さて、Thabo Mbeki大統領は「HIVはAIDSの原因ではない」というHIV否定論者であり、その盟友にして厚生相Tshabalala-Msimangも「レモンとガーリックでAIDSが防げる」と主張するHIV否定論者である。やっと、Thabo Mbekiの退場が決まったことになるのだが、これがちっともめでたくない。
NPRの報道によれば、Jacob Zumaはかつて副大統領だったが、強姦の罪で裁判にかけられ、2006年に合意の上でのセックスであることが法廷で明らかにされて無罪となった件でThabo Mbekiに解任されている。しかも、この裁判でJacob Zumaは「AIDS感染防止のためのとった行動が、シャワーを浴びることだけだった」と証言している。これだとAIDS対策は改善されそうにない。
また、英国Gurdianの報道によれば、Thabo Mbekiがインテリであるのに対して、Jacob Zumaは正規の教育を受けたことがない。民族衣装を着ることがほとんどなかったMbekiに対して、Zumaはヒョウ皮を身につけることもある。Associated Pressの報道によれば、Zumaには複数の妻がおり、子供の数は言わない、あるいは言えない。
余計悪くなりそうな予感が...
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