2012/07/03

東京電力管内の需要と東京の気温 (Update 2012/06/30)

久しぶりに、東京電力管内の電力需要(時別最大)と東京の日平均気温のグラフを更新してみた(使用データはこちら )。
TepcoVtokyo_20120630.png
春夏秋とかなり強力に節電していたが、冬場はわりとゆるめ。昨秋までに170万kWの緊急電源増設もあり、昨夏よりは平穏。それでも500万kW程度、需要は抑え込まれている。
そして、初夏になっても、500万kW程度、需要は抑え込まれて、昨年と同様の状態が維持されている。

6月29日時点の気象庁長期予報は以下のようになっており、夏場は、やや高め予報となっている。
(関東甲信)平年より低い平年並み平年より高い
6月30日〜7月29日304030
8月303040
9月303040


また、常陸那珂火力発電所敷地内の小型集合体な緊急電源25万kWが廃止され、2012年7月に千葉火力発電所33万kWと鹿島火力発電所80万kWが稼働予定となっている。この他、川崎火力2号系列1軸(50万kW)の2012年7月前倒し稼働があるかも。常陸那珂火力2号機(100万kW)は2013年冬になりそうで、常陸那珂火力3号機(100万kW)や川崎火力2号系列2軸/3軸(71万kW×2)はずっと先。柏崎刈羽原発が止まった分にはまだ及ばない。
posted by Kumicit at 2012/07/03 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012/05/30

大停電の復旧に要する時間

自然災害による発電・送配電設備への被害が原因ではない、今世紀の大停電では、復旧には半日〜2日程度かかっている。

2011年4月7日23:32に地震により発生、送電線の保護装置の一つの設定ミスにより、供給域の大半(約400万戸)に影響が拡大した東北電力の大停電では、東北電力の緊急情報(2011/4/10)によれば、自動停止した火力発電所の再稼働及び停電の復旧は以下のように進行した。
Tohoku20110407blackoutRecovery.png
おおよその回復までに21時間、全域の回復には46時間を要している。また、自動停止した発電所の再稼働にも20時間を要している。

アリゾ ナ・南部カリフォルニアで、2011年9月8日15:27に発生し、270万戸が影響を受けた大停電の復旧には以下の時間を要した。
イベント時刻停電からの経過時間
停電の発生2011/9/8 15:27-15:38-
停電の復旧2011/9/9 03:2312時間後
トリップした発電機の復帰2011/9/12 06:3887時間後
トリップした送電線の復帰2011/9/9 04:0312.5時間後

[Source: FERC & NAERC: "Arizona - Southern California Outages on Sepember 8, 2011 (2012/4)]

また、2003年8月14日16:00頃に発生した北米大停電(約5500万人に影響)で、ニューヨーク州の停電復旧は8月15日23:30であり、停電復旧だけで31時間30分を要した。

大停電が起きた場合、電力の供給の再開に半日〜2日程度かかると考えておくべきなようだ。
posted by Kumicit at 2012/05/30 08:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012/05/29

関西電力管内の春の需要


関西電力の電力需給のお知らせの「過去の使用電力実績データ」は現時点では2012年3月31日以降の数字しかないが、たまたま持っている数字だと春(4〜5月)は...
kepco20120405.png
おおよそ、おおよ200万kW程度の需要押し下げで推移している。

ちなみに、2011-12冬の需要は...
KandenOsaka201203.png
posted by Kumicit at 2012/05/29 07:34 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012/05/19

2000-2010年度の原発発電量

電力事業連合会の電力統計情報から、電力会社の原子力発電の実績発電量および全発電量に占める比率を見てみた。
AtomicPower2010.png
  • 北海道電力は2009年12月22日に91.2万kWの泊原発3号機の運転開始で原子力の比率が高まっている。最近のことなので、火力発電所は休止されたとしても、まだ再稼働の手間は小さめと思われる。
  • 東京電力は2003年の原発停止を、老朽火力の再稼働・稼働率向上・電力融通及び冷夏などで対処。それよりも今回は条件が悪い(電力融通を期待できない)が、緊急電源を加えている。
  • 原子力依存度の高い関西電力・九州電力・四国電力は、発電量の順に対処が困難になると思われる。
  • 中国電力・北陸電力は原子力依存度低め。
  • 東北電力は原子力の比率は大きくはないものの、原町火力・仙台火力・新仙台火力へのダメージおよび水害による水力発電へのダメージがある。
  • 中部電力は東北電力と同程度だが、特に災害ダメージがない。

以上から関西電力が最も原発再稼働を必要としていると考えられる。

なお、これ以外に、日本原電の敦賀発電所1号機(35.7万kW)・敦賀発電所2号機 (116万kW)が中部電力・北陸電力・関西電力に、同じく日本原電の東海第二発電所(110万kW)が東京電力・東北電力に原子力発電による電力を供給していた。
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posted by Kumicit at 2012/05/19 14:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

たまには震源分布の時系列でも...

前回から9週間ほど経過したので、また震源について気象庁作成の分布図 (2011/02/04〜2012/05/17)を並べてみた(全国M3以上・関東/東海・東北地方)。これは全地震が収録されているので、3.11以前からの連続性がある。
posted by Kumicit at 2012/05/19 06:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする