2012/03/27

東京電力・東北電力管内の需要と気温 (Update(2012/03/25)

久しぶりに、東京電力管内の電力需要 (時別最大)と東京の日平均気温のグラフを更新してみた(使用データはこちら )。
TokyoDemandTempWeekday_20120325.png
TokyoDemandTempHoliday_20120325.png
春夏秋とかなり強力に節電していたが、冬場はわりとゆるめ。昨秋までに170万kWの緊急電源増設もあり、昨夏よりは平穏。
ついでに、東北電力管内についてもグラフを更新してみた
posted by Kumicit at 2012/03/27 01:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012/03/15

たまには震源分布の時系列でも...

前回から4週間ほど経過したので、また震源について気象庁作成の分布図(2011/02/04〜2012/03/13)を並べてみた(全国M3以上・関東/東海・東北地方)。これは全地震が収録されているので、3.11以前からの連続性がある。



posted by Kumicit at 2012/03/15 07:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012/02/18

たまには震源分布の時系列でも...

前回から3週間ほど経過したので、また震源について気象庁作成の分布図(2011/02/04〜2012/02/16)を並べてみた(全国M3以上・関東/東海・東北地方)。これは全地震が収録されているので、3.11以前からの連続性がある。

なんとなく収まってきた気もしないでもない状況。
posted by Kumicit at 2012/02/18 15:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012/01/20

SPEEDIを使わない?

2012年1月19日に、原発事故のときの対応用SPEEDIを基にしないという報道があった。
これまでの議論で、放射性物質の拡散状況を予測する緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)を基にする日本独自の手法から、放出された放射性物質の実測値などに基づくことへの変更方針は出されていた。東京電力福島第1原発事故でSPEEDIが機能しなかったため。作業部会の主査を務める本間俊充・日本原子力研究開発機構安全研究センター長は18日、「緊急時にSPEEDIは信頼性に欠ける。予測システムで何かができるというのは幻想だった」と指摘した。

[比嘉洋: "原子力安全委:3段階で被ばく対策 原発事故防災指針見直し" (2012/01/19) on 毎日新聞]
これは原子力安全委員会の原子力施設等防災専門部会防災指針検討ワーキンググループ(2011/07/27から11回の会合を開いている)の検討結果のこと。

官僚サイドはおそらく最初からSPEEDI不使用を決めていたようで、2011年10月20日の事務局作成たたき台として、SPEEDIを使わない案を出していた。
事故の不確実性や急速に進展する事故の可能性等を踏まえ、予測的な手法による意思決定ではなく、計測可能な判断基準である運用上の介入レベル(OIL)に基づく避難、屋内退避等を準備する区域を設ける。

[防WG第6−3号 (原子力安全委員会事務局作成たたき台) 原子力発電所に係る防災対策を重点的に充実すべき地域に関する考え方(案) (2011/10/20) 防災指針検討ワーキンググループ]
このときは、委員からの反発があった。
(1)防災対策を重点的に充実すべき地域
・実施の考え方として整理すべき。
・意思決定スキームは、別項目を立てるべき。
・予測手法を否定すべきでない。補助的な使用も検討すべき。
・SPEEDI を参考利用する。
・SPEEDI を削除するのは極端。

[防WG第7−3−1号 各委員の意見を反映した修正案 (2011/11/01)]
しかし、それら意見に基づくと称する2011年11月1日バージョンでも、SPEEDI不使用な記述になっている。
東京電力福島第一原子力発電所の事故においては、事故が急速に進展したため迅速な対応が求められた。防護措置の実施に当たっては、このような事故の不確実性や急速に進展する事故の可能性等を踏まえ、これまでは予測的な手法に基づく意思決定を行うこととしてきたが、今後は、国際基準等を踏まえ、主として緊急事態の区分と区分決定のための施設における判断基準(緊急時活動レベル(EAL:Emergency Action Level)及び環境における計測可能な判断基準( 運用上の介入レベル(OIL:
Operational Intervention Level))に基づき迅速な判断ができるような意思決定手順を構築する必要がある。

