2016/05/30

ハーブレメディは見過ごされている世界的健康被害

そういえば、今月初めに、ハーブレメディ「アリストロキア」によるアリストロキア酸腎症について警告する論文がEMBO reportsに掲載されたというリリースがBaylor College of Medicineから出た。

アリストロキアの使用から数か月あるいは数年経過してから発症するため、これまで危険性が知られていなかったという、伝統医薬品に見られる問題を再認識させるものであり、CNBCなどの報道機関の記事にもなった。
Herbal remedies are an overlooked global health hazard
ハーブレメディは見過ごされている世界的健康被害である


世界中の数百万〜数億の人々が、数千年前に始まった伝統に従って、ハーブ健康レメディを使っている。多くの人々は、長年にわたり使われてきたのでハーブは安全だと信じている。しかし、Baylor College of MedicineとStony Brook Universityの研究者たちは「ハーブレメディが長きに割って使われてきたことが、安全性の保証にならない」との関心を高めている。これはEMBO reportsの招待コメンタリーとして掲載される。

Baylorの医学免疫学の名誉教授であるr. Donald M. Marcusと、Stony Brook Universityの著名な薬学教授であるDr. Arthur P. Grollmanは、植物アリストロキアが、アリストロキア酸腎症を起こすことを示す科学的証拠について論じた。アリストロキア酸腎症になると、間質性腎炎や腎不全や尿道癌などの症状が起きる。

著者たちは「台湾では全国処方データベースによれば、1997〜2003年に800万人がありストロキアを含むハーブを使っていた」ことを指摘する。台湾と中国における、腎不全と腎臓癌の患者の研究は、両国の数千万人がアリストロキア酸腎症のリスクをかかえていることを示した。

遺伝的にアリストロキアの影響を受けやすい人々は、アリストロキアを使うと、アリストロキアに含まれる化合物アリストラクタムと、腎臓組織のDNA付加体を形成する可能性がある。これらの付加体は、腫瘍抑制遺伝子TP53に突然変異を起こし、腎臓障害へのプロセスを起動する。追加研究で、このプロセスは肝臓や膀胱に癌の発達にもつながる可能性があることが示されている。

MarcusとGrollmanは「他のハーブ薬品や伝統薬品により、アフリカやアジアでの重篤な有害事象が起きているが、これらの症例では疫学データがない」と言っている。

アリストロキアはハーブレメディは2000年以上にわたって使われてきたが、「主としてハーブ使用と発症の間の潜伏期間が長いことと、ハーブ使用者の約5%のみが遺伝的に影響を受けやすいことが、内在する毒性が認識されなかった理由だ」という。

大半の発癌物質と多くの毒物は、発症するまでに長い時間を要する。数か月から数年前に使っていた場合、特定の化合物が病気の原因であることを特定することは、素人にとっても専門家にとっても非常に困難である。

「アリストロキアの歴史は、長きにわたって使われてきた他のハーブも有毒だったり、発癌物質だったりする可能性があることを示唆している。多くのハーブが人間の健康に問題を起こす毒物あるいは発癌物質を含んでいる可能性があると仮定するのが、堅実だ」と著者たちは言う。

「アリストロキアがそうであるように、ハーブレメディの効果を支持する科学的証拠がないことや、有害事象があることに言及することなく、伝統薬品は性質が実証されているという命題のもとで」伝統的ハーブレメディを推奨する世界保健機関(WHO)には、MarcusとGrollmanは同意しない。

著者たちは、「主たる関心はハーブ薬品の使用に伴う有害事象の防止にあり、伝統医薬品全般の否定ではない。世界の医薬関係者には、世界的に使われている植物製品の長期及び短期の安全性と有効性の評価を行ってほしい」ことを強調した。

なお、著者たちは利益相反はないと宣誓している。

  • A. P. Grollman, D. M. Marcus. Global hazards of herbal remedies: lessons from Aristolochia: The lesson from the health hazards of Aristolochia should lead to more research into the safety and efficacy of medicinal plants. EMBO reports, 2016; 17 (5): 619 DOI: 10.15252/embr.201642375


[Herbal remedies are an overlooked global health hazard (2016/05/02) on Baylor College of Medicine, also on ScienceDaily]
なお、英語圏だと"Herbal remedy"という記述されるものには、漢方薬も含まる。以前、Jin Bu Huan(鎮痛錠剤)による死亡事例Huo Luo Jing Dan(活絡金丹)による死亡事例を取り上げたように、ハーブ製品として流通している(医薬品として法規制のもとで管理されることがない)漢方薬で死亡する場合がある。
posted by Kumicit at 2016/05/30 07:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016/05/08

メモ「メスメリズムで死人が蘇生すると書いてたHahnemann」

ホメオパシーの始祖Samuel Hahnemannは、晩年、メスメリズムを信じるようになったらしい。彼の著書Organonの第5版になかったメスメリズムへの言及が第6版に登場している。
[Samuel Hahnemann: "Organon", § 288 Sixth Edition (via Quackometer)]

I find it yet necessary to allude here to animal magnetism, as it is termed, or rather Mesmerism (as it should be called in deference to Mesmer, its first founder) which differs so much in its nature from all other therapeutic agents. This curative force, often so stupidly denied and disdained for a century, acts in different ways. It is a marvellous, priceless gift of God to mankind by means of which the strong will of a well intentioned person upon a sick one by contact and even without this and even at some distance, can bring the vital energy of the healthy mesmerizer endowed with this power into another person dynamically (just as one of the poles of a powerful magnetic rod upon a bar of steel).

(創始者メスマーに敬意を表して)メスメリズムという用語で呼ばれる動物磁気について、ここで触れておく必要があるだろう。これは他の全ての治療手段と、その性質が大きく異なっている。過去一世紀にわたり、しばしば愚かにも否定され、軽蔑されてきた、この治療力は異なる方法で働く。それは、神から人類への素晴らしく貴重な贈り物である。患者に対して善意を持つ人物の強い意志が、接触によって、これがなくても、ある程度離れていても、健康なメスメライザーのバイタルエネルギーを、この力とともに、(鉄の棒のパワフルな磁気ロッドの一方の極のように)他の人物にダイナミックに与えることができる。
さらに、もわっとメスメリズムを取り入れるだけでなく、「そこそこの時間、見た目に死んでいる状態だった人物を蘇生させる」力があるとまで、Hahnemannは描いている。。
The effect of communicated human power upon the whole human organism was most brilliantly shown, in the resuscitation of persons who had lain some time apparently dead, by the most powerful sympathetic will of a man in full vigor of vital energy, and of this kind of resurrection history records many undeniable examples.

ある程度の時間、見た目に死んでいる状態の人物が、バイタルエネルギーに満ち溢れた人の最もパワフルで共感する意思によって、蘇生した事実によって、コミュニケートされた人間のパワーの、人間の全身に対する効果は、鮮やかに示される。そして、この種の蘇生の歴史は、否定できない多くの例を記録している。

[Samuel Hahnemann: "Organon", § 288 Sixth Edition (via Quackometer)]
かなりトンデモ耐性弱かったのかも?
posted by Kumicit at 2016/05/08 11:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016/05/05

メモ「ホメオパシーとデュナミスの関連調査中...」

ホメオパシーの始祖Samuel Hahnemannを肯定的にとらえていたMartin Gumpert (1945)によれば、ホメオパシーが呪術とみなされないように、HahnemannはSchellingのDynamis(デュナミス)の概念を使った。そして、その過程で、物質を無限に希釈できて、それにより物質はより純粋になるという考えを、Schellingから取り込んだという。

Hahnemann saw things with an independent, timeless eye, but he was forced to speak and express himself in the language spoken by all those around him. A vast number of most necessary physical and physiological conceptions were still lacking. The law of the "conservation of energy" had not yet come into existence. Thus Hahnemann was compelled to take over the conception of the "dynamic" from the highly suspect natural philosophers, in order to avoid the danger that the increased effects he had observed in his homeopathic medicine would be classed as mere magic. The first revealed facts of colloidal chemistry were thus veiled in the cloud-high abstractions of Schelling, the "philosopher of medicine." The "dynamic" idea, premising a strange, immaterial, "spirit-like" function, satisfied a medical science which was beginning to turn away in ... from the humoral pathologists' "atomic" material world of ideas.

ハーネマンは物事を、独立した時間を超えた目でみていたが、彼の周りにいる人々の話す言語で、自らを表現せざるを得なかった。物理学及び生理学の多くの概念は、まだなかった。エネルギー保存則もなかった。したがって、ハーネマンは、ホメオパシー薬剤について観察できた増大する効果をただの呪術だと見なされないために、疑いを持っている自然哲学者の概念用語「ダイナミック」を流用するしかなかった。したがって、コロイド化学の事実は、まず、医学哲学者シェリングの高度な抽象化で隠さなければならなかった。奇妙で非物質的でスピリットライクな機能である「ダイナミック」という考えは、[血液・粘液・黄胆汁・黒胆汁の4種類を人間の基本体液とする]体液病理学者たちのアトミックな物質世界という考えから、転換を始めていた医学を満足させた。

Hahnemann already knew that "although theories may imagine that they can observe a weakening of the action of a dose of medicine by its dilution with a large quantity of liquid, experience asserts exactly the opposite, at all events in the homeopathic employment of medicines."

Schelling taught the infinite divisibility of matter. The more unsubstantial the matter became by dilution, the purer and more effective could be its "spirit-like" and "dynamic" functions. Hahnemann discovered the increased power of shaken or grated medicines, which constitute the basis of homeopathic preparations;

ハーネマンは既に「大量の液体で希釈した薬剤摂取の効果が弱くなることが観察できると理論は想定していたが、ホメオパシーを採用した医療での事象すべてで、真逆であることを実験は示していた。」

シェリングは物質の無限分割可能性を教えていた。物質はその実態を希釈によって失うほど、より純粋で影響力が強くなるのは、そのスピリットライクでダイナミックな機能によるものだ。ハーネマンは、シェイクした薬剤のパワーが増大することを発見し、これがホメオパシーレメディの基礎的構成要素となった。

[Martin Gumpert: "Hahnemann: The Adventurous Career of a Medical Rebel", p.147, 1945]
Hahnemannは、その時代の医学とは折り合いを付けて、ホメオパシーを語ろうとしていたといのうが、Matrin Gumpertの主張。Hahnemannが医学教育を受けた時代は、まだ生気論も健在だった。細菌が病気を起こすことや、ウィルスの存在や、進化論の登場は、Hahnemannの死後。ドイツ観念論の3人の有力な思索家の一人であるFriedrich Wilhelm Joseph von Schelingのアイデアを使うことも、おかしなことではない。

ただし、Hahnemannの後継者たちは、Hahnemannの生きていた19世紀前半の生物学・医学の世界から前へは進まなかった。かつては時代の生物学・医学から大きくは離れていなかった場所が、オカルト世界に分類される領域になり、結果として、後継者たちは、オカルト世界の住人になってしまったようである。
posted by Kumicit at 2016/05/05 11:44 | Comment(1) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016/01/02

確率・自然・2つの敵

「確率を取り扱えない心」は面倒なものだ。日常的には...

  • 起きる確率はゼロではないが、1%に満たない(<1%)
  • ということは、起きないわけではないのだな
  • ということは、起きるか、起きないか、どちらかだ(~50%)
  • それなら、起きる方に賭ける(>50%)
  • 絶対、起きる(100%)

といったところ。こういう推論をするにであれば、どんな小さなリスクであっても、許容できないだろう。

ところが、その小さなリスクを回避するために、別のリスクと遭遇すると

  • 被害にあう可能性が20%あり、その場合は、深刻なダメージ。(20%)
  • ということは、被害にあう可能性は、あわない可能性より、はるかに小さい。
  • ということは、被害にあうことを考える必要はない。(~0%)
  • 当たらなければ、どうということはない。

といって、気にしなかったりする。判断の時に、確率を脳内で0%か100%と見なしてしまうのは、ありがち。

別のリスクが「自然」である場合は、別の推論で0%にしてしまうこともある。それは、世の中にある自然主義の誤謬の派生バージョンである道徳主義の誤謬と"Appeal to Nature詭弁"という対置される詭弁:

  • 自然への訴え(Appeal to nature fallacy):
    「自然は良い」に基づき、「Xは自然なので、Xは良い」あるいは「Xは不自然なので、Xは悪い」と主張する詭弁。自然主義の誤謬の単純化された形。
  • 道徳主義の誤謬(moralistc fallacy):
    「自然は良い」に基づき、「Xは良いので、Xは自然である」あるいは「Xは悪いので、Xは不自然である」と主張する詭弁。

これらの変形バージョンで...

  • 自然にしていれば悪いことは起きない。
  • 自然にしていて起きたことは、悪いことではない。



2つの敵を同時に相手にするのは難しいため、どちらかを「実は敵ではない」あるいは「大した敵ではない」と思ってしまうこともがある。そのため、「健康のためなら、死んでもいい」ということにも。


posted by Kumicit at 2016/01/02 09:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015/11/19

連邦司法省やFDAは117のサプリ業者への法的措置を開始

米国司法省はFDAなどと連携し、サプリメントの取り締まりを開始した。
The Justice Department said on Tuesday that it filed criminal and civil enforcement actions against 117 companies and individuals.

米国司法省は2015年11月17日に、117の企業や個人に対して、刑事及び民事執行措置を提訴したことを発表した。

At the center of the sweep is USPlabs, a company based in Dallas that sold the best-selling workout supplements Jack3d and OxyElite Pro, which contains the amphetamine-like stimulant dimethylamylamine, or DMAA. On Tuesday, federal prosecutors brought criminal charges against USPlabs and six of its executives related to the sale of those products.
...
The indictment against USPlabs, filed in Federal District Court in Dallas, accused the supplement manufacturer of telling its retailers and wholesalers that it used natural plant extracts in its products, when in fact it was using a synthetic stimulant made in a Chinese chemical factory.

取り締まり対象の中心は、Dallasを本拠地とするUSPlabsで、ベストセラーで、DMAAを含んでいるワークアウトサプリJack3dやOxyElitreProを販売している。11月17日に、連邦検察は、USPlabsと役員6名を、これらの製品販売に関連して起訴した。Dallas連邦地裁への起訴によれば、このサプリ製造業者は「天然植物抽出物を使った」と小売り及び卸売業者に告げていたが、実際には中国の化学工場で合成されて化合物だった。

According to the indictment, the use of OxyElite Pro led to a number of liver injuries, including at least one death.
...
In December 2011, after the deaths of two soldiers who had used Jack3d, the Defense Department removed all products containing DMAA from stores on military bases, including more than 100 shops operated by GNC Holdings, the nation’s largest retailer of nutritional supplements.

In 2013, under pressure from the Food and Drug Administration, USPlabs voluntarily destroyed its inventory of Jack3d and OxyElite Pro.

起訴によれば、OxyEliteProは死亡1名を含む多数の人々に肝臓障害を引き起こした。2011年12月には、Jack3dをつあった兵士2名が死亡し、国防省はDMAAを含む全商品を、英国最大のサプリ小売り業者GNC Holdingsが運営する、100以上の軍基地内店舗から撤去した。また、2013年には、FDAの圧力で、USPlabsはJack3dとOxyEliteProを自主回収・廃棄した。

[PETER LATTMAN and ANAHAD O'CONNOR: "Makers of Nutritional Supplements Charged in Federal Sweep" (2015/11/17 on NewYorkTimes]
このUSPlabsの件は...
"Defendants sometimes tested the products on themselves and sold the ones that made them feel good," Benjamin Mizer, a principal deputy assistant attorney general told a news conference. "With one product, defendants allegedly recognized that the substance could potentially cause liver toxicity, but without causing conducting a single test, they went ahead and sold."

「被告は時々製品を自ら検査して、気分がよくなる製品を販売していた。ひとつの製品に関して、被告は肝臓に有害である可能性のある物質が含めれていることを認識していながら、検査を一度も行わずに、製造販売していたとの嫌疑がある」とenjamin Mizer司法副長官は述べた。

[KATE GIBSON:"U.S. says supplements billed as natural can be toxic" (2015/11/17) on CBSnews]
悪質かつ被害の大きなものから手を付けたようだが、これは始まり。
The Justice Department, which worked alongside the F.D.A. and other federal agencies in its investigation, said on Tuesday it had also filed complaints against numerous companies that have sold supplements as cures for diseases or that were otherwise in violation of the law.

The case against USPlabs comes as part of a broader crackdown on the supplement industry, which faces calls for tougher regulation of its products after a number of deaths and illnesses linked to them.

[PETER LATTMAN and ANAHAD O'CONNOR: "Makers of Nutritional Supplements Charged in Federal Sweep" (2015/11/17 on NewYorkTimes]
今後、引き続いて、多くのサプリ製造業者が摘発されるもよう。

なお、小売店チェーンは、今回の取り締まりの対象となっていない。

posted by Kumicit at 2015/11/19 07:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015/08/17

もののついでに、古い「波動」

ニセ科学用語「波動」がいつから日本にあるのか?近代デジタルライブラリを見ると、それらしい本がいくつか見つかった。もっとも古いのは1910年のこれ:
佐々木高明_霊妙感応術奥義_1910_c16.PNG
感通は固と心力の波動作用に由りて起こるものであって、心力の波動は脳髄細胞の作用の転じて精神作用に変化するに由りて起こるものなる故、其張力の変じて活力となるの際に起こる所の一種の振動作用に基づくものなることは明らかな理である。
[佐々木高明:"霊妙感応術奥義"(1910),c16]
「心力の波動」という表現は、現在広く使われている、ニセ科学用語「波動」と違ったものには見えない。そして、病気とのリンク...
吉村紫雲_人生浮沈因縁看破と転換法_1925_c12.PNG
[吉村紫雲:"人生浮沈因縁看破と転換法"(1925),c12]
さらに得体のしれないネタへと...
竹林芙蓉_大日本帝国の進路_1937_c37.PNG
(五)精神また能くエーテルに波動を起こす
(六)亡霊は物質的変化を起こし、音、光等を発し得
[竹林芙蓉:"大日本帝国の進路"(1937),c37]
物理学の世界からは失われたエーテルが、霊の世界には残っていたようだ。

特に、これら3つの主張につながりがあるようには見えない。この後も、ときおり「波動」を掲げる本が出版されている。そして、特にこれらの文献の主張を継承しているわけでもなく、現在の「波動」は存在している。
posted by Kumicit at 2015/08/17 21:54 | Comment(1) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015/08/16

「波動」への言及(さらに、つづき)

EM関連サイトは複数あるが、それらの記述は一様ではなく、ニセ科学用語「波動」への言及量が違っていることを見てきた。他も見ておくと...
波動への言及は少ない波動に積極的に言及
EM研究機構
環境学習ネットワーク
NPO 地球環境・共生ネットワーク
EMLABO
Eco Pure(比嘉氏連載)
Dijital New Deal(比嘉氏連載)
EM生活(物販)
これ以外に、世界救世教サイトのひとつ自然農法国際研究開発センターがあるが、ここは「波動」への言及はほとんどない。

ここで、注意すべきは、「波動」に胡散臭さを感じる顧客をも取り込むことを目指しているように見える「波動への言及は少ない」サイト。「環境学習ネットワーク」以外には、「波動」に言及したページが少しだけ含まれている(漏れだしていると言うべきか)。

その含まれ方が、サイトにより色々。たとえば、「地球環境・共生ネットワーク」をググると2ページだけヒットするが、その言及はかなり豪快なもの。
更に3次元波動が光合成には使われない紫外線を細かく分解し、光合成に使われる可視光線に替えることで、本来持つ太陽エネルギーの無駄を減らすことが出来ます。

[NPO 地球環境・共生ネットワーク「善循環の輪」通信, 213, 2011/12 (archive)]
わずか1文で、このインパクト。そして、もう一つは、あからさまな「波動」ネタである「波動測定器」:
取引先のレストラン経営者が、私の作った米を波動測定器にかけたところ、最高値+20を示したそうです。「波動」についてわかりやすく教えて下さい。

プラス波動は蘇生的な重力波の力と言えます。波動の測定は重力波を人間の体で増幅しておいて、免疫力をベースにしたコードで測定しています。  お米で言えば21を最高に14は体に良い、15以上は凄い、20以上は究極の品質のお米であるという数値です。自分のお米を自分で波動測定すると自分の思いが入ってしまい、正確ではありません。第三者に測ってもらうのが望ましい。複数の人間が測定したらさらに良いでしょう。間違いなく再現性があります。即ち信頼性があるということです。 20というのは普通ではあり得ないほどの素晴らしい値です。最終的には田んぼの土が+20であれば最高です。この田んぼでは徹夜してはたらいてもくたびれないほどの田んぼということになります。逆にマイナス値になると体に悪い状態です。  詳しい波動の説明は1時間にもなるので、ここでは省略します。波動は化学的に証明できないのではなく、信頼できることが大事であり、波動測定値は品質判定に有用です。とにかく20というのは凄いです。
(事務局注:波動値の測定には人体と測定器を使用しますが、人の指を使ったOリングテストでも体に良いものか悪いものかを簡便に測定できます。)

[NPO 地球環境・共生ネットワーク, FAQ (archive)]
このページだけで、このサイトがニセ科学をプロモートしていることを強く印象付けるに十分な記述である。

基本的に会報掲載を主とするサイトの、1ページに全掲載されたFAQの、折り畳まれた部分にまぎれるように記載されているため、実際に目を止める人は少ないかもしれない。

一方、EMROサイトは些末的な「波動」言及が幾つかと...
より高い抗酸化効果や波動効果を持つように、特殊な焼成方法で炭化成分を含んだセラミックスとなったため、灰色に近い色になりました。
[The ボカシ (2003/11) on EMRO]

比嘉教授の講演があり、EMの立脚点の波動効果の解説から、放射能対策や農業利用、水質浄化など幅広いお話しがありました。
[EMニュース (2011/12/02) on EMRO]

EMの最新トピックスからEMの基本概要、波動と放射能対策、農業利用と水系浄化など多岐に渡る解説がなされました。
[EMニュース (2011/11/30) on EMRO]

EMovie News No3「EMを活用した誰でもできる放射能対策」「EMの波動効果について」
[
EMニュース (2011/11/10) on EMRO]

「波動研究家」
[EMニュース (2009/07/13) on EMPRO]
イベント一般参加者の発表Abstractに1件だけ「波動」連呼しているもの(善循環の輪山形の集い in 長井 2009)がある。

EMLABOも、ささやかな言及が2件あるのみ:
光合成細菌活性液・塩・波動水
[EM技術の集大成 on EMLABO (archive)]

EMXの波動効果とセラミックの機能性をドッキング!水中に含まれる不純物をとり、E-セラの波動効果により抗酸化力のある水にします。
[畜産マニ ュアル 養豚編 on EMLABO (archive)]


サイトにより濃淡があるが、「波動」について積極的に掲げはしないものの、それを徹底はしていない(あるいは、徹底できていない)ようである。


posted by Kumicit at 2015/08/16 05:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015/08/14

「波動」への言及(つづき)

前回の続き...

