2008/01/14

今回は出力弱めなGranville Sewell

いまどき「進化は熱力学第2法則に反している」と数字も数式も使わずに謳い上げる数学者Granville Sewell がいる。

そのGranville Sewellが久しぶりに、Dr.William Dembskiと仲間たちのブログUncommon Descentエントリをポストした。今回のお題はシュレディンガー方程式。といっても、別に量子力学の話をするわけではなく、巨視的レベルに偶然はほとんどない...という話のための前振りに触れてみただけというしろもの:
At the macroscopic level, quantum mechanics reduces to classical (Newtonian) mechanics, and when we throw a baseball, the odds are astronomically high that it will obey these classical laws accurately. But if it suddenly stops in mid-air just before Alex Rodriguez swings, it would not really be violating any now-accepted laws of physics, just doing something extremely improbable. If one Red Sox fan says “what incredibly good luck”, and another says “God wanted Alex to strike out”, science simply cannot say which theory is correct. However, if there really is no wind or other force which could explain the sudden stop in terms of classical physics, the “good luck” theory would not impress me, despite obvious problems with the “divine intervention” theory.

巨視的レベルでは量子力学は古典力学に帰着し、野球ボールを投げれば、古典力学に従う確率は天文学的に高い。しかし、もしAlex Rodriguez[New York Yankees]のスウィングの直前で中空で突如として停止し、それが現在認められている物理法則に反しておらず、あまりに確率が小さい現象だったとしよう。Red Soxのファンは「なんてラッキー」と言い、別のファンは「神はAlexにストライクアウトさせたかった」という言ったとすると、科学はどちらが正しいか言えない。しかし、もし、風やその他の力で、ボールを突如として停止させたことを古典物理で説明できるものがなければ、「なんてラッキー」には納得感はしない。たとえ、「神による干渉」にどんな問題があろうとも。

Similarly, if a soup of organic chemicals suddenly organizes itself into the first living thing, or if a reptile produces a mammalian offspring, we do not need to conclude that any laws of science have been violated, only that something has happened which these laws tell us is extremely improbable. Science leaves us free to draw the obvious philosophical conclusions from such improbable events, as I have done here .

同様に、もし有機化合物のスープが突如として自己組織化して最初の生命が出現したり、爬虫類が哺乳類の子を産んだとしても、「いかなる科学法則も逸脱しておらず、法則にしたがえば、ほとんどありえないことが起きた」と結論する必要はない。ここで私がしたように、科学は、そのようなありえそうにない現象から、我々が明らかな哲学的結論を引き出すことを妨げない。

[Granville Sewell: "The Schrodinger Equation" (2008/01/09) on Uncommon Descent]
「神の介入という哲学的結論」と言っているので、科学の隙間に神を見出すことができるのは形而上学であって、科学自身ではないことはわかっているみたいだ。

ということで、今回は出力弱めなGranville Sewellであった。



「進化は熱力学第2法則に反している」というポエムを語る数学者Granville Sewell関連エントリ



タグ:UCD id理論
posted by Kumicit at 2008/01/14 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | ID: General | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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