2012/05/19

2000-2010年度の原発発電量

電力事業連合会の電力統計情報から、電力会社の原子力発電の実績発電量および全発電量に占める比率を見てみた。
AtomicPower2010.png
  • 北海道電力は2009年12月22日に91.2万kWの泊原発3号機の運転開始で原子力の比率が高まっている。最近のことなので、火力発電所は休止されたとしても、まだ再稼働の手間は小さめと思われる。
  • 東京電力は2003年の原発停止を、老朽火力の再稼働・稼働率向上・電力融通及び冷夏などで対処。それよりも今回は条件が悪い(電力融通を期待できない)が、緊急電源を加えている。
  • 原子力依存度の高い関西電力・九州電力・四国電力は、発電量の順に対処が困難になると思われる。
  • 中国電力・北陸電力は原子力依存度低め。
  • 東北電力は原子力の比率は大きくはないものの、原町火力・仙台火力・新仙台火力へのダメージおよび水害による水力発電へのダメージがある。
  • 中部電力は東北電力と同程度だが、特に災害ダメージがない。

以上から関西電力が最も原発再稼働を必要としていると考えられる。

なお、これ以外に、日本原電の敦賀発電所1号機(35.7万kW)・敦賀発電所2号機 (116万kW)が中部電力・北陸電力・関西電力に、同じく日本原電の東海第二発電所(110万kW)が東京電力・東北電力に原子力発電による電力を供給していた。


なお、設備の方は...

2010年度の発電設備(万kW, 水力には揚水を含む)
(万kW)北海道東北東京中部北陸関西中国四国九州
水力123242898522190820291114328
火力40711293870239744016917803801158
原子力2073271731362175977128202526
新エネルギー52202110022
合計742172164993283806348811996962033


2010年度の発電設備(比率, 水力には揚水を含む)
(%)北海道東北東京中部北陸関西中国四国九州
水力16.6%14.1%13.8%15.9%23.6%23.5%24.2%16.4%16.1%
火力54.8%65.6%59.5%73.0%54.6%48.5%65.1%54.5%56.9%
原子力27.9%19.0%26.6%11.0%21.7%28.0%10.7%29.0%25.9%
新エネルギー0.7%1.3%0.0%0.1%0.1%0.0%0.0%0.0%1.1%


なお、揚水発電は7時間程度の発電と10時間程度の揚水を繰り返す。
posted by Kumicit at 2012/05/19 14:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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