EM関連サイトは、ぞれぞれ用語・記述レベルを違えている。たとえば、"emro"サイトは、わりと抑制されている。まあ、「EMやEM・Xを材料に混入させ、800℃以上で焼成したセラミックスから、EMにも含まれる光合成細菌が蘇生する[FAQ 51]」(via wikipeida)という記述は見られるものの、怪しいキーワード「転写」への言及はなく、「放射能除去は主張している。)

一方、rensaiを含むecopure.infoサイトは、「波動」連呼状態。あやしい主張群も、ここ:
  • ヒヨドリやカラスを退ける[2012/01]
  • 口蹄疫や鳥インフルエンザを退ける[2012/01]
  • 放射性物質を消滅させる[2012/01]
  • 交通安全[2013/08}
  • 地震被害をなくす・雷除け・天災がおこらなくなる[2013/08}
  • 電磁波障害の低減[2013/08}
  • 電気代削減[2013/08}
  • 電気製品の機能向上や寿命延長[2013/08}
  • 人間関係が改善する・イジメがなくなる[2013/08}
  • 動物が仲良くなる[2013/08}
  • 生命力が高まる・生命の息吹が感じられる[2013/08}
  • 健康になる・病人がいなくなる・体調が良くなる[2013/08}
  • 頭も良くなる[2013/08}
  • 人類の抱えるほとんどの難問をすべて解決する[2013/08}

そして、dndサイトはecopureほどで波動連呼していないが、emroほど抑制されてはいない。

このサイト間の差異からすると、「波動」などの用語が訴求する人々と、胡散臭さを感じさせる人々がいることがわかっていて、使い分けているようだ。

この使い分けが意図的であるなら、2015年7月2日の名誉棄損訴訟における...
比嘉氏は同社記者から取材を受けていなかったが、記事では微生物の効果について「開発者の比嘉照夫・琉球大名誉教授は『重力波と想定される波動によるもの』と主張する」などと記載。[Sankei 2015/07/03]
という奇妙な記述の理由が見えてくる。

四半世紀前から「現代農業」の連載[(1) 1991/08(11) 1993/07]などで、「波動」を掲げてきて、現在も「波動」などのキーワードを連呼している以上は、能動的に検索した人々が「波動」にたどりついてしまうのは仕方がない。しかし、そうではに人々(すなわちemroサイトが対象としている人々)にまで、新聞報道の形で、「波動」ネタが届けられることは、望ましくない。したがって、そのような人々に対して、「自分たちは非科学を主張していない」と広報しておく必要がある。その広報手段として(そして、同様の報道を躊躇させるために)、訴訟を行うのは効果があるだろう。


もっとも、実際のところは、「波動に胡散臭さを感じる人々」が、「波動」を含む豪快な主張群を目にしたとしても、「自分の信念に合わない聖書の記述への反応」と似たような反応をするかもしれないが。たとえば...
  1. 「EMが環境に良い」以上の知識はなく、それ以上、知る気はない。提唱者が誰であるか知らないし、知る気もない。提唱者が何を主張しているかについて、関心もない。聞かされたところで、聞き流して、記憶にも残らない。
  2. 荒唐無稽な主張は、すべて冗談だと受け取る。「電気製品の機能向上や寿命延長」といった主張を聞いたところで、「本気で言っているわけがない」と思う。それを批判する者たちを、ただの揚げ足取りあるいは、嫌がらせだと思う。
  3. 何らかの理由・理屈を追加したり、主張を改変したりしてから、それらの主張を受け入れる。あるいは比喩扱い。「屋外で活動すれば健康的」とか「EM団子づくりで土に触れると・・・」といった麗しい解釈をするとか。

posted by Kumicit at 2015/08/14 04:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015/08/11

波動への言及

EMの出自は、世界救世教のようだ。
EM(Effective Microorganisms)は、琉球大学農学部比嘉照男教授に よって開発され、救世自然農法の目指す5つの条件をクリア出来る 応用技術として、普及しています。... 比嘉教授は、創始者岡田茂吉師の思想に触れ「自然界はもともと これら5つの要素が潜在しており、自然農法はこの自然の持つ力を 最大限に発揮させる農法である。」「あらゆる物は存在の正当性を有するが、 自己矛盾を生じた場合は滅亡し、自己完結出来るもののみが残りうる。 そして、人間はこの原理を無限に利用しうる。」という点に着目しました。

[有効微生物群応用技術 on 自然農法国際開発センター]
この自然農法国際開発センターは世界救世教教祖である岡田茂吉師が創設した財団法人である。

で、世界救世教には「波動」は存在しないようで、1990年頃に書かれたと思われる「Kyusei Nature Farming in Japan: Effect of EM on the Yield of Paddy Rice (救世自然農法: 米収穫へのEMの効果)には、"wave", "hado", "vibration"という記述はない。また、1991年3月付けで出版された「微生物の農業利用と環境保全」は、一見すると、普通の農業本っぽい本でも「波動」を連呼していない。

ただし、見慣れた怪しい記述が散らばっている。たとえば...
物質は無機・有機にかかわらず分子状になると固有の共鳴構造(外部からの波長刺激に対し共振する性質)を持っているが、水素結合のレベルの高い水は共鳴場がきわめて強く、あらゆる物質の共鳴構造を写し取る能力があるといわれている。水は純度を上げ続けると水素結合子のレベルも高まり、通常の水とは異なった物理化学性を有するようになる。極論すればこのような水は他の物質のもつあらゆる共鳴構造、すなわち物質固有の性質をその振動(共鳴)を通して記録し保持して他へ伝える能力があるということになる。

[比嘉照夫:"微生物の農業利用と環境保全", 農山漁村文化協会 (1991/3), P.103]
1998年のJacques Benvenisteの「水の記憶」事件を思わせる記述である。そして、この流れなら、ホメオパシーに連鎖して不思議ではない。実際、EMの原典というべき1992年の「波動の作物生理学」という直接的なタイトルの記述では、「波動」を連呼するとともに、ホメオパシーへの言及もある。
物質の共鳴現象を写し取る場となり,水そのものがその物質の性質を帯びるようになってくる。超微量の成分を水に溶かし,分析では不可能なレベルまで薄めて治療薬とするホメオパシイー医療法もこの原理に従っている例が多く,水の性質の応用は無限的な意味をもち始めている。

[比嘉照夫:"波動の作物生理学", 騒音制御, Vo1.16,No.6,1992(via breathingpower)]
あまり読む気がしないかと思われるので、KH coderで共起グラフを描いておいた。
gentenC.png
とても明瞭に、よくあるキーワードが連なっている。そして、翌1993年には、サンマーク出版から、「地球を救う大変革」が出版。ここで興味深いのは、あっち側用語としての「抗酸化・酸化・還元」などとともに...
水には情報転写力があって、雨になって落ちてくると、最初にあたった物質の情報をつかんでしまうことです。(p.55)
雨水は落下浸透する過程で最初に触れた活性物質の性質を転写し、それを他に伝える機能がある(p.109)
[比嘉照夫: "地球を救う大変革", サンマーク出版 (1993/10)]
が再び主張されているが、ひとたび連呼した「波動」が、見当たらなくなっている。1991年時点にもどったのか、それとも、キーワード「波動」を避けたのか。

そのことを考える材料として、15年後の2つの連載記事がある。いずれも、EMの対象として出されるトピックは同様だ。
higaDND2.PNG
higaRNS2.PNG

しかし、「波動・結界」への言及頻度は大きく違っている、
higaDND1.PNG
higaRNS1.PNG
意図して、想定読者によって記述を変えているようだ(もっともそれは、特に奇異なことではないが)。

posted by Kumicit at 2015/08/11 22:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015/03/11

ワクチン否定論についての世論調査

Gallup Pollが14年ぶりにワクチンに否定論についての世論調査を実施した

まずは、「子供に予防接種を親が受けさせることの重要度」:
Extremely importantVery importantSomewhat importantNot very importantNot at all important
2015/02/28-03/0154301122
2001/06/28-07/016430401

2/3がExtremely importantだったのが、54%に減少している。とはいえ、役に立たない(Not at all important)に流れたわけではない。

つづいて「個人的に予防接種の利益・不利益をどう思うか?」:
AdvantagesA great dealFair amountOnly a littleNothing at all
2015/02/28-03/014934134
2001/06/28-07/013736179
DisadvantagesA great dealFair amountOnly a littleNothing at all
2015/02/28-03/013043189
2001/06/28-07/0115243228

利益(効果あり)・不利益(副作用あり)とも増加という結果。ワクチン否定論に大きく傾ているというわけではなさそう。

そして、ワクチン否定論の中心的主張である「ある種の予防接種は自閉症を引き起こすか?」:
Yes, a causeNo, not a causeUnsure
2015/02/28-03/0164152

半数が「わからない (unsure)」と回答しているが、とにもかくにも、「ワクチンが自閉症を引き起こす」という主張を信じている者は6%と、かなりの少数派。

なお、調査のスペックは以下の通り:
Results for this Gallup poll are based on telephone interviews conducted Feb. 28-March 1, 2015, on the Gallup U.S. Daily survey, with a random sample of 1,015 adults, aged 18 and older, living in all 50 U.S. states and the District of Columbia. For results based on the total sample of national adults, the margin of sampling error is ±4 percentage points at the 95% confidence level. ... Each sample of national adults includes a minimum quota of 50% cellphone respondents and 50% landline respondents, with additional minimum quotas by time zone within region. ...

[In U.S., Percentage Saying Vaccines Are Vital Dips Slightly (2015/03/06) on Gallup Poll]


posted by Kumicit at 2015/03/11 23:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014/12/16

「スピリチュアルあるいは宗教経験」が代替医療への転向理由だという研究

医師資格を持つ、あるいは医学生である代替医療師たちは、通常の家庭医に比べて、スピリチュアルあるいは宗教的経験をしていて、スピリチュアルあるいは宗教の価値を大きく評価していた。
In a 1988 survey by Goldstein and colleagues, the researchers surveyed two physician provider groups: the American Holistic Medical Association (AHMA) -- a group of alternative medicine clinicians limited to physicians and medical students -- and three groups of family medicine (FM) physicians from California[14]. Their findings were quite telling. Where 45 percent of the AHMA sample felt spiritual healing had "much value for medical practice", only 9 percent of the FM sample had a similar view. In addition, 54 percent of the AHMA felt that spiritual healing had "some or much value and utilized it in [their] practice." In contrast, one in five, or 20 percent, of FM physicians had same view.

Goldsteinたちは1988年の研究で、2種類の医師たちの集団、医師及び医学生である代替医療師たちのグループである米国ホリスティック医学協会(AHMA)と、カリフォルニアの家族医(FM)たちの3団体を調査した。彼らの発見は非常に説得力がある。AHMAの回答者45%がスピリチュアルヒーリングは「診療に大いに価値がある」と回答したが、FMの回答者の9%がそう回答した。さらに、AHMAの54%がスピリチュアルヒーリングが「何らかの、あるいは大きな価値があり、診療で使っている」と回答した。これに対してFMでは20%がそうだった。

The researchers also surveyed he physicians' view concerning "laying on the hands." While 20 percent of AHMA physicians felt it was "much value for medical practice", only 3.5 percent of FM physicians held that view. Concerning whether they felt it to be of "some or much value" and utilized in [their] practice", 30 percent of the AHMA sample agreed, as opposed to about 6 percent of the FM group.