[防WG第7−3−2号 原子力発電所に係る防災対策を重点的に充実すべき地域 に関する考え方(案) (2011/11/01) 防災指針検討ワーキンググループ]

これで、SPEEDIが消えるかというと、何らかの形で存続する。というのは、IAEAの安全要件を満たすために、必要だから。
IAEA 安全要件 GS-R-2 原子力又は放射線の緊急事態に対する準備と対応防災指針等での対応
4.24. 脅威区分T、U、V又はWの各施設あるいは行為の事業者は、「[緊急時対応が必要とされる状況を同定し]、以下に関する十分な情報を迅速に作成し、それを責任ある関係当局に通達するための十分な[取り決めが]行われることを確実なものとしなければならない。
(a) 放射性物質の環境への[計画外の]排出[又は被ばく]の範囲と程度の早期予測又は評価。
(b) [原子力又は放射線の緊急事態]の進展に伴う迅速かつ継続的評価
10条、15条事象の判断基準と通報を事業者に義務つけている。
被ばくの範囲、程度の予測はERSS, SPEEDIに基づいて行う。
5.18. 「緊急時計画には、適宜、以下が含まれなければならない。
(e) [原子力又は放射線の緊急事態]及びその敷地内外への影響を評価する方法と機材の説明
ERSS, SPEEDI,モニタリング指針が準備されている。
5.21. 運転及び対応組織は、第4 章で制定した緊急時対応要件を満足するために規定された機能を遂行可能とするために、必要な手順、解析ツール及び計算プログラムを開発しなければならない。
5.22. 緊急時対応要件を満足する機能遂行に用いる手順、解析ツール及び計算プログラムは、模擬した緊急時条件で試験を行い、使用前に妥当性を検証しておかなければならない。
防災基本計画や防災指針に ERSS, SPEEDI の運用が記載してある。
既に何回も訓練において使用され、妥当性が検証されている。


[IAEA安全要件(GS-R-2)への対応 (2012/01/18) 原子力安全委員会原子力施設等防災専門部会防災指針検討ワーキンググループ(第11回会合)]

posted by Kumicit at 2012/01/20 03:04 | Comment(2) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012/01/15

残っていたテレメータサイトの記録

2011年7月20日に、福島県災害対策本部原子力班は、原子力発電所周辺に設置しているモニタリングポスト(全23地点)の2011/03/11〜16のデータをを公開している

ただし、2011/03/11 15:38までに4地点が津波で喪失し、18地点が停電などによりネットワーク不通(おそらく機器も停止)で脱落して、残ったのは自家発電機のある福島県原子力センター敷地内の大野(福島第一原発の西南西6km)のみ。とはいえ、自家発電機が燃料切れになったのが2011/03/16 16:44だったため、3/15-16の大規模な放射性物質放出を2分値で捕捉できている。

2011/03/11〜2011/03/14 21:00までは、とても線量は小さく、1号機のベントによるプリュームが通過した南相馬市(北24km)よりも小さい。(したがって、北方向への流れはモニタできない)
OhNo1.png
その後は、800μSv/hを超えていき、100μSv/hくらいに落ち着く。
OhNo2.png
同じく原子炉から西南西にある原発正門付近と比べると、一桁以上違っている(さらに近い事務本館北は、正門付近の一桁上)。距離をとることの重要性がわかる。

この大野の値は、おそらく停電によると思われるネットワーク不通により、福島県ではリアルタイムで見ることができなかった。自家発電で電源が確保できてもに、一方的に垂れ流すFM放送などのデータ伝送手段がないので、記録のみに。「原発が単独でコケル」ことに備えていたが「大災害のついでに原発もコケル」ことには備えてなかったというところ。
posted by Kumicit at 2012/01/15 17:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | Earthquake | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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