2007/01/07

統一教会の教義を語り始める渡辺久義先生

韓国産カルトである統一教会(Unification Church)は、聖書を経典のひとつとしているらしいが、キリスト教とはみなされていない。このUnification Churchの信者にはインテリジェントデザイン理論家で、進化論破壊を誓って、Unification Churchの奨学金で大学院に進学したDr. Jonathan Wellsがいる。ただし、Jonathan Wellsは統一教会の教義宣伝をしているわけでもなく、Dembskiのようにインテリジェントデザイン文書を量産しているわけでもない。執筆作品も過去の創造論者のネタのコピペである。

==>忘却からの帰還:Jonathan Well第1章へのツッコミ by bhumburg

銃器からツボまで何でも売ってるカルト企業グループたる統一教会[はてな]にとって、教義などどうでもよいのかもしれない。一応、キリスト教のふりをしているので、反進化論なのだろう。日本の信者たちページをぐぐってみると...と陳腐and/orトンデモで、見るべきものもない。

そんな統一教会の下部組織の一つ勝共連合[はてな]の関連会社である世界日報[はてな]の月刊誌「世界思想」に連載記事を書いて、そらくは老後の小遣い銭を稼いでいると思われる渡辺久義先生。この渡辺久義先生が、ついに2007年1月号で、ネタをインテリジェントデザインから統一教会の教義に変更された:
聞いたことはあっても、どうせ韓国から出てくるようなものにロクなものはなかろう、特殊な教団の特殊な考え方に決まっている、と決め付けて見向きもしない。それどころか、「統一思想」などという名を口にすることさえ、我が国ではヤバイのである。[第49回/(2007年1月号)]
原産地が韓国でなくても破壊的カルトはヤバイんですけどね。

また、韓国はキリスト教の勢力(プロテスタントが18.6%、カトリック7.0%)が強く、それだけ創造論支持者も多くいるもようだが、韓国の創造論団体のページのコンテンツは、Answers in GenesisやInstitute for Creation Researchといった米国の有力な創造論団体と比べて、あまりにもショボイ。

==>忘却からの帰還:韓国の創造論団体KACR

「韓国から出てくるようなものにロクなものはない」かどうかは知らないが、少なくとも「韓国から出てくる創造論」はゴミだろう。渡辺久義先生にも、それくらいは見ておいてほしいものである。


とはいえ、渡辺久義先生は、どうも統一教会の教義には関心がなかったようだ:
この生命の二面を表わす概念が、統一思想のキーワードである「性相」と「形状」である。これはこれまでにも何度か軽く触れた。そのときは便宜上、これを我々の知っている最もそれに近い概念であるアリストテレスの「形相」と「質料」に置き換えて説明したかもしれない。当面はそう考えてもよい。しかし統一思想のこれらの概念の方が、はるかに強力な「説明力」(ID派のよく使う言葉)を持つのである。

[第49回/(2007年1月号)]
「アリストテレスの形相と質料に置き換えて説明したかもしれない」とは、また記憶も怪しい表現。もともと"アリストテレスの目的因からの説明"の唯一絶対新バージョンを語っただけ[第19回]だったのを、無理やり教義の話をしたことにしているように見える。

「渡辺久義バージョンたる聞きかじりなインテリジェントデザイン」にはツッコミを入れる楽しみもあるのだが、「渡辺久義バージョンの聞きかじりなカルトの教義」には興味もわかない。ということで、このあたりで、追跡終了のつもり。

タグ:渡辺久義
posted by Kumicit at 2007/01/07 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | Hisayoshi | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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