研究者はまた、「手をおくこと」についての医師たちの見方を調査した。AHMAの20%が「診療に大いに価値がある」と感じていたが、FMでは3.5%しかそう感じていなかった。「何らかの、あるいは大いに価値があり、診療に使っている」とAHMAの30%が回答したが、FMでは6%だった。

The researchers looked more closely at how religious or spiritual experiences had shaped the views of the two physician samples. Mean spirituality socres for the AHMA group were twice those of the FM group. Almost half of the AHMA physicians viewed spiritual factors to be "very important" in shaping their views of health, versus one-seventh of the FM group. Interestingly, physicians from the AHMA were more likely than those from the FM to have had spiritual or religious experiences (76 percent versus 40 percent) or in the last two years (32 percent versus 12 percent), or to have had "peak or transcent" experiences (72 percent versus 36 percent), While 60 percent of the AHMA physicians viewed religion or spirituality as "very important", only 18 percent of te California FM physicians felt similarly.

研究者は、宗教的あるいはスピリチュアルな経験が、2種の医師たちの見方の形成にどう影響したか、詳しく見た。 AHMAの回答者の平均のスピリチュアルスコアは、FMの2倍だった。AHMAのほぼ半数が、健康についての見方の形成に、スピリチュアルな要因が「非常に重要」だったと回答したが、FMでは1/7だった。AHMAの医師たちは、FMの医師たちに比べて、スピリチュアルあるいは宗教的経験が多く(76% vs 40%)、過去2年間でのスピリチュアルあるいは宗教的経験が多く(32% vs 12%)、絶頂あるいは超越経験をしたころが多かった(72% vs 36%)。60%のAHMA医師が宗教あるいはスピリチュアリティを「非常に重要:だと回答したが、カリフォルニアのFMでは18%だった。

[14] Michael S. Goldstein, Carol Sutherland, Dennis T. Jaffe, Josie Wilson: "Holistic physicians and family practitioners: Similarities, differences and implications for health policy",Social Science & Medicine, Volume 26, Issue 8, 1988, Pages 853–861

[ [David B. Larson and Susan S, Larson: "Spirituality in Clinical Care: A Brief Revice of Patient Desire, Physian Response, and Research Opportunities" in The Role of Complementary and Alternative Medicine: Accommodating Pluralism (edited by Daniel Callahan)]

By far the greatest reason given (51.7%) was "spiritual or religious experiences." [8]

統合医療を実践する理由として、「スピリチュアルあるいは宗教経験」を挙げたのは51.7%だった。

[8] Goldstein MS, Jaffe DT, Sutherland C. Physicians at a holistic medical conference: Who and why? Health Values 10:3-13, Sept/Oct 1986.

[William T. Jarvis, Ph.D.: "Why Health Professionals Become Quacks"]
どこまで回答が誠実かわからないが、スピリチュアル経験あるいは宗教経験により、通常医師が代替医療へと方向を変えることが、かなりあるようだ。
posted by Kumicit at 2014/12/16 09:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014/10/27

「エボラは黄熱の一種だ」というホメオパスたちが2014/10/19にリベリアに入国、Ganta Hospitalで治療に従事することに

4人のホメオパスが2014/10/17にリベリアに入国したという記事がスピリチュアルっぽいサイトに掲載されたが、その記事は既に削除されている。ただし、キャッシュが残っており...
10/21/2014 Update: Team in Liberia Using Homeopathy for Ebola

A team of homeopathic physicians sponsored by the LIGA (Liga Medicorum Homoeopathica Internationalis (LMHI)) left from Brussels and arrived in Monrovia, Liberia, on Friday evening, Oct 17. There was only one other plane at the airport, a plane used by the United Nations. Dr. Richard Hiltner (US), Dr. Edouard Broussalian (Switzerland), Dr. Medha Durge (India), and Dr. Ortrud Lindemann (Germany) have a pharmacy of 110 remedies in multiple potencies with them. They were greeted warmly by representatives from the Ministry of Foreign Affairs and the Health Department, and were provided comfortable lodging. The filmmaker who had planned to be with them was denied permission to film because the Liberian government has banned filming of Ebola-related topics. The group plans to appeal to Liberian officials to allow filming. (Here is a link to a film that the same filmmaker has already made about Ebola in Liberia: CLICK HERE) The team will be working at Ganta Hospital, which apparently has only three Liberian doctors on staff. Many doctors have reportedly fled the country. Initial indications are that the Board of Trustees from the hospital is highly interested in their mission.

LIGAの資金援助によるホメオパシー医師たちのチームがブリュッセルを発って、2014/10/17にリベリアに到着した。空港には他に国連が使用している航空機が1機いた。 Dr. Richard Hiltner (米国), Dr. Edouard Broussalian (スイス), Dr. Medha Durge (インド), Dr. Ortrud Lindemann (ドイツ) は複数の希釈度の110のレメディを携行している。彼らは、宿泊施設を提供してくれる外務省及び保健省の担当者と暖かく挨拶をかわした。同行する予定だった映画撮影者は、撮影を禁じられた。これはリベリア政府がエボラ関連話題の撮影を禁じたからである。ホメオパシー医師チームは当局に撮影許可を求める予定である。(ここに同じ映画撮影者によるリベリアのエボラに関する動画がある。)チームは現在リベリア人医師が3名しかいない、Ganta Hospitalで治療に従事する。伝えられるところによれば、多くの医師が国外に逃亡した。病院の運営委員会はチームのミッションに高い関心をいだいている。

Our prayers are with the Liberian people and our homeopathic colleagues who deserve the greatest of respect for their courage and kindness.

Larry Malerba, DO, DHt – author of Metaphysics & Medicine and Green Medicine. Website: www.SpiritScienceHealing.com

On October 21, 2014 / Homeopathic Medicine, Medical Conditions

[SpiritScienceHealing(already deleted, cache, Archive.Today]
ここで、宣伝素材として動画撮影を行おうとして、リベリア当局に拒否されているが、これは一律に適用されている政府方針である。

この件はPepijn van Erpが追いかけており、これらホメオパスのひとりDr. Edouard Broussalianのブログエントリを発見した。これにはパスワードがかけられているが、想像の範囲内にあり、Pepijn van Erpが"ebola"であることを見出している。

そのエントリでDr. Edouard Broussalianは、エボラが黄熱の一種だと主張し、今回のリベリアでのミッションを、ホメオパシーの価値を示す機会だと書いている。
[ACTUALITÉS12/10/2014 -- Protégé : Mission Ebola]

L es évènements se sont un peu précipités, mais la nouvelle a fini par arriver: je dois rejoindre une équipe de médecins homéopathes Allemands pour le Liberia où nous avons une invitation officielle du gouvernement.

本件は非常に急かされたが、最終的に知らせが来た。私は、リベリア政府医師たちからの公式招待により、ドイツからのホメオパシーチームの一員としてリベリアに行くことになった。

Emak-Ebola-310714e

L’expédition est coordonnée par mon ami André Saine qui a rassemblé de nombreux documents relatifs au traitement de la fièvre jaune, notamment aux USA, par nos prédécesseurs. Entre leurs mains la mortalité tombait à pratiquement 0%. Basiquement Ebola est une sorte de fièvre jaune, et tout comme elle, présente de très nombreuses manifestations diverses, mais son évolution est très rapide, il n’y a pas de seconde semaine, en général.

この移動は友人であるAndré Saineにコーディネートされたもので、彼は、米国を含む、我々の先輩たちによる、黄熱の治療法に関する多くの資料を集めてくれた。彼らの手により、死亡率はほぼゼロになった。エボラは基本的には黄熱の一種であり、多くの異なった現れをしているが、進化は急速であり、翌週には違ったものになっている。

La maladie peut être divisée arbitrairement en 4 stades:

1) Frissons, fièvre et violentes céphalées: la maladie commence en général par la fièvre et des maux de tête intenses le premier jour. Puis le second jour fatigue intense, douleur généralisée, et perte d’appétit.

2) Nausée, vomissements, diarrhée, conjonctivite, agitation, prostration, ulcères des lèvres, soif très importante sont les signes majeurs du 3ème jour. La dysphagie, la dyspnée et la conjonctivite sont typiquement plus marqués le 4ème jour.

3) Hémorragies. Des hémorragies mineures peuvent démarrer au 3è-4é jour mais les formes majeures (méléna, hématémèse) démarrent vers J5 ou J7, ce qui peut se terminer en coma et mort.

Les signes les plus communs d’hémorragies mineures sont les suintements par la moindre plaie, les gencives (32% ce qui est pronostic de gravité), les signes majeurs comme les hématémèses (56%) ou la diarrhée sanglante (55%)

Globalement la survenue d’hémorragies visibles sont des signes de mauvais pronostic, sauf peut être pour les méléna et les selles sanglantes qui sont parfois notés au début de la maladie et surviennent aussi bien chez les survivants que les non-survivants.

La plupart des non survivants sont morts dans des états stuporeux, en choc et tachypnée. Ce dernier signe est très significatif pour le pronostic vital, probablement puisqu’il apparaît dans les heures précédant la mort.

Les hoquets sont relativement fréquents (15% des cas), et étonnants, ils sembles caractériser une issue fatale.

4) Convalescence. Les séquelles à long terme sont la surdité ou les acouphènes.

Convié à participer à la première équipe par André Saine du fait de mon expérience dans le traitement du choléra en Haïti, j’espère pouvoir me rendre utile. Nous devrions avoir en arrivant 2 jours d’entraînement pour porter l’affreuse tenue protectrice qui doit nous permettre d’approcher les malades.La chose n’est même pas certaine puisque nous ne sommes pas certains de voir des malades dès le début. Peut être il aura-t-il des empêchements comme ce fut le cas initialement en Haïti.

André Saineの最初のチームへの参加を招かれたのは、私がハイチでこれらの治療を行った経験があるからであり、私も自分が役に立てればいいと思っている。我々病人に触れることができる、は物凄い防護装備を持って、2日間の自動車移動をしなければならない。すぐに患者を診れるかわからないので、事態は定かではない。おそらく、ハイチのときの最初のように、障害に遭遇することになるだろう。

Si nous voyons des cas, j’espère parvenir très vite lors de l’examen clinique à déterminer les quelques signes caractéristiques qui nous indiqueront un médicament épidémique. J’attends alors des résultats très favorables qui doivent se manifester en quelques heures. Notre objectif est d’approcher les 0% de mortalité obtenus par nos aînés. Au pire nous ne risquons que la maladie ou le ridicule, n’est-ce pas? Et nous aurons aussi la possibilité de soigner de nombreux autres malades porteurs de pathologies tout aussi fréquentes mais moins “à la mode”.

Témoignage d’un médecin homéopathe qui a soigné des centaines de cas en 1869. Le texte en anglais vous donne une idée des résultats vertigineux atteints par les homéopathes à l’époque, et encore Holcombe n’était certainement pas plus qu’un simple débutant…


Mes notes sur les médicaments dont nous risquons d’avoir besoin. A partir des maigres éléments cliniques à notre disposition, j’ai effectué une première étude pour nous permettre de cibler le groupe des médicaments potentiels. L’hydrogénure d’arsenic pointe en tête, avec les venins de serpents (dont la réputation dans la fièvre jaune ou les affections avec des troubles de la coagulation n’est plus à faire) avec Lachesis et surtout Crotalus. Nous n’oublions surtout pas Cantharis qui présente énormément des signes de la maladie. Mais il convient de nous rendre au chevet des patients sans parti pris et d’écouter le langage de la nature.

