2008/05/28

宗教にシフトするインテリジェントデザイン

インテリジェントデザインの本山たるDiscovery InstituteFellowsたちの最近の執筆物の傾向を見てみた。対象は、Fellowsのページに掲載されたProgram Director, Associate Director, Senir Fellows, Fellowsの個人別記事のうち2008年1月以降分。ただし、FellowではなくStaff扱いになっているCasey Luskinは除外(主として公式ブログ記事)。また、なお、Senior FellowであるDr. William Dembskiは個人文献サイトを持っているが、2008年1月以降の執筆物はない。

まずは、インテリジェントデザインといえば今や定番化した、Darwin - Hitlerネタ:そして、以前からの定番である、科学的唯物論や無神論ネタ:
それ以外の記事は以下のようなもの。

「進化&デザイン」なネタの姿がほとんど見えなくなっている。


また、Disocvery Instituteの「Essential Readings」や「BOOKS」のページに、Dr. Michael Beheの1996年の"Darwin's Black Box"はあるが、2007年の"Edge of Evolution"がない。また、Articles by Michael J. Beheを見ても、 2004年9月29日以降の執筆物がない。

==>Larry Arnhart: "Has Michael Behe Fallen From Favor at the Discovery Institute?" (2008/05/01)
==>忘却からの帰還: "Common Descentを受け入れるBeheの値打ち" (2008/05/07)


Beheがフェードアウトして、Dr.William Dembskiと統一教会信者Jonathan Wellsがインテリジェントデザインバージョンの高校生物副読本を書く。インテリジェントデザイン宣伝映画Expelledは「宗教の欠落がナチズムにつながる」と主張する。

科学を偽装するためのBeheがフェードアウトしてしまうと、残るは反進化論ではなく、宗教と科学(インテリジェントデザイン運動側の呼称だと、唯物論あるいは自然主義)との戦いにフォーカスする...

インテリジェントデザイン運動のアジェンダであるWedge Documentの指し示すところ、「神の似姿として創造された人間というキリスト教神学をデバンクするダーウィニズムを打倒する」というReligious Rightな戦いに。
タグ:id理論
posted by Kumicit at 2008/05/28 02:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ID: General | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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