外部信号も拾ってしまう。我々は装置をファラデーケージに入れて計測した。プレート近くで指を動かすと、それによる信号を拾ってしまう。

だから今、私がMontagnierの装置を見ると、私の古いガジェットよりもさらに陳腐であり、ただのノイズ検出器にしか見えない。 これは、環境ノイズを拾って、針を動かすサイエントロジーのEメータの小規模版程度のもの。

[PZ Myers: "It almost makes me disbelieve that HIV causes AIDS!" (2011/01/24) on Pharyngula]
そして、その結果をLuc Montagnierは自身が編集委員を務める学術誌の2号(vol1 no.2)に載せた。
そして、最後は怪しい日付。論文は2009年1月3日に投稿され、2009年1月5日に修正され、2009年1月6日にアクセプトされている。信じがたい結果を出している論文なのに、この信じられないターンアラウンドタイム。修正(revisions)は1日で通過。私のところにレビューが回ってきていたら、赤ペンの海でズタズタにしているところだ。誰がレビューしたのかな? 著者の母親か? おそらく著者に近い人物だろう。さあて、編集委員長は誰だと思う? 答えはLuc Montagnier本人だ。

[PZ Myers: "It almost makes me disbelieve that HIV causes AIDS!" (2011/01/24) on Pharyngula]


やっと、3年前に「HIVはAIDSの原因ではないというAIDS再評価運動を擁護するThabo Mbeki大統領と、レモン・ガーリック・テービルビートでAIDSが治療できると言うManto Tshabalala-Msimang 厚生相と、抗レトロウィルス剤を有害だと宣伝するビタミン剤セールスマンMatthias Rath, MDが退場した南アフリカ」に出現するのは避けたいところ。



タグ:Quackery
posted by Kumicit at 2011/12/27 23:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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