私は必要となると思われる薬品をメモした。不十分な我々の臨床データから。私は薬品として効果があるとグループを特定する調査を行った。硫化水素とブッシュマスター[クサリヘビ科]とガラガラヘビの毒液(血液凝固障害に対処するなど黄熱での評判の高い)。我々は病気の多くのCantharis(ジョウカイボン)[ホメオパシーレメディ]の特徴を忘れてはならない。しかし、我々はバイアスを持たずに病床について、自然の声を聴くべきである。

Je m’excuse donc de la désorganisation des cours jusqu’au 31 octobre, ainsi que du planning des consultations. Nécessité fait loi, nous avons un devoir éthique de porter du secours à ces populations démunies, et de leur apporter si tout se passe comme prévu une arme formidable et quasiment gratuite contre ce fléau.

Forts de l’expérience à venir nous pourrons sans doute soigner les cas européens s’ils devaient se présenter. Enfin, c’est une occasion unique de démontrer la valeur de l’homéopathie. On nous dénigrera bien sûr, on contestera que les malades guéris fussent malades, mais nous espérons en soigner un si grand nombre qu’il n’y aura pas de contestation possible. Les marchands de vaccins expérimentaux pourront alors aller se rhabiller.

ここでの我々の経験により、おそらく欧州でエボラが流行した場合に、治療できるようになるだろう。最後に、これはホメオパシーの価値を示す機会である。もちろん、我々は人々が病気になることを望まない。しかし、疑問の余地がなくなるように、多くの患者を治療したい。そうすれば、実験ワクチン企業は装いを正すことができるだろう。

E.B.
この4人のホメオパシーチームのリベリア入国について、American Medical College of HomeopathyのKaren Allenが書いていることを、Pepijn van Erpが発見し、コピーを残している。

なお、リベリア政府サイトやリベリアの報道機関を含め、これら4人のリベリア入国についての政府あるいは報道情報はない。



posted by Kumicit at 2014/10/27 08:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014/10/25

Homeopaths in Liberia

A spiritual site had posted a story that 4 homeopaths arrived at Monrovia, Liberia on Oct 17, 2014 to use homeopathy for ebola (Howvever this article has been already deleted).
10/21/2014 Update: Team in Liberia Using Homeopathy for Ebola

A team of homeopathic physicians sponsored by the LIGA (Liga Medicorum Homoeopathica Internationalis (LMHI)) left from Brussels and arrived in Monrovia, Liberia, on Friday evening, Oct 17. There was only one other plane at the airport, a plane used by the United Nations. Dr. Richard Hiltner (US), Dr. Edouard Broussalian (Switzerland), Dr. Medha Durge (India), and Dr. Ortrud Lindemann (Germany) have a pharmacy of 110 remedies in multiple potencies with them. They were greeted warmly by representatives from the Ministry of Foreign Affairs and the Health Department, and were provided comfortable lodging. The filmmaker who had planned to be with them was denied permission to film because the Liberian government has banned filming of Ebola-related topics. The group plans to appeal to Liberian officials to allow filming. (Here is a link to a film that the same filmmaker has already made about Ebola in Liberia: CLICK HERE) The team will be working at Ganta Hospital, which apparently has only three Liberian doctors on staff. Many doctors have reportedly fled the country. Initial indications are that the Board of Trustees from the hospital is highly interested in their mission.

Our prayers are with the Liberian people and our homeopathic colleagues who deserve the greatest of respect for their courage and kindness.

Larry Malerba, DO, DHt – author of Metaphysics & Medicine and Green Medicine. Website: www.SpiritScienceHealing.com

On October 21, 2014 / Homeopathic Medicine, Medical Conditions

[SpiritScienceHealing(already deleted, cache, Archive.Today]
One of the homeopaths posted an entry about this "Mission Ebola", which is protected by password.

Kloptdatwel has found it. So you can read this entry (but in French).
[ACTUALITÉS12/10/2014 -- Protégé : Mission Ebola]


L es évènements se sont un peu précipités, mais la nouvelle a fini par arriver: je dois rejoindre une équipe de médecins homéopathes Allemands pour le Liberia où nous avons une invitation officielle du gouvernement.

Emak-Ebola-310714eL’expédition est coordonnée par mon ami André Saine qui a rassemblé de nombreux documents relatifs au traitement de la fièvre jaune, notamment aux USA, par nos prédécesseurs. Entre leurs mains la mortalité tombait à pratiquement 0%. Basiquement Ebola est une sorte de fièvre jaune, et tout comme elle, présente de très nombreuses manifestations diverses, mais son évolution est très rapide, il n’y a pas de seconde semaine, en général.

...
Surely at least Dr. Edouard Broussalian is now in Liberia.
posted by Kumicit at 2014/10/25 22:12 | Comment(1) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014/10/09

DMAAによく似た成分の入っているサプリ12種

心臓などに障害をもたらす症例があり、米国FDAが使用を禁じたDMAAとよく似た1,3-dimethylbutylamine(DMBA, AMP Citrate, 4-amino-2-methylpentane citrate, Pouchong tea)が12種のサプリから見つかったという研究をLiveScienceが紹介している(癌研究で使われるDMBA=dimethylbenzanthraceneとは別物)。
The synthetic compound, called 1,3-dimethylbutylamine (or DMBA), is extremely similar to another stimulant called DMAA, the researchers say. In 2012 the Food and Drug Administration banned DMAA because of reports of its side effects, including heart problems, nervous system disorders and death.

In the new study, the researchers found that 12 out of the 14 weight loss and sport supplement products that they tested contained large amounts of DMBA, in the range of 13 to 120 milligrams per serving. Molecules of DMBA are very structurally similar to those of DMAA but with some tweaks, such as one fewer carbon atom, the researchers said. The compound has only been tested in a few animal studies, the researchers said.

It is concerning that many consumers may be using these supplements, unaware that they contain untested stimulants, said Dr. Pieter Cohen, an assistant professor of medicine at Harvard Medical School and a general internist at Cambridge Health Alliance in Boston, who co-authored the new study.

"There's not a single experiment that we are aware of, in which this substance was given to humans," Cohen told Live Science.

Because of the structural similarity of DMBA to DMAA, it is highly possible that the drugs have similar effects, Cohen said. Both drugs can be stimulating in a way similar to amphetamines, but have a different chemical structure from that class of compounds.

研究者たちによれば、合成化学物質1,3-dimethylbutylamine (DMBA)は興奮剤DMAAと非常によく似ている。2012年に米国FDAは、心臓や神経系の障害や死亡を含む副作用報告があったため、DMAAの使用を禁じている。

新たな研究では、研究者たちが検査した14の減量あるいはスポーツサプリのうち12から、1回服用あたり13mg〜120mgの大量のDBMAを検出した。研究者たちによれば、DBMA分子は構造的にDMAAとよく似ているが、炭素原子が1個少ないといった些細な差がある。

研究の共著者であり、Harvard Medical Schoolの医学助教授で、BostonのCambridge Health Allianceの内科医であるDr. Pieter Cohenは、「消費者が、安全性を実験されていない興奮剤が含まれていることを知らないで利用していることは問題だ」と述べた。

Dr. CohenはLiveScienceに「この物質を人間に投与したという実験を我々はまったく関知していない」と語った。

DBMAとDMAAの構造が似ているので、同様の効果が持つ可能性が非常に高いと考えられるとDr. Cohenは言う。いずれも、同じ化学物質群で構造の異なるアンフェタミンと同様に興奮剤として機能しうる。
...
DMBA came to researchers' attention when a consumer in the Netherlands reported to health authorities about feeling side effects such as jitteryness after using a supplement called Unstoppable, the researchers said.

研究者たちによれば、DBMAが関心を惹いたのは、オランダの消費者が、Unstoppableというサプリを使った後で、神経過敏のような副作用の気分について、保健当局に報告したことによる。
...
An entirely different drug that is used in cancer studies is also called DMBA, but has a different full name and chemical structure.

癌研究でDBMAと呼ばれる全く異なる薬品があるが、これはフルネーム(7,12-dimethylbenzanthracene)と化学構造は別物である。

[Bahar Gholipour: "Untested Stimulant Found in 12 Supplements" (2014/10/08) on LiveScience]
サプリの成分記述にありがちな、「天然由来の成分は安全である」という幻想を前提とした表現として、この1,3-dimethylbutylamine(DMBA)も、Pouchong tea (文山包種茶)抽出物と記載される。たとえ、実際にPouchong teaに含まれていたとしても、ごく微量であり、それを大量に摂取したときに、何が起こるかは誰も知らない。

なお、DMBA(1,3-dimethylbutylamine)が含まれている商品は以下の通り:
DBMA_fenzy.PNG
Frenzy (Driven Sports)
DBMA_Contraband.jpg
Contraband (Iron Forged Nutrition)
DBMA_RedlineWhiteHeat.jpg
Redline White Heat (Vital Pharmaceuticals Inc)
DBMA_MD2Meltdown.jpg
MD2 Meltdown (Vital Pharmaceuticals Inc)
DBMA_Evol.jpg
Evol (Genomyx LLC)
DBMA_OxyfitXtreme.jpg
Oxyfit Xtreme ( planetary nutrition.com)
DBMA_Synetherm.jpg
Synetherm ( planetary nutrition.com)
DBMA_DecimateAmplified.jpeg
Decimate Amplified (Genomyx LLC)
DBMA_AMPitropin.jpg
AMPitropin (Lecheek Nutrition)
DBMA_AMPilean.png
AMPilean (Lecheek Nutrition)
DBMA_oxythermpro.jpg
OxyTHERMPro (deNOVOLABS)
DBMA_OxyphenXR.png
OxyphenXR AMP’D (Beta Labs, LTD)

posted by Kumicit at 2014/10/09 07:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014/10/03

ナイジェリアで8月上旬のエボラデマにより2名死亡・20名以上が入院

既に終息したと思われるナイジェリアのエボラの累積感染者数は20名(うち8名死亡)。しかし、2014年8月上旬に、ソーシャルネットワークを駆け抜けたエボラ治療法デマにより、ナイジェリアの新聞Vanguardの報道によれば、2名が死亡し、20名が入院した。
At least two persons have been feared dead with 20 others hospitalised in various hospitals in Plateau State after consuming excessive quantity of salt and bitter kola to prevent Ebola Virus Disease (EVD) attack following a viral message on social media that it could prevent the spread of the Ebola virus. -

[Ebola: Two dead, 20 others hospitalised over excessive salt consumption (2014/08/08) on Vanguard.Nigeria]
その経緯は...
The hoax started with a text message sent by a Nigerian student at the beginning of August, according to Edwin Ikhuoria, a development consultant for U2 frontman Bono’s ONE campaign who lives in Nigeria.

"Once the word was out, it spread like wildfire," Ikhuoria told ABC News.

Within hours of the first text being sent, Ikhuoria said that everyone he knows had received the message multiple times on social media -- including the Minister of Health.
...
"Please ensure that you and your family and all your neighbours bath with hot water and salt before daybreak today because of Ebola virus which is spreading through the air," the text said in part, according to Ikhuoria.

The message also urged people to drink as much salt water as possible as protection against catching the deadly virus, which has killed nearly half of the more than 6,000 infected throughout West Africa.

U2 frontman BonoのONE campaignの開発コンサルタントであるナイジェリア在住のEdwin Ikhuoriaによれば、デマはナイジェリアの学生の8月初のテキストメッセージから始まった。「オンラインにつぶやかれるや、燎原之火のごとく広まった。数時間以内に、ソーシャルメディアから複数回、同じメッセージを受け取っており、厚生省も気づいた」

Ikhuoriaによれば、デマは「エボラは空気感染するので、今朝の夜明けまで、塩水の熱い風呂に入るように。エボラ感染予防のために、飲めるだけ塩水を飲むように」とあった。

[LIZ NEPORENT: "Nigerian Ebola Hoax Results in Two Deaths" (2014/09/30) on ABCnews]
これに対して、ナイジェリア厚生省は直ちに対抗措置をとった。
Ikhuria said as soon as the government got wind of the hoax, it immediately began its own campaign using both traditional and social media to reiterate the fact that there is no vaccine or cure for the virus.

"Other people also amplified the message from the ministry and it was all over," he said.

By Aug. 10, there were almost no tweets mentioning the bogus treatment, Symplur data revealed.

Ikhuriaによれば、政府がこのデマを知るや、ただちに通常メディア及びソーシャルメディアを使って、エボラのワクチンも治療法もないという事実で対抗するキャンペーンを実施した。「ほかの人々も厚生省のメッセージを拡散し、事態は終結した」

Symplurのデータによれば、2014年8月10日までに事態は収束した。

[LIZ NEPORENT: "Nigerian Ebola Hoax Results in Two Deaths" (2014/09/30) on ABCnews]

Google trendsは急速なデマ鎮圧を示している。



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2014/09/30

万能薬な効果(エボラを含む)を宣伝するエッセンシャルオイル業者Young LivingとdōTERRAにFDAが警告

2014年9月22日付で、米国食品医薬品局(FDA)は、エッセンシャルオイル製造販売会社Young Living及びdōTERRAの2社に対して、製品を医薬品として宣伝しているとの警告書簡を送った。この2社は15営業日以内に、是正措置をとるか、是正措置の計画を報告しなければならない。

まずYoung Livingへの警告書簡:
[WARNING LETTER: Young Living 2014/09/22 on FDA]

Young Living
Attn: Mr. Gary Young, CEO
3125 Executive Parkway
Lehi, UT 84043

This is to advise you that in August 2014 the U.S. Food and Drug Administration (FDA) reviewed websites and social media accounts (e.g., Facebook, Twitter, and Pinterest) for several Young Living essential oil consultants that your firm refers to as “Young Living distributors.” FDA also reviewed a 2012-2013 product guide found on your website http://www.youngliving.com. Based on our review, FDA has determined that many of your Young Living Essential Oil products, such as, but not limited to, “Thieves,” “Cinnamon Bark,” “Oregano,” “ImmuPower,” “Rosemary,” “Myrtle,” “Sandalwood,” “Eucalyptus Blue,” “Peppermint,” “Ylang Ylang,” “Frankincense,” and “Orange,” are promoted for conditions that cause them to be drugs under section 201(g)(1)(B) of the Federal Food, Drug, and Cosmetic Act (the Act) [21 U.S.C. § 321(g)(1)(B)], because they are intended for use in the diagnosis, cure, mitigation, treatment, or prevention of disease. The intended use of a product may be determined by, among other things, its labeling, advertising, and the circumstances surrounding its distribution, 21 C.F.R. § 201.128. As described below, the marketing and distribution of your Young Living Essential Oil products without FDA-approved applications is in violation of the Act.

貴社が"Young Living distributor"(販社)と記載しているYoung Livingエッセンシャルオイルの複数のコンサルタントのウェブサイトおよびソーシャルメディアアカウント(Facebook, Twitter, Pinterstなど)を、米国食品医薬品局(FDA)が2014年8ア月に調査結果を通告する。FDAはさらに、貴社サイト http://www.youngliving.com にある2012-2013年の製品ガイドを調査した。これらの調査に基づき、FDAは、Thieves, Cinnamon Bark, Oregano, ImmuPower, Rosemary, Myrtle, Sandalwood, Eucalyptus Blue, Peppermint, Ylang Ylang, Frankincense, OrangeなどのYoung Livingエッセンシャルオイル製品の多くが、病気の診断・治癒・症状緩和・治療・予防を意図しており、連邦食品薬品化粧品法の定める医薬品にあたる宣伝を行っていると判定した。製品使用意図は、ラベル・広告・販売周辺状況から判断した。以下に記載するように、FDAの承認申請なく、Young Livingエッセンシャルオイル製品を流通・販売することは違法である。
...
We request that you notify this office in writing within 15 working days from your receipt of this letter of the current status of your corrective actions and the specific steps you have taken to correct the noted violations. In your response, include documentation of your corrective actions. If you cannot complete all corrections before you respond, we expect that you will explain the reason for your delay and please include a timetable for the implementation of any remaining corrections.

FDAは貴社に対して、本警告書簡受領から15営業日以内に、是正状況及び通告した違法行為の是正措置を報告するよう要請する。回答には、是正措置についての文書を添付すること。回答期限までに是正措置を完了できない場合は、遅延の理由を説明し、是正残件の実施のタイムテーブルを添付のこと。

FDAによれば、Young Living社は自社製品をエボラを含む様々な病気の予防・治療に効果があると宣伝している。ほぼ万能薬状態である。
Cinnamon Barkエボラ
Eucalyptus Blue抗炎症 抗ウイルス作用
Frankensence 関節炎
Frankincense癌 結腸癌 子宮頸癌 膀胱癌 白血病 黒色腫 線維肉腫 脳腫瘍 多発性骨髄腫 関節炎 アルツハイマー病
Freedom ReleasePTSD
Freedom SleepPTSD
ImmuPower抗ウイルス
Myrtle消毒効果、破傷風予防 パーキンソン病 アルツハイマー病 インポテンツ ED 癌予防・乳癌予防
Orange動脈硬化 高血圧 癌 不眠症
Oreganoエボラ
Panaway関節炎
Peppermint喘息 自閉症 脳損傷 クローン病 多発性硬化症 麻痺 関節炎
Rosemary癌予防 心臓病予防 アルツハイマー病 認知症 湿疹 皮膚炎
Sandalwood癌予防・乳癌予防
Thieves抗菌・抗ウイルス作用 エボラ 感染症
Ylang Ylang動脈性高血圧 糖尿病 不眠 動悸 頻脈


続いて、dōTERRA社への警告書簡:
[WARNING LETTER: dōTERRA 2014/09/22 on FDA]

dōTERRA International, LLC
Attn: David Stirling
389 South 1300 West
Pleasant Grove, Utah 84062

This is to advise you that the U.S. Food and Drug Administration (FDA) reviewed websites and social media accounts (e.g. www.anytimeessentials.com, Facebook, Twitter, Pinterest, YouTube) used to promote your dōTERRA Essential Oil products in August 2014. Based on our review, FDA has determined that several of your dōTERRA Essential Oil products including, but not limited to, “Melaleuca,” “Oregano,” “On Guard,” “Clove,” “Eucalyptus,” “Frankincense,” “Geranium,” “Lavender,” “Lemongrass,” “Myrrh,” “Peppermint,” “Rosemary,” “Wintergreen,” “Clary Sage,” and “Vetiver” are promoted for conditions that cause them to be drugs under section 201(g)(1)(B) of the Federal Food, Drug, and Cosmetic Act (the Act) [21 U.S.C. § 321(g)(1)(B)]. The therapeutic claims establish that these products are drugs because they are intended for use in the cure, mitigation, treatment, or prevention of disease. The intended use of a product may be determined by, among other things, its labeling, advertising, and the circumstances surrounding its distribution, 21 C.F.R. § 201.128. As described below, the marketing of your dōTERRA Essential Oil products with drug claims and without FDA approved-applications is in violation the Act.

貴社がdōTERRAエッセンシャルオイル製品を宣伝するために使っているウェブサイトとソーシャルメディアアカウント( www.anytimeessentials.com, Facebook, Twitter, Pinterest, YouTubeなど)を米国食品医薬品局(FDA)が2014年8ア月に調査結果を通告する。この調査に基づき、FDAは、Melaleuca, Oregano, On Guard, Clove, Eucalyptus, Frankincense, Geranium, Lavender, Lemongrass, Myrrh, Peppermint, Rosemary, Wintergreen, Clary Sage, VetiverなどのdōTERRAエッセンシャルオイル製品のいくつかが、連邦食品薬品化粧品法の定める医薬品にあたる宣伝を行っていると判定した。病気の診断・治癒・症状緩和・治療・予防を意図しることから、治療を主張している。これらの製品使用意図は、ラベル・広告・販売周辺状況から判断した。以下に記載するように、FDAの承認申請なく、dōTERRAエッセンシャルオイル製品を流通・販売することは違法である。
...
We request that you notify this office in writing within 15 working days from your receipt of this letter of the current status of your corrective actions and the specific steps you have taken to correct the noted violations. In your response, include documentation of your corrective actions. If you cannot complete all corrections before you respond, we expect that you will explain the reason for your delay and please include a timetable for the implementation of any remaining corrections.

FDAは貴社に対して、本警告書簡受領から15営業日以内に、是正状況及び通告した違法行為の是正措置を報告するよう要請する。回答には、是正措置についての文書を添付すること。回答期限までに是正措置を完了できない場合は、遅延の理由を説明し、是正残件の実施のタイムテーブルを添付のこと。


FDAによれば、dōTERRA社は自社製品をエボラを含む様々な病気の予防・治療に効果があると宣伝している。ほぼ万能薬状態である。
全般エボラ 抗ウイルス
Melaleucaインフルエンザ 風邪 水虫 口内炎 水痘 ヘルペス 真菌感染症 単純ヘルペス MRSA 帯状疱疹 いぼ ウイルス感染 気管支炎 感染症 炎症 抗ウイルス
OreganoMNV 水虫 カンジダ 口内炎 エボラ 腸内寄生虫 MRSA 白癬 ブドウ球菌感染症 真菌感染症 炎症 黄色ブドウ球菌感染症 ウイルス感染症 いぼ 百日咳 潰瘍
On Guard抗ウイルス インフルエンザ 風邪 狼瘡 MRSA 肺炎 いぼ
Clove関節リウマチ 単純ヘルペス C型肝炎 カンジダ 狼瘡 ウィルス感染 いぼ
Eucalyptus単純ヘルペス インフルエンザ 麻疹 神経痛 神経炎 肺炎 呼吸器系ウイルス性鼻炎 帯状疱疹 副鼻腔炎 結核 気管支炎 耳の炎症 虹彩炎 一般的な炎症
Frankincenseクローン病 アルツハイマー病 消化器疾患 肝臓の懸念 肝硬変 炎症 癌 神経性疾患 腫瘍 高血圧 関節炎 クローン病 癲癇 坐骨神経痛 不安 鬱病 感染症
Peppermint 喘息 充血 自閉症 細菌感染 脳損傷 口唇ヘルペス 発熱 抗発癌
Geranium糖尿病 子宮内膜症 変形性関節症 関節リウマチ
Lavender癌 炎症 不眠症 疼痛 関節リウマチ
Lemongrassグレーブス病 慢性甲状腺炎
Myrrh歯周病 甲状腺機能亢進症 感染症 皮膚潰瘍
Peppermint喘息 クローン病 過敏性腸症候群
Rosemary関節炎 ベル麻痺 糖尿病 炎症 変形性関節症
Wintergreen関節痛 骨痛 関節痛
Clary Sage痙攣 子宮内膜症 エストロゲンバランス ホルモンバランス PMS 閉経前期
Lemongrass高コレステロール
VetiverADD/ADHD 不安
Rosemary喘息 抗菌 気管支炎 利尿
Wintergreen鎮痛 抗炎症 関節痛 節炎


これまでにも何度も取り上げてきたように、ダイエットサプリが無法地帯化していて、ラベル記載事項すら信用できない状況となっている。そして、途方もない万能薬な効果を平然と宣伝するとなど、エッセンシャルオイルもまったく負けていない。
posted by Kumicit at 2014/09/30 07:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014/09/17

シブトラミンやフェノールフタレインを含むダイエットサプリ4製品について、米国FDAが警告

米国FDAは、ラベルに記載のない禁止成分シブトラミンを含む2つのサプリについて、消費者に購入・使用しないように警告している。
The Food and Drug Administration (FDA) is advising consumers not to purchase or use Best Line Suplemento Alimenticio Capsules, a product promoted and sold for weight loss on various websites and in some retail stores.

