2012/05/14

関西電力管内の夏場の需要(2005-2007)

関西電力の「電力需給のお知らせ」には過去実績がないが、たまたま持っている数字だと夏場(7〜9月)は...
KansaiWeekdayOld.png

月の平均気温に差異があっても、最大需要に大きな違いは見られない。
(大阪)789
200527.528.726.1
200627.229.824.6
200725.929.927.2


で、冬場は需要を150万kW押し下げて乗り切ったが...
KandenOsaka201203.png
さて...


ちなみに、関西電力の揚水発電所は喜撰山(46.6万kW)+奥多々良木(193万kW)+奥吉野(120.6万kW)+大河内(128万kW)+三尾(3.4万kW)である。動作時間はおおよそ発電7時間、揚水10時間程度と思われる(東電神流川発電所の場合、揚水発電はフル出力だと7時間程度で打ち止め。その後は10時間程度かけて揚水)。一般に、発電可能な電力は、揚水に要した電力の70%程度。
posted by Kumicit at 2012/05/14 07:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

東京電力管内の需要と東京の気温 (Update 2012/05/12)

久しぶりに、東京電力管内の電力需要(時別最大)と東京の日平均気温のグラフを更新してみた(使用データはこちら)。
TepcoWeekday_20120512.png
TepcoHoliday_20120512.png
春夏秋とかなり強力に節電していたが、冬場はわりとゆるめ。昨秋までに170万kWの緊急電源増設もあり、昨夏よりは平穏。それでも500万kW程度、需要は抑え込まれている。
そして、春になっても、500万kW程度、需要は抑え込まれた状態が維持されている。


5月11日時点の気象庁長期予報は以下のようになっており、夏場は、やや高め予報となっている。
(関東甲信)平年より低い平年並み平年より高い
6月204040
7月304030
6〜8月303040


また、常陸那珂火力発電所敷地内の小型集合体な緊急電源25万kWが廃止され、2012年7月に千葉火力発電所33万kWと鹿島火力発電所80万kWが稼働予定となっている。この他、川崎火力2号系列1軸(50万kW)の2012年7月前倒し稼働があるかも。常陸那珂火力2号機(100万kW)は2013年冬になりそうで、常陸那珂火力3号機(100万kW)や川崎火力2号系列2軸/3軸(71万kW×2)はずっと先。柏崎刈羽原発が止まった分にはまだ及ばない。
posted by Kumicit at 2012/05/14 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012/04/28

SPEEDI Revisited

なんとなく、言えることは言った気もしないでもないけど...

東京電力の「福島第一原子力発電所構内での計測データ|アーカイブ」には、2011年3月11日〜21日のニュースリリースは残っておらず、モニタリング追加・修正データ(3月11日〜21日)の形で修正追加された値が置かれている。

そこで、www.archive.orgを見たところ、2011年3月25日のスナップショットが残っていた。
福島第一・第二原子力発電所モニタリングによる計測状況 (2011/03/25時点)
これらから、最もデータ数の多い「正門付近」の線量と、ニュースリリースのデータ公表(**現在)をグラフにしてみた(公表までには1時間程度かかっていると思われるので、たとえば、3/15 13:30時点のデータを見れるのは14:30頃)。
OriginalTepco0315.png
ここで注目すべきは、最も多く放射性物質が放出されたイベント(2011年3月15日 6:00頃〜12:00頃)のデータが13:30時点(おそらく公表は14:30頃)として公表されていること。

その頃には、既に白河市および郡山市には放射性物質が流入していた。そして、そのことは16:00頃に福島県が公表していた。

==>最初の一週間くらいの福島県の発表情報サルベージ中... (2011/08/27)

その後の流れは....

09:00 [福島第1] 正門付近で11930μSv/hを観測
11:00 [官邸] 20〜30kmに屋内退避指示
14:30? [東電] 最も多く放射性物質が放出されたイベント(2011年3月15日 6:00頃〜12:00頃)のデータを公開
14:30? [SPEEDI] 北西方向に細長く伸びる予測を算出し、各部署に展開
19:00? [福島県] 観測値公開(7方部第3報): 17:00に福島市で20.26μSv/h
21:00? [福島県] 観測値公開(その他第1報)]: 18:20に飯館村で44.7μSv/h
23:00? [福島県] 観測値公開(7方部第5報): 22:00になっても福島市で20.70μSv/h
「なるべく屋内に居てください」


これらをまとめると、飯館村に出すことができた警告(3/15〜3/16)は以下のようになる。
IIdateC2.png

東電の公表が遅めだったことから、SPEEDIで警報を出すことによって稼げる時間はあまりない。

そして、実際に飯館村の積算被曝量(3/15〜5/31)が積もって至った過程は...
IIdateC1.png
実測値(1時間値)が1時間遅れで公開されている状況の下で、被曝量が積もっていったことは明らか。刻々と被曝量が積もっていることを誰もが知りうる状況で、飯館村と官邸の間の調整に1か月を浪費したことによるもの。


関連エントリ


posted by Kumicit at 2012/04/28 10:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012/04/10

除染前後の


昨年(2011年)12月に自衛隊により飯館村役場の除染が実施されている。
[原子力災害派遣による活動 on 防衛省]

(12月19日)
・飯舘村役場の引き渡しを完了し、浪江町役場、富岡町役場及び楢葉町役場を含めた4ヶ所の町村役場の拠点除染を完了。
(12月15日〜12月16日)
・第6特科連隊(郡山)により、富岡町役場の除染を実施。
(12月14日)
・第44普通科連隊(福島)により、飯館村役場の除染を実施。
・第6特科連隊(郡山)により、富岡役場及び楢葉町役場の除染を実施。


文科省による放射線モニタリングを見ると、飯舘村役場の線量は隣接するモニタリングポストの値よりかなり小さい。
[放射線モニタリング 全国及び福島県の空間線量測定結果]

2012年04月10日 07時30分時点(μSv/h)

飯舘村立草野幼稚園 2.093
飯舘村立飯舘中学校 3.079
草野小学校 1.943
福島県立相馬農業高等学校飯舘校 4.560
関根松塚集会所 2.126
飯舘村役場 0.933
関沢コミュニティーセンター 2.959


map20120410.png福島県による観測値(過去の放射線モニタリング結果)とつなげてみると...
IidataV1.png
(雪の効果で一時的に線量が小さくなったが、春になり、もとのトレンド上にもどってきている)

対数にすると明らかに、9月までの値からジャンプしている。観測機器が変われば値はずれるにしても....
IidataL1.png
長泥コミュニティセンターとの比を見ても...
IidataR1.png

そこそこ除染は効いているもよう。
posted by Kumicit at 2012/04/10 06:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012/03/29

関西電力管内の需要と大阪の気温

関西電力でんき予報のページでは、東電や東北電力と違って、過去の需要実績を公開していない。

そこで、公開されている2011年12月1日以降の時別需要と、たまたま持ってた2005年と2006年の冬場の時別需要を比べてみた。
KandenOsaka201203.png
2005年と2006年は同じ線上に乗っているが、2011年度の冬場は節電により150万kW程度下側を推移している。

それでも供給力はあやうく、「関西電力:今冬の需給について」によれば、水力発電が好調だったのと、揚水発電を積み上げて、なんとか乗り切っている。
posted by Kumicit at 2012/03/29 01:26 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする