2012/02/12

それっぽいOscillococcinumのCM

いかにもインフルエンザ症状に効く薬であるかのように(しかし、そうは明言せずに)販売されている、ホメオパシー製品Oscillococcinumと、その製造元である、世界最大のホメオパシー製品製会社Boironについて、一昨年末から、時折、見てきた...

これらの中でも、やはり目立つ問題は、いかにも普通の医薬品のフリをして、砂糖玉を販売されていること。

OscillococcinumのCMは数多く作られているが、ホメオパシーであることを明言しないものも多い。


ホメオパシーと言っているバージョンもあるが、CMは普通の医薬品のものと違わない雰囲気:

When flu symptoms appear, take Oscillococcinum immediately.
Take Oscillococcinum immediately for the relief of flu symptoms.
Oscillococcinum, Homeopathic medicine from Boiron Laboratory.

インフルエンザ症状が出たら、すぐにOscillococcinumを服用しよう。
インフルエンザ症状の緩和のために、すぐにOscillococcinumを服用しよう。
OscillococcinumはBoiron Laboratoryのホメオパシー薬品です。
このバージョンは、いかにも医薬品のような雰囲気を振りまきつつ、巧妙に「効く」と言わずに済ませている。

また、"残ってないけど有効な"成分についても、医薬品ぽく見えるようにラテン語で「anas barbariae hepatis et cordis extractum」と書いている。これは英語では「barbary duck heart and liver extract」(アヒルの心臓と肝臓のエキス)となるはずのもの(Roy医師の「古代人は肝臓を苦痛の起きる場所だと考え、心臓よりも重視した。これは深い洞察」に基づく)。
oscillo-box2.jpg
Active Ingredient:

Anas barbariae hepatis et cordis extractum 200CK HPUS – To reduce the duration and severity of flu-like symptoms
The letters “HPUS” indicate that the active ingredients are officially included in the Homeopathic Pharmacopœia of the United States.

[DailyMedPlus]
以上のように、パッケージ・"有効成分"の記述・TV CMと、全面的に医薬品にフリをして、「医薬品ではない何か」が販売されている。そして、これを普通の医薬品だと思って買ってる人々もそれなりにいることが、カナダCBCの「Cure or Con (ホメオパシー 治療か、詐欺か)」でも取り上げられている。

やはり、ホメオパシーな商品名(たとえば、Arnica Montana 30Cとか)ではない、それっぽい名称で、"Nothing in it"(中には何も入ってませんよ)な商品を売るのは、特に詐欺的。
タグ:Quackery
posted by Kumicit at 2012/02/12 09:40 | Comment(1) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
フランスでは、普通に、医師によってホメオパシーレメディが処方されていますよ。
Posted by 名も無き忘却からの帰還者 at 2013/02/16 14:25
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