FDA laboratory analysis confirmed that Best Line Suplemento Alimenticio Capsules contains sibutramine. Sibutramine is a controlled substance that was removed from the market in October 2010 for safety reasons. The product poses a threat to consumers because sibutramine is known to substantially increase blood pressure and/or pulse rate in some patients and may present a significant risk for patients with a history of coronary artery disease, congestive heart failure, arrhythmias, or stroke. These products may also interact, in life-threatening ways, with other medications a consumer may be taking.

FDAは消費者に対して、多くのウェブサイトや小売店で宣伝・販売されている体重減量を謳った製品Best Line Suplemento Alimenticio Capsulesを買ったり、使ったりしないように助言している。

FDAのラボ分析により、Best Line Suplemento Alimenticio Capsulesにはシブトラミンが含まれていることが確認された。シブトラミンは規制物質であり、安全上の理由で2010年に市場から排除された。シブトラミンは実際に、一部の服用者の血圧を上昇させ、心拍数を増大させることを知られており、冠状動脈不全や鬱血性心不全や不整脈や脳卒中の既往歴がある場合、重大なリスクとなるおそれがあることから、この製品は消費者に対して脅威となっている。また、消費者が別の医薬品を服用している場合、生命の危険となる相互作用を起こす可能性がある。

Alimenticio_BestLineSuplemento.png

[Public Notification: Best Line Suplemento Alimenticio Capsules Contains Hidden Drug Ingredient (2014/09/15) on FDA]


The Food and Drug Administration (FDA) is advising consumers not to purchase or use Mezo, a product promoted and sold for weight loss on various websites and in some retail stores.

FDA laboratory analysis confirmed that Mezo contains benzylsibutramine, a substance structurally similar to sibutramine. Sibutramine is a controlled substance that was removed from the market in October 2010 for safety reasons. Sibutramine is known to substantially increase blood pressure and/or pulse rate in some patients and may present a significant risk for patients with a history of coronary artery disease, congestive heart failure, arrhythmias, or stroke. This product may also interact, in life-threatening ways, with other medications a consumer may be taking.

FDAは消費者に対して、多くのウェブサイトや小売店で宣伝・販売されている体重減量を謳った製品MEZOを買ったり、使ったりしないように助言している。

FDAのラボ分析により、Best Line Suplemento Alimenticio Capsulesにはシブトラミンによく似たベンジルシブトラミンが含まれていることが確認された。シブトラミンは規制物質であり、安全上の理由で2010年に市場から排除された。シブトラミンは実際に、一部の服用者の血圧を上昇させ、心拍数を増大させることを知られており、冠状動脈不全や鬱血性心不全や不整脈や脳卒中の既往歴がある場合、重大なリスクとなるおそれがあることから、この製品は消費者に対して脅威となっている。また、消費者が別の医薬品を服用している場合、生命の危険となる相互作用を起こす可能性がある。

MEZO.jpg

[Public Notification: Mezo Contains Hidden Drug Ingredient (2014/09/15) on FDA]
危険性が指摘され、これを含むサプリがリコールとなっているDMAAだが、またもラベルに記載なく、配合しているサプリが見つかり、米国FDAは警告を出している。
The Food and Drug Administration (FDA) is advising consumers not to purchase or use LX1, a product promoted and sold for weight loss on various websites, including Dr. Skin Secretsdisclaimer icon, and possibly in some retail stores.

FDA laboratory analysis confirmed that LX1 contains undeclared DMAA, also known as 1,3-dimethylamylamine, methylhexanamine or geranium extract. Ingestion of DMAA can elevate blood pressure and could lead to cardiovascular problems, including heart attack, shortness of breath and tightening of the chest.

FDAは消費者に対して、Dr. Skin Secretsdisclaimer iconを含む多くのウェブサイトや、おそらく一部の小売店で宣伝・販売されている体重減量を謳った製品LX1を買ったり、使ったりしないように助言している。

FDAのラボ分析により、LX1には1,3-ジメチルアミルアミンあるいはメチルヘキサアミンあるいはゼラニウム抽出物としても知られるDMAAが、ラベルに記載なしに、含まれていることを確認した。DMAAの服用に降り、血圧が上昇する可能性があり、心臓発作や息切れや胸の締め付けなどの心循環系に問題を起こす可能性がある。

LX1.png

[Public Notification: LX1 Contains Hidden Drug Ingredient (2014/09/15) on FDA]
さらに、おなじみシブトラミンとフェノールフタレインとともに、ベンゾカインとジクロフェナクを含むサプリに対しても、警告が出ている。
The Food and Drug Administration (FDA) is advising consumers not to purchase or use Japan Hokkaido Slimming Weight Loss Pills, a product promoted and sold for weight loss on various websites and in some retail stores.

FDA laboratory analysis confirmed that Japan Hokkaido Slimming Weight Loss Pills contain sibutramine, benzocaine, phenolphthalein and diclofenac.

FDAは消費者に対して、多くのウェブサイトや小売店で宣伝・販売されている体重減量を謳った製品Japan Hokkaido Slimming Weight Loss Pillsを買ったり、使ったりしないように助言している。

FDAのラボ分析により、Japan Hokkaido Slimming Weight Loss Pillsにはシブトラミンがとベンゾカインとフェノールフタレインとジクロフェナクが含まれていることが確認された。

Sibutramine is a controlled substance that was removed from the market in October 2010 for safety reasons. The product poses a threat to consumers because sibutramine is known to substantially increase blood pressure and/or pulse rate in some patients and may present a significant risk for patients with a history of coronary artery disease, congestive heart failure, arrhythmias, or stroke. These products may also interact, in life-threatening ways, with other medications a consumer may be taking.

Benzocaine is a local anesthetic. It is the active ingredient in many over-the-counter (OTC) products used to relieve pain in the mouth and gums from a variety of conditions. Benzocaine use may cause methemoglobinemia, a rare, but serious and possibly fatal condition where the amount of oxygen that can be carried through the blood stream is greatly reduced.

Phenolphthalein is a chemical that is not an active ingredient in any approved drug in the United States. Studies have indicated that it presents a cancer-causing risk.

Diclofenac is a non-steroidal anti-inflammatory (NSAID) drug that can cause increased risk of cardiovascular events, such as heart attack and stroke. Diclofenac, like other NSAID drugs, can also lead to serious gastrointestinal (GI) adverse events, including bleeding, ulceration, and fatal perforation of the stomach and intestines.

シブトラミンは規制物質であり、安全上の理由で2010年に市場から排除された。シブトラミンは実際に、一部の服用者の血圧を上昇させ、心拍数を増大させることを知られており、冠状動脈不全や鬱血性心不全や不整脈や脳卒中の既往歴がある場合、重大なリスクとなるおそれがあることから、この製品は消費者に対して脅威となっている。また、消費者が別の医薬品を服用している場合、生命の危険となる相互作用を起こす可能性がある。

ベンゾカインは局所麻酔薬である。多様な症状での口内や歯茎の鎮痛のために使用される多くの店頭薬(OTC薬品)に使われている有効成分である。ベンゾカインを服用すると、まれであるが、重篤で、場合によっては致命的である、血流を通して運ばれる酸素量が大幅に減少させるメトヘモグロビン血症をおこすことがある。

フェノールフタレインは、米国内の承認薬で使用できない有効成分である。研究で、フェノールフタレインには癌を引き起こすリスクがあることが示されている。

ジクロフェナクは、心臓発作や脳卒中などの心血管事象のリスクを高める可能性がある非ステロイド性抗炎症薬剤(NSAID)である。ジクロフェナクは他の非ステロイド性抗炎症薬剤と同様に、出血や潰瘍や、胃腸の致命的な穿孔などの重篤な胃腸の有害事象を起こす可能性がある。

JapanHokkaidoSliming.png

[Public Notification: Japan Hokkaido Slimming Weight Loss Pills Contain Hidden Drug Ingredients (2014/09/15) on FDA]
この製品は、以前にもシブトラミンとフェノールフタレインを含むことが確認され、米国FDAは購入・使用しないように警告を出している(2012/11/08, 2013/02/13)。国立健康栄養研究所の安全性・有効性情報によれば、この製品は日本名は「スリム・ストーリー 痩身の丸」である。また、製造元の名称は"Japan Hokkaido"だが、中国企業である。販売サイトには所在地について記載がないので、おそらく意図的に日本企業だと誤認させていると思われる。
posted by Kumicit at 2014/09/17 07:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014/08/17

DMAAを含むダイエットサプリRegeneslimがリコール

DMAA(1,3デメチルアミルアミン, メチルヘキサアミン, ゼラニウムエキス)は血圧上昇や息切れや心臓発作などを引き起こす可能性があり、米国での使用は非合法である。

しかし、DMAAはシブトラミンとフェノールフタレインと並んで、ダイエットサプリではよく使われる成分で、かつては天然成分と称して、ダイエットサプリに入れられていた。今は、シブトラミンとフェノールフタレインと同じく、ラベルに記載なく、配合されている。もちろん、FDAに見つかると、製造元・販売元は自主回収(リコール)という対応をとっている。

で、今月(2014/08)もまた、DMAAをこっそり配合していたサプリ"Regeneslim"がリコールとなっている。
regeneslim2.jpgregeneslim.jpg

[Regeneca Worldwide, A Division Of Vivaceuticals, Inc Voluntarily Recalls RegeneSlim Appetite Control Capsules Due To The Presence Of DMAA That May Pose Possible Health Risk (2014/08/07]

August 6, 2014 – Regeneca Worldwide a division of VivaCeuticals, Inc. Las Vegas, NV is conducting a voluntary nationwide recall of its RegeneSlim appetite control dietary supplement from lot # EX0616R15814 and lot #11414RE5516 because FDA analysis confirmed the presence of DMAA. DMAA is also known as 1,3-dimethylamylamine, methylhexanamine, or geranium extract. DMAA is commonly used as a stimulant, pre-workout, and weight loss ingredient in dietary supplement products. The Food and Drug Administration (FDA) has warned that DMAA is potentially dangerous to health as it can narrow blood vessels and arteries, which can cause a rise in blood pressure or other cardiovascular problems such as shortness of breath, arrhythmias, tightening in the chest, and heart attack.
犬で利尿作用が見られ、豚で蠕動運動抑制効果が見られること[Venhuis and Kaste, 2012]から、減量効果っぽく見せかけることができるとサプリ業者が考えているのか、禁止されても使われ続けている。DMAAの摂取は避けるべきだが、ラベルにも記載がないので、注意のしようもない。
posted by Kumicit at 2014/08/17 10:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014/08/15

