2007/11/22

インテリジェントデザインの標的は、現代科学の基礎たる自然主義

Texas Freedom Networkによれば、2007年8月にテキサス州教育委員長に就任したDon McLeroyは、2005年に講演で「進化論とインテリジェントデザインの論争を、正統キリスト教徒とそれ以外の勢力の衝突だ」と描写した。
But what is the main target of intelligent design? What’s the main target? Is it the chemical origin of life? Research? Well, it’s not, certainly, origin of life spontaneously arose chemically is not supported by the Bible. It’s not supported by the evidence, so maybe that is the target. But, in fact, it’s the lack of evidence of, uh, chemical origin of life and the incredible complexity of life itself that played the major role in Antony Flew, that famous British philosopher that just said that he had to abandon his atheism. So it’s very powerful, the origin of life, but that is not the main target of the intelligent design movement. Oh, it’s neo-Darwinism. Neo-Darwinism is another description term for just evolution, common descent that talks about genetic variability so it gets it more precise. And is that the target? It’s not supported by evidence, it’s not Biblical, so that must be the target of intelligent design, but really it’s not the main target either.

しかし、インテリジェントデザインの主たる標的は何か? 何が標的なのか? 生命の化学的起源か? 研究か? 確かではないが、生命の起源が自然発生的に化学的に起きたということは、聖書によって支持されていない。生命の化学的起源は証拠によって支持されていないので、標的になるかもしれない。しかし、事実、生命の化学的起源の証拠の欠如と、あまりにも複雑な生命は、著名な英国の哲学者Antony Flewが無神論を捨てるにあたって中心的役割を果たした。だからこそ、生命の起源は非常に強力だが、インテリジェントデザイン運動の主たる標的ではない。それはネオ・ダーウィニズムだろうか。ネオ・ダーウィニズムは進化論の別な表記であって、遺伝的多様性を論じる共通祖先は、より正確な表現だろう。そして、これは標的だろうか? これも証拠によって支持されない。そして聖書的ではない。従って、インテリジェントデザインの標的であらねばならない。しかし、これも主たる標的ではない。

Actually, in intelligent design we are focused on a on a bigger target, and in the words of Phillip Johnson “the target is metaphysical naturalism, materialism or just plain old naturalism. The idea that nature is all there is.” Modern science today is totally based on naturalism, and all of intelligent design’s arguments against evolution and chemical origin of life it is the naturalistic base that is the target. And this is a quote from Phillip Johnson: “The important aspect of Darwinian evolution is it’s naturalistic claim that life is the result of purposeless, unintelligent material causes. When Darwinian evolution and intelligent design stand in a complete antithesis. Intelligent design requires the designing influence to account for the complexity of life where Darwinian theory of common descent claims that life spontaneously arose.”

実際、我々が焦点を当てているインテリジェントデザインにおける大なる標的は、Phillip Johnsonの言葉によれば「標的は形而上学的自然主義あるいは唯物論あるいは、古来よりの自然主義である。自然のあるがままがすべてだという考えだ。」 今日の近代科学は、全般的に自然主義に基づいており、進化論と生命の化学的起源に対抗するインテリジェントデザインの論すべては、そのような自然主義的基礎を標的としている。これはPhillip Johnsonの引用だが「ダーウィンの進化論の重要な観点は、生命が目的なき、非知性的な物質的原因によるものだという自然主義的主張である。ダーウィン進化論とインテリジェントデザインは真逆の位置にいる。インテリジェントデザインは生命の複雑さについての説明にデザインの影響を要求するが、ダーウィンの共通祖先の理論は、生命が自然発生したと主張する。
[transcripted -- Don McLeroy's Lecture on Evolution and 'Intelligent Design' (2005)]
[via Dianahsieh & < href="http://arstechnica.com/articles/culture/intelligent-design-rebranding.ars/1">Arstechnica via Panda's Thumb]
インテリジェントデザインの標的は、形而上学的自然主義あるいは唯物論あるいは、古来よりの自然主義だと主張する。これは、インテリジェントデザインの標的が生物進化にとどまらないことを意味する。我々の生ける環境を説明する宇宙論や気候変動などにも及ぶだろう。

すなわち、インテリジェントデザインは自然科学のすべてと敵対する可能性を持っていると、インテリジェントデザイン応援団なDon McLeroyは宣言したことになる。

そして、Don McLeroyはここで高らかに、創造論者たちに、インテリジェントデザインの旗のもと、神の存在を否定する自然主義との戦いでの、共闘を呼びかける。
Now I would like to talk a little bit about the big tent. Why is intelligent design the big tent? It’s because we’re all lined up against the fact that naturalism, that nature is all there is. Whether you’re a progressive creationist, recent creationist, young earth, old earth, it’s all in the tent of intelligent design. And intelligent design here at Grace Bible Church actually is a smaller, uh, tent than you would have in the intelligent design movement as a whole. Because we are all Biblical literalists, we all believe the Bible to be inerrant, and it’s good to remember, though, that the entire intelligent design movement as a whole is a bigger tent. So because it’s a bigger tent, just don’t waste our time arguing with each other about some of the, all of the side issues. And that’s one thing that I really enjoyed about our group is that we’ve put that all in the big tent, we’re all working together.

さて、ここでビッグテントについて語っておこう。何故、インテリジェントデザインはビッグテントなのか? それはわれわれが、自然のあるがままがすべてだという自然主義という事実と対峙しているからだ。進歩的創造論者であれ、現代創造論者であれ、若い地球の創造論者であれ、古い地球の創造論者であれ、すべての創造論者はインテリジェントデザインのテントのもとにいる。そして、ここGrace Bible Churchのインテリジェントデザインは本当のところ、インテリジェントデザイン運動全体のもとにあるテントよりも小さい。我々はすべて聖書の字義通りの解釈者であるが故に、我々は聖書を無謬と信じる。そして、インテリジェントデザイン運動は全体としてビッグテントなのだと覚えておくといい。従って、ビッグテントなので、我々の側の問題について互いに論じることで時間を無駄にしてはならない。このグループについて、私がもっとも喜ばしいと思うのは、我々全員がビッグテントのもとにあって、ともに働いているということなのだ。
...

I’d like to make a quick comment about the option of theistic evolution, and it’s a very poor option. There’s not anybody in our group that’s advocating this. Because Darwinism doesn’t allow God to do anything. Consider natural selection of random mutations. If they’re random mutations, they can’t be God-directed, and if they’re naturally selected, you can’t hav, quote, “God-selecteds.” And so no one in our group represents theistic evolution, and the big tent of intelligent design does not include theistic evolutionists. Because intelligent design is opposed to evolution. Theistic evolutionists embrace it. So, you know, there are some in the Christian camp that just say, “Well, I am a theistic evolutionist.” And there are some bright minds that are that way, but they aren’t part really of the intelligent design group. It just doesn’t fit.

あと、私は有神論的進化論という、お粗末な選択肢についてコメントしておきたい。我々のグループの誰も、これを支持しない。それはダーウィニズムが神が何かをするのを許さないからだ。ランダムな突然変異の自然選択を考えてみよう。ランダムな突然変異なら、そこには「神の導き」はない。自然に選択されたのなら「神により選ばれし者」などありえない。従って、我々のグループは有神論的進化論を支持しないし、インテリジェントデザインのビッグテントには有神論的進化論は含まれない。何故なら、インテリジェントデザインは進化論に反対しているが、有神論的進化論者は進化論を支持しているからだ。キリスト教徒の中には「自分は有神論的進化論者」だと言うものもいて、それなりに明晰な精神を持つかもしれないが、彼らはインテリジェントデザイングループの一翼を担わない。彼らは我々とは合致しない。
それは、インテリジェントデザインは創造論者たちの集合体だと明言するもの。しかし、これはDon McLeroyがインテリジェントデザイン応援団のために勢いよくしゃべりすぎたのではない。もともと「創造論者の内戦は進化論を打倒してからにしろ」と言ったのは、インテリジェントデザインの父たるPhillip Johnsonである。

Don McLeroyが踏み込んでいるのは次の2点。

  • 「ランダムな突然変異」と「神の導き」は矛盾する
  • 「自然選択」と「神に選ばれし者」は矛盾する
そして、キリスト教と並び立たない進化論、そして神は存在しないという自然主義を標的とするのが、インテリジェントデザインなのだと言う。

逆に言えば、「ランダムな突然変異と自然選択」によって生物が進化するなら、キリスト教は間違っているということになる。まさに、信仰をかけた戦いというところか。
オマケ

「引用始め」と「引用終わり」をつけて、MISAKIさんに読んでもらった。

タグ:id理論
posted by Kumicit at 2007/11/22 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ID: General | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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