2007/12/22

贈り物を拒絶される三賢者

マタイによる福音書2章11節

家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。
いわゆる東方からの三賢者「メルキオール Melchior (黄金-王権の象徴、青年の姿の賢者)、バルタザール Balthasar (乳香-神性の象徴、壮年の姿の賢者)、カスパール Casper(没薬-将来の受難である死の象徴、老人の姿の賢者)」が幼子イエスに贈り物を捧げるシーンなのだが...

Give a better gift.
Give a Betta Electrical Card, this christmas.
おっと、これはオーストラリアおよびニュージーランド方面のギフトカード屋さん「Betta」のCM...

ローマ・カトリックが25.8%、聖公会が18.7%等を含めたキリスト教徒全体が約64%[wikipedia]でも、こんなCMが流せるのかあ...

ただし、ま聖公会とカトリックは抗議中らしいけど:
CHRISTIAN leaders have branded a television commercial depicting the baby Jesus tossing gifts back at the three wise men as tacky and offensive.
...
[Church slams 'tacky' Betta Electrical Jesus ad (2007/12/19) on Adeleaide Now
via Richard Dawkins.Net]

posted by Kumicit at 2007/12/22 00:41 | Comment(3) | TrackBack(0) | Others | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
東方三賢人自体非聖書的。聖書に書いてないのに贈り物から三人だと名前まで6世紀?ころ考えだしたもの。
Posted by 匿名希望 at 2007/12/23 14:49
Melchior, Casper, Balthasarは、6世紀初頭のアレキサンドリアのギリシャ語文献が起源で、西洋では8世紀に定着ですね。
http://en.wikipedia.org/wiki/Biblical_Magi

Posted by Kumicit 管理者コメント at 2007/12/23 23:13
そうなんです。最初から事実関係がずれているのだから信者は抗議しなくともよいのです。
(信者OR日本人)に事実を例示しないとわかってもらえないのが聖書を含むキリスト教の歴史の難しさなのです。私はこの本で知りました。

異説歴史事典
著者名  :ゲールハルト・プラウゼ/〔著〕 , 森川俊夫/訳
出版者  :紀伊國屋書店
原書名:Tratschkes Lexikon fu¨r Besserwisser./の翻訳
目次(BOOK):労働を「素晴らしい」といったルターは、誤っていた;ベツレヘム―幼児殺戳は後代の捏造だった;三人の賢王―教会から聖人と認定されていない〔ほか〕
要旨(BOOK):これまで誰もが信じて疑わなかった歴史上の「常識」をあざやかに逆転させた,新鮮味溢れる読物。
自然科学も歴史学も常識と一致するとは限らないところに面白みがあると思われます。
Posted by 匿名希望 at 2007/12/28 16:59
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