信仰療法により子供を死なせた事件のその後(3) Greg & JaLea Swezey夫妻

2009年3月18日にワシントン州Wenatcheeで、Zachery Swezey(17歳)が虫垂破裂で死亡した。"Church of the First Born"の信者である両親Greg and JaLea Swezeyは、息子を病院に連れて行くことも、救急車を呼ぶこともしなかった。両親は第2級殺人あるいは第1級故殺の罪に問われた(2012/05/12)。
検察バージョンでは、Zacheryは死に至るまでの2日半にわたり、激しい腹痛・嘔吐・下痢を伴う重い病状だった。彼の病気はひどく、トイレにも手助けが必要で、彼は腸を制御できなかった。あまり症状が重いので、まず両親は彼をソファに寝かせた。そして次に、両親の部屋に運び込んだ。家族が来て、彼の世話をした。彼の熱は非常に高く、彼は服を脱ぎ、汗でシーツを濡らした。とOkanogan郡検事Karl Sloanは陪審員に語った。

「最後に彼は意識が混濁し、父親を求めた。彼の手は真っ青になっていた。呼吸が遅くなり、死亡した。どの時点でも、この期に及んでも、医師や救急車は呼ばれなかった。数百症例の虫垂炎や数十症例の虫垂破裂を診察してきた医師たちが患者を死なせることはなかった。医師の診察で死は容易に回避できた。治療を受けられなかったことが、直接の、そして究極の、死の原因だった」とSloan検事は陪審員に語った。

[K.C. Mehaffey: "‘This was not a faith healing death,’ lawyer tells jury (2012/05/10) on Wenatchee World]

保安官報告によれば、両親Greg and Jalea Swezeyは、救急車を呼び、医師の診察を受けるかどうかを息子に選択させていた。「私たちは息子たちに強制していません。子供たちは選択権を持っています。息子Zacheryが医師のもとに連れて行くよう求めたことはありません」とGreg Swezeyは捜査官に述べた。

[Parents: Son had choice in faith-healing death (2009/08/29) by The Associated Press]
しかし、弁護側は大きく違う主張をした。
「Swezeys夫妻は息子がインフルエンザに罹っていると考えていて、快方に向かっていると考えていた。これは信仰療法による死ではない。」とKorte弁護士は陪審員に語った。

Korte弁護士は大きく違う描像を提示した。確かに、Zacheryは日曜夜にひどい腹痛で帰宅し、深夜に両親を起こさなければならない程、ひどいものだった。そして、両親が彼を時々刻々、チェックできるようにソファに寝かした。しかし、翌朝に彼が目覚めると、腹痛はおさまっていた。

その後の2日間、彼はインフルエンザのような症状が出たり、おさまったりしていた。しかし、彼は快方に向かっているように見えた。「彼のユーモアのセンスは回復していた。母親は彼の熱が下がったと考えた。彼は会話をしていた。彼は月曜日には野球の練習に行けるくらい回復したと感じていた。Zacheryは練習に行ったが、コーチは彼が病気に見えたので、練習には参加させず、彼はベンチに座ってみていた。少年は死亡した水曜日までは悪化していなかった。」とKorte弁護士は陪審員に語った。

[K.C. Mehaffey: "‘This was not a faith healing death,’ lawyer tells jury (2012/05/10) on Wenatchee World]
信仰療法による死亡事件ではないというラインで戦う弁護側。そして:
A faith-healing Washington couple accused of being criminally responsible for their teenage son's death for failing to call a doctor have been acquitted of second-degree murder charges.

The Wenatchee World reports that the Okanogan County Superior Court jury also acquitted JaLea Swezey of first-degree manslaughter on Monday night but couldn't reach a verdict for Greg Swezey on that count.

After nine hours of deliberation, the jury could not reach a decision about either parent on a second-degree manslaughter count.

医師を呼ばずに10歳代の息子を死なせて第2級殺人の罪に問われた、ワシントン州在住の夫妻が無罪推定された。Wenatchee World紙によれば、Okanogan高等裁判所の陪審は月曜夜にJaLea Swezeyを無罪放免していたが、Greg Swezeyの評決に至らなかった。9時間の審議後、陪審は第2級故殺について、どちらの親も罪を問うことにも到達しなかった。

[Washington faith-healing parents acquitted of murder charge (2012/05/15) by The Associated Press]
夫妻は罪に問われることはなかった。

なお、宗教による医療ネグレクトを免罪しているワシントン州法を改正する動きが起きている。ワシントン州議会2013-2014年度には、民主党Mark Mullet州上院議員が、信仰療法による医療ネグレクトを免罪している現行州法を改正する州法案SB6295を提案した。しかし、その後、SB6295は第1読会と公聴会のあと、第2読会のため議事運営委員会に送られたが、そこでX-FILE(それ以上審議しない)となった。
posted by Kumicit at 2014/08/15 13:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

信仰療法により子供を死なせた事件のその後(2) Herbert & Catherine Schaible夫妻

2009年に病気の幼い息子に信仰療法を行って、死なせて、執行猶予を言い渡されたフィラデルフィア北東部の夫婦が、再び、2013/04/18に生後8か月の息子の死亡に関連して、犯罪捜査の対象となった。(2013/04/22)
当局によれば、先週、Herbert and Catherine Schaible夫妻は自分たちの息子Brandon Schaibleが下痢に苦しんで、夜通し泣いているのを聞いていて、呼吸困難に陥ったことに気づくと、夫妻は息子が息を引き取るまで、祈った。

夫妻は、2009年に2歳の息子Knet Schaibleを細菌性肺炎で死なせた後の2011年に、裁判官に宗教を医療に優先させた選択をしないと告げた。

しかし、月曜日にRhawnhurst在住の夫妻は再び、Philadelphia通常事件裁判所法廷に、静かに悲愴に、ともに座った。そして、裁判官は夫妻を、わずか生後8か月の息子Brandonが死にゆくのを見ていたことで、「はなはだしく、かつ悲惨に」保護観察違反を犯したと、強く非難した。

「私は、あなたがたが、ご子息を亡くしたことを気の毒に思います。しかし、正直に言えば、無垢な小さな子供が、成りたかったものに成長することができなくなったことを、より気の毒に思っています。」とBenjamin Lerner裁判官は述べた。

夫妻は、Juniata ParkのAnnsbury近くのG Streetにある、信仰療法を信じる原理主義集会であるFirst Century Gospel Churchに所属している。夫妻は過失致死で有罪判決を受けて、残る子供たちに対する医療についての厳格な要件を含む保護観察10年を宣告されていた。
...
夫妻は先週、捜査官に対して、Brandonの苦しみ対する最善の治療法は祈りであると信じていたことを認める声明を手渡したと、Benjamin Lerner裁判官は述べた。「私があなたがたに、医師あるいは医療専門家を呼ばなかったのか理由を問うと、『私たちは神が私たちに治癒を神に祈ることを求めていると信じているから』と答えました。あなたがたはそれを一度しました。その結果は悲劇でした」とLerner裁判官は述べた。

「故意に、意図的に、偽善的に、冷淡に、保護観察の最も重要な条件に違反した」とLerner裁判官は述べた。しかしLerner裁判官は、社会福祉局によって残る7人の子供たちが保護されていることから、月曜日に夫妻を拘束しなかった。夫妻は保護観察違反で懲役5〜10年の刑になる可能性がある。

「あなたがたは、コミュニティにとって危険ではありません。あなたがたは、あなたがたの子供たちにとって危険です」とLerner裁判官は述べた。

[JASON NARK: "Judge rebukes Rhawnhurst couple over death of another child" (2013/04/24) on Phillly.Com]


夫妻が属している信仰療法団体First Century Gospel ChurchのNelson Clark(71)は、子供たちが死んだのは精神的不足(spiritual lack)があったからだと言った。
"They realize they must get back to God, to seek wisdom from him, to find where the spiritual lack is in their heart and life . . . so this won't happen again."
...
"He would confess his sins and repent to God and ask for a healing touch," Clark said.

「彼ら(Schaible夫妻)は神に立ち返り、神の知恵を求め、心と生活のどこに精神的不足(spiritual lack)があったのかを見出さなければならないことを認識しています。... そうすれば、このようなことが再び起きることはないでしょう。... 彼は自らの罪を神に告白し、ヒーリングタッチを求めるでしょう。」とClarkは言った。

Clark explained the church's tenets politely but fervently:

Satan tests through illness. God is a jealous God. Trust in medicine and doctors is idolatry. Only true faith in the divine power of God heals.

Clarkは丁寧にしかし熱心に教会の教義を説明した。「サタンは病気をとおして試します。神は嫉妬深い神です。医学や医師への信頼は偶像崇拝です。神の力への真の信仰だけが、病を癒すのです」
...
After Kent died, the Schaibles were ordered to call a doctor at the first sign of illness. But Herbert Schaible does not answer to a judge, Clark said:

"He knows he has to obey God rather than man."

Kentが死んだあと、Schaible夫妻は子供に症状の兆候が見られたら医師に連絡するよう命じられていた。しかし、Herbert Schaibleは裁判官に答えなかった。

「彼は人よりも神に従わなければならないことを知っている」とClarkは言った。
...
"We have committed this child into God's care," Clark said he preached. "As we hold fast, in faith, God will explain."

「私たちは、この子を神の世話に委ねました。私たちが固く信じているように、神は説明するでしょう。」とClarkは説教した。

[Mike Newall:"Pastor: 'Spiritual lack' killed two boys" (2013/04/29) on Philly.com]
子供が死んでもClark牧師はゆらぐことはない。そして、これからも信者を死なせていくだろう。

そして、今年2月に刑が確定した。
The judge, prosecutor, and defense lawyers agreed: Herbert and Catherine Schaible were devoted, loving parents who were a danger to no one except their own children.

"They're good parents - except when their children are sick," said Assistant District Attorney Joanne Pescatore of the Rhawnhurst couple, each of whom was sentenced Wednesday to 31/2 to seven years in prison for doing nothing but pray while two of their young children were dying at home of pneumonia.

裁判官と検察と被告弁護士は、「Herbert & Catherine Schaible夫妻が献身的で愛情あふれる親たちであり、自分のことどもたち以外には危険ではない」と合意した。

「彼らは子供が病気のとき以外はよき親たちである」とRhawnhurst在住のSchaible夫妻の裁判を担当したJoanne Pescatore地方検事補は述べた。夫妻は2人の幼い子供が自宅で肺炎になったときに祈る以外に何もしなかったとして、水曜日(2014/02/19)に、15.5か月〜7年の懲役判決を受けた。
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Lerner let Catherine Schaible remain free until March 12 so she and the children can celebrate a daughter's 11th birthday.

Catherine Schaible said she was the only child whose birthday she had been unable to celebrate since her arrest.

通常裁判所Benjamin Lerner裁判官は、娘の11歳の誕生日を祝えるように3月12日まで収監しないことにした。Catherine Schaibleは「逮捕後、この子だけ誕生日を祝えなかったのです」と述べた。

[Joseph A. Slobodzian: "Prison terms for Schaibles after second son's death" (2014/02/21) on philly.com:
夫妻は良き親、良き隣人であったが、信仰療法を信じるが故に子供が病気になった場合には悪意なく、通常医療を忌避した。そして、2人の子供が死に、刑務所に収監された。

そして、信仰療法のClark牧師は、子供が死んだのは夫妻の"Spiritual lack"のせいだと言って、責任など欠片も感ず、説教を続けている。
posted by Kumicit at 2014/08/15 08:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | Quackery | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする