- CB601 伝統的なオオシモフリエダシャクのストーリーはもはや支持できない
- CB601.1 オオシモフリエダシャクは木の幹に止まらない。それらの絵は偽造だ
- CB601.2 オオシモフリエダシャクは、多くの地域でカモフラージュでない色になっている
- CB601.2.1 マンチェスターで、暗色の蛾は、決して完全に明色の蛾を駆逐しなかった
- CB601.2.2 いくつかの地域では、予測されるより、暗色の蛾が多かった
- CB601.2.3 暗色の蛾の増殖は南ブリテンで大気汚染が卓越する前に始まった
- CB601.2.4 あちこちで、苔が再び現れる前に、明色の蛾は増加した
- CB601.2.5 樹木が明色になるより前に、明色の蛾が増加した
- CB601.3 汚染物質による直接的な突然変異は、よりよくオオシモフリエダシャク変化を説明する
- CB601.4 増加した再捕獲率は、Kettlewellのデータの誤りを示唆する
この部分は、統一教会信者でもあるインテリジェントデザイン支持者Dr. Jonathan Wellsの反進化論本第1弾"Icon of Evolution"対応で書かれている。
いわゆる蛾の工業暗化は、実際には、オオシモフリエダシャクの移動・鳥による捕食・工業地帯の地理的配置・大気汚染規制と地衣類の回復などが絡んだ現象である。しかし、高校までの教科書では、そのような立ち入った記述はなく、人々の記憶に残っているのは、保護色と自然選択の単純な例だろう。その「常識」的な記憶と、実際の乖離をDr. Jonathan Wellは巧く突いて、反進化論ネタを作り上げている。これに対応したMark Isaakの記述は、本来の科学ネタが多いために、かなり長々しいものになっている。
なお、教科書的な記述そのものは単純で、容易に理解できるように思えるが、米国ではそれほど理解されているわけではない。Andrew Shtulmanの調査では、このオオシモフリエダシャクのネタを半数が理解していないことが示